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最後の車はSUVとコンパクトカーどちらが経済的?維持費・タイヤ代・燃料代の違いを解説

横長16対9の明るく清潔な高品質3D比較イラスト。左に落ち着いたシルバーのコンパクトSUV、右に淡いブルーのコンパクトカーを配置。中央に10年間の維持費と買い替え費用を象徴する電卓、硬貨、タイヤ、給油ノズル、カレンダー。背景は緑豊かな郊外の住宅街。50代60代の最後の車選びと経済 車選び
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最後の車は、維持費だけならコンパクトカーが有利な傾向ですが、買い替え費用まで含めると、今のSUVを乗り続けたほうが経済的になる場合があります。

年間1万km走行する条件では、燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目で年間約8万円の差が生まれるという試算があります。ただし、年間走行距離が少なくなれば節約額も縮まり、10年間乗っても買い替え費用を回収できないことがあるのです。

今回は、2026年9月17日に紹介されたSUVとコンパクトカーの維持費比較を出発点に、年間3,000km・5,000km・10,000kmの3条件で、10年間の支出と買い替えの損益を計算します。定年後の暮らしに合う一台を、数字と使いやすさの両面から考えていきましょうね。

  1. 最後の車はSUVとコンパクトカーのどちらが経済的?
    1. 2026年9月17日に紹介された年間約8万円の維持費差
    2. 年間8万円の節約でも買い替えが得とは限らない
  2. SUVとコンパクトカーの年間維持費はいくら違う?
    1. 燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目を比較
    2. 燃料代の差は年間走行距離で大きく変わる
    3. ガソリン価格が180円/Lになった場合
    4. タイヤ交換費用は車種とサイズで変わる
    5. 自動車税はSUVかどうかでは決まらない
  3. SUVからコンパクトカーへ買い替えると10年間でいくら得する?
    1. 10年間の比較に使う条件
    2. 年間3,000km・5,000km・10,000kmの比較結果
    3. 買い替え実質負担が40万円ならどうなる?
    4. 損益分岐点は年間走行距離と買い替え費用で決まる
    5. 現在のSUVの売却価値をどう計算に入れる?
  4. SUVとコンパクトカーの本当の総費用には何を含める?
    1. 車検・保険・修理費で結果が変わる
    2. 修理費の差が50万円あったら?
    3. 修理費と買い替え費用を合わせて判断する
    4. 10年間の総費用を計算する際の注意点
  5. 最後の車に向くのはヤリス・アクア・ライズ・ヤリスクロス?
    1. 2024年12月16日の参考資料で紹介された5車種
    2. 燃費比較では同じ条件の車種を選ぶ
    3. 安全性と乗り降りのしやすさも確認したい
  6. 考察|最後の車は走行距離・買い替え費用・修理費で判断したい
    1. 判断① 年間走行距離が短いなら継続保有を優先して考える
    2. 判断② 買い替え実質負担が小さいなら乗り換えを検討する
    3. 判断③ 今後の修理費が大きいなら買い替えが有利になることも
    4. 最後の車を決めるための実践的な判断手順
    5. SUVが好きなら無理に手放さなくてもよい
    6. 10年間の暮らしを想像することが最も大切
  7. まとめ|最後の車はSUVとコンパクトカーの10年間の支出で決めよう
  8. よくある質問
    1. 最後の車はSUVとコンパクトカーのどちらが安く維持できますか?
    2. SUVからコンパクトカーに乗り換えると年間8万円節約できますか?
    3. 年間5,000kmしか走らない場合も買い替えたほうが得ですか?
    4. SUVを乗り続ける場合、現在の査定価格も計算に入れるべきですか?
  9. 執筆者プロフィール

最後の車はSUVとコンパクトカーのどちらが経済的?

維持費の安さを優先するならコンパクトカー、買い替えに必要な支出を抑えるなら現在のSUVを継続保有する選択が有利になる場合があります。

ただし、これは車種や走行距離、車の状態によって変わるため、どちらが必ず得になるとは言い切れません。

50代後半から60代になると、定年退職や家族構成の変化によって、車の使い方が変わることがありますよね。

これまで毎日の通勤や家族旅行に活躍していたSUVも、退職後は週に数回の買い物が中心になるかもしれません。

一方、仕事を離れた時間を使って旅行やドライブを楽しむなら、SUVの荷室や走行性能は引き続き魅力になります。

大切なのは、現在の維持費だけでなく、これから10年間に実際に必要になるお金を比較することです。

2026年9月17日に紹介された年間約8万円の維持費差

2026年9月17日付として紹介された資料では、兵庫県淡路市のカーマッチ淡路島本店が、SUVからコンパクトカーへの乗り換えについて維持費を比較したとされています。

同店には、街乗りが中心なのにSUVのガソリン代が負担になっているという相談が寄せられているとのことです。

紹介された比較条件は、年間走行距離1万km、ガソリン価格160円/L、SUVの実燃費10km/L、コンパクトカーの実燃費16km/Lというものです。

タイヤ4本の交換費用については、SUVを8万円、コンパクトカーを5万円、交換周期を3年と仮定しています。

さらに、自動車税の概算を加えると、年間約8万円、10年間では約80万円の維持費差になるという内容です。

ただし、この約8万円という数字は、すべてのSUVとコンパクトカーに共通する平均値ではありません。

特定の燃費や費用を設定した場合の試算であり、実際の差額は所有車の排気量、タイヤサイズ、走行距離などによって変わります。

なお、今回の執筆時点では、カーマッチ淡路島本店の元記事の正式な記事名、原文、公開日を一次資料で直接照合できていません。

そのため、公開日や相談内容は提供された参考資料に基づく情報として扱い、以下の金額は明示した条件から筆者が独立して計算したものです。

年間8万円の節約でも買い替えが得とは限らない

この比較で注目したいのは、維持費が年間約8万円安くなる可能性だけではありません。

その節約額で、コンパクトカーへの買い替えに必要なお金を回収できるのかという点です。

例えば、現在のSUVを100万円で売却し、コンパクトカーを180万円で購入するなら、買い替えに必要な実質負担は80万円です。

年間8万円節約できれば、単純計算で10年間かけて80万円を回収することになります。

ところが、定年後に年間走行距離が半分になれば、燃料代の節約額も半分になります。

その場合、10年間で回収できる金額は大きく減ってしまいます。

私はディーラーで車選びに携わってきた経験から、購入価格と維持費を分けて考えることが大切だと感じています。

毎月のガソリン代が減るのはうれしいことですが、そのためにまとまった貯蓄を使うなら、家計全体への影響も確認したいところですね。


SUVとコンパクトカーの年間維持費はいくら違う?

年間1万km走行し、SUVの実燃費を10km/L、コンパクトカーを16km/L、ガソリン価格を160円/Lと仮定すると、燃料代の差は年間6万円です。

さらに、タイヤ交換費用の年換算差1万円と、自動車税の仮定差1万円を加えると、年間約8万円になります。

燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目を比較

今回の比較条件を整理してみましょう。

比較項目SUVコンパクトカー
想定実燃費10km/L16km/L
年間走行距離10,000km10,000km
ガソリン価格160円/L160円/L
年間燃料代160,000円100,000円
タイヤ4本交換費用80,000円50,000円
タイヤ代の年換算約26,667円約16,667円
自動車税の仮定40,000円30,000円
年間3項目合計約226,667円約146,667円
年間差額約80,000円—

※上記は参考資料の条件に基づく独立試算です。自動車税は比較用の仮定額であり、特定車種に適用される法定税額を示したものではありません。

また、タイヤ代は3年ごとの交換費用を年換算した予算額です。実際の10年間の支払額とは異なる場合があります。

この表に含まれるのは、燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目だけです。

車検費用、自動車重量税、自賠責保険、任意保険、整備費、故障修理費、駐車場代、ローン金利などは含めていません。

したがって、ここで示す金額は実際の年間維持費全体ではなく、3項目に限定した比較額です。

燃料代の差は年間走行距離で大きく変わる

今回の条件では、年間約8万円の差のうち6万円を燃料代が占めています。

つまり、維持費差の75%が燃料代によるものです。

では、年間走行距離が変わるとどうなるのでしょうか。

年間走行距離SUV燃料代コンパクトカー燃料代年間差額
3,000km48,000円30,000円18,000円
5,000km80,000円50,000円30,000円
8,000km128,000円80,000円48,000円
10,000km160,000円100,000円60,000円
15,000km240,000円150,000円90,000円

※ガソリン160円/L、SUV実燃費10km/L、コンパクトカー実燃費16km/Lで計算。

年間3,000kmなら、燃料代の差は年間18,000円です。月平均では1,500円になります。

一方、年間1万5,000kmなら、燃料代だけで年間9万円の差になります。

同じ車を比較しても、使い方によって経済性は大きく変わるわけですね。

ここで私が確認してほしいのは、現在の走行距離だけではありません。

退職後に通勤がなくなった場合、年間何km走るのかを考えてみてください。

例えば、片道15kmの通勤を年間220日している方なら、通勤だけで年間6,600km走っている計算になります。

退職によってこの走行がなくなれば、車の利用状況は大きく変わります。

反対に、退職後に旅行や趣味の外出が増えれば、走行距離が思ったほど減らない可能性もあります。

最後の車の経済性を考えるときは、今までの生活ではなく、これからの生活を基準にすることが大切ですよ。

ガソリン価格が180円/Lになった場合

燃料価格が上がった場合も確認しておきましょう。

年間1万km、実燃費10km/Lと16km/Lの条件で、ガソリン価格を180円/Lに変更します。

SUVの年間燃料代は180,000円、コンパクトカーは112,500円です。

差額は年間67,500円になります。

160円/Lの場合と比較すると、燃料代の差は年間7,500円拡大します。

10年間同じ価格が続くと仮定すれば、追加の差額は75,000円です。

もちろん、ガソリン価格が今後180円/Lになると予測しているわけではありません。

ただし、燃費差がある場合、燃料価格が高くなるほど燃費の良い車の経済的なメリットが大きくなる関係は変わりません。

定年後の家計では、こうした価格変動にどれくらい余裕を持てるかも考えておきたいですね。

タイヤ交換費用は車種とサイズで変わる

今回の比較では、SUVのタイヤ4本交換を8万円、コンパクトカーを5万円と仮定しています。

1回あたりの差額は3万円です。

3年ごとに交換する場合、年間の予算として考えると差額は約1万円になります。

ただし、実際のタイヤ交換費用は、SUVかコンパクトカーかという分類だけでは決まりません。

タイヤの幅、直径、扁平率、銘柄、性能などによって価格が変わります。

同じSUVでも、比較的小さなタイヤを装着するグレードと、大径タイヤを装着するグレードでは交換費用が違うことがあります。

また、コンパクトカーでもスポーティーなグレードでは高価なタイヤが必要になる場合があります。

購入前には、車両本体価格だけでなく、装着されているタイヤの正確なサイズを確認しましょう。

4本交換した場合の費用に、組み替え工賃やバランス調整、廃タイヤ処分料が含まれているかも大切です。

※画像はAIによるイメージ

なお、タイヤは走行距離が短くても時間とともに劣化します。

溝が十分に残っていても、ひび割れやゴムの硬化などによって交換が必要になる場合があります。

日本自動車タイヤ協会(JATMA)も、タイヤの安全点検や経年劣化への注意を呼びかけています。

年間3,000km程度しか走らない方でも、タイヤ代を長期的な維持費から完全に除外しないようにしたいですね。

自動車税はSUVかどうかでは決まらない

SUVは税金が高いと思われがちですが、自動車税種別割はSUVという車体形状で決まるわけではありません。

自家用乗用車の場合、主に総排気量や初度登録時期などによって税額が変わります。

2019年10月1日以降に初回新規登録された自家用乗用車の標準税率は、次のとおりです。

総排気量年間税額
1.0L以下25,000円
1.0L超〜1.5L以下30,500円
1.5L超〜2.0L以下36,000円
2.0L超〜2.5L以下43,500円

※2019年10月1日以降の初回新規登録車に適用される標準税率です。旧税率適用車や重課・軽課対象車などでは異なります。

例えば、1.5LのSUVと1.5Lのコンパクトカーなら、同じ登録条件では標準税率は年間30,500円です。

一方、2.0LのSUVから1.5Lのコンパクトカーへ乗り換えれば、標準税率の差は年間5,500円になります。

今回の参考試算で使っているSUV4万円、コンパクトカー3万円という税額差1万円は、あくまで比較用の仮定です。

実際の車種比較では、排気量と初度登録時期を確認し、適用税額で計算し直す必要があります。

また、自動車重量税は車両重量や経過年数、環境性能などによって変わります。

税金全体を比較する際には、自動車税種別割だけで判断しないことも重要です。


SUVからコンパクトカーへ買い替えると10年間でいくら得する?

今回の3項目の試算では、買い替え実質負担が80万円の場合、年間1万km走行して10年間でようやく損益が一致します。

年間3,000kmや5,000kmなら、買い替え費用を10年間の節約額だけでは回収できません。

ここでは、比較条件と計算方法を明確にしたうえで、実際の数字を確認します。

10年間の比較に使う条件

現在所有しているSUVを乗り続ける場合と、今すぐコンパクトカーへ買い替える場合を比較します。

  • 現在のSUVの売却可能額:100万円
  • コンパクトカーの購入総額:180万円
  • 買い替え実質負担:80万円
  • SUVの実燃費:10km/L
  • コンパクトカーの実燃費:16km/L
  • ガソリン価格:160円/L
  • タイヤ交換費用:SUV8万円、コンパクトカー5万円
  • タイヤ交換周期:3年
  • 自動車税の仮定:SUV年間4万円、コンパクトカー年間3万円
  • 比較期間:10年間
  • 10年後の売却価値:両車とも0円と仮定

これらは計算方法を示すためのモデルケースであり、特定のSUVやコンパクトカーの実際の販売価格、査定価格、維持費を表すものではありません。

また、両車の10年後の売却価値を0円とするのは、比較を単純化するための仮定です。

現実には、車の年式や走行距離、状態によって残存価値が変わります。

年間3,000km・5,000km・10,000kmの比較結果

燃料代、タイヤ代の年換算額、自動車税の仮定額を10年間積み重ねると、次のようになります。

比較項目年3,000km年5,000km年10,000km
SUVの10年間3項目維持費約114.7万円約146.7万円約226.7万円
コンパクトカーの10年間3項目維持費約76.7万円約96.7万円約146.7万円
10年間の維持費差約38万円約50万円約80万円
買い替え実質負担80万円80万円80万円
買い替えによる差引損益42万円の負担増30万円の負担増ほぼ同額

※維持費は燃料代・タイヤ代の年換算額・仮定した自動車税の3項目のみです。車検、保険、修理、整備、重量税、ローン金利などは含めていません。

※タイヤ代は3年ごとの交換費用を年換算して10倍した予算上の概算です。実際に3年目・6年目・9年目の3回交換する場合は、支払総額が異なります。

この表から分かるのは、年間走行距離が短いほど、買い替え費用の回収が難しくなるということです。

年間3,000kmでは、10年間の維持費差は約38万円です。

買い替えに80万円必要なら、差し引き42万円の負担増になります。

年間5,000kmでは、10年間の維持費差が約50万円となり、買い替えによる負担増は約30万円です。

年間1万kmなら、維持費差が約80万円となり、買い替え実質負担とほぼ一致します。

ただし、これはあくまで3項目に限定した比較です。

故障修理費や保険料、車検費用などに差があれば、実際の損益は変わります。

買い替え実質負担が40万円ならどうなる?

現在のSUVを高く売却できる場合や、購入するコンパクトカーの価格を抑えられる場合は、結果が変わります。

買い替え実質負担を80万円から40万円に減らして比較してみましょう。

年間走行距離10年間の維持費差買い替え負担40万円との差
3,000km約38万円約2万円の負担増
5,000km約50万円約10万円の節約
10,000km約80万円約40万円の節約

同じ燃費と維持費の条件でも、買い替え実質負担が40万円なら、年間5,000kmで10年間約10万円の節約になります。

年間1万kmなら、約40万円の節約です。

つまり、最後の車選びでは、コンパクトカーの価格だけでなく、現在のSUVをいくらで売却できるかも重要なのです。

ただし、査定額が高いからといって、必ず買い替えたほうがよいわけではありません。

購入する車の総額も同時に確認し、差し引きでいくら必要なのかを把握しましょう。

損益分岐点は年間走行距離と買い替え費用で決まる

今回の条件では、燃料代の差は1kmあたり6円です。

タイヤ代の年換算差と自動車税の仮定差を合わせると、年間2万円になります。

したがって、年間の維持費差は次の式で求められます。

年間維持費差=年間走行距離(km)×6円/km+20,000円

例えば、年間5,000kmなら、燃料代差は30,000円です。

そこにタイヤ代と自動車税の差20,000円を加えると、年間50,000円になります。

10年間では50万円です。

この条件で、10年間の維持費差から買い替え実質負担を回収できる年間走行距離を計算すると、次のようになります。

買い替え実質負担10年間で回収するための年間走行距離
30万円約1,667km
40万円約3,334km
50万円5,000km
60万円約6,667km
80万円10,000km
100万円約13,334km

※燃料代・タイヤ代の年換算額・仮定した自動車税の3項目だけで計算。走行距離は損益分岐点以上となるよう概数を切り上げています。

この表は、購入前の判断に役立つ目安です。

ただし、年間1万km以上走れば必ず得になるという意味ではありません。

実際には、車検費用や保険料、故障修理費、将来の売却価値などを加えて判断する必要があります。

現在のSUVの売却価値をどう計算に入れる?

ここは少し分かりにくい部分なので、整理しておきましょう。

現在のSUVを100万円で売却でき、コンパクトカーの購入総額が180万円なら、買い替え時の現金負担は80万円です。

現金支出を基準にする場合、10年間の費用は次のように考えます。

SUV継続保有の費用=今後10年間の維持費−10年後のSUV売却額

コンパクトカー買い替えの費用=180万円−SUV売却額100万円+今後10年間の維持費−10年後のコンパクトカー売却額

この2つの式では、現在のSUVの売却代金100万円を買い替え側にだけ反映しています。

継続保有側には、現在のSUVの売却価値を別途加算していません。

これにより、同じ売却代金を二重に計算することを避けられます。

一方、経済的な機会費用を基準に比較する方法もあります。

この場合は、今売れば100万円になるSUVを保有し続けることにも、その100万円分の経済的価値を使っていると考えます。

その方式なら、継続保有側は現在価値100万円、買い替え側は新車購入総額180万円を基準に比較します。

両方式は、基準を統一すれば選択肢間の費用差が一致します。

今回の記事では、家計から実際に出ていくお金を理解しやすくするため、現金支出方式を基本としています。

また、10年後にSUVが20万円、コンパクトカーが40万円で売却できるなら、残存価値の差は20万円です。

この差は、買い替え側の経済性を20万円改善する方向に働きます。

将来の売却価格を正確に予測することはできませんが、比較から完全に除外してよい項目ではありません。


SUVとコンパクトカーの本当の総費用には何を含める?

ここまでの比較は、燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目と買い替え費用を対象にした簡易試算です。

実際の10年間の総保有費用を判断するには、車検、保険、整備、修理なども含める必要があります。

車検・保険・修理費で結果が変わる

例えば、現在のSUVを10年間乗り続ける場合、年式が古くなるにつれて修理や部品交換が必要になる可能性があります。

一方、コンパクトカーへ買い替えた場合でも、車検や消耗品交換が不要になるわけではありません。

任意保険料も、車種だけでなく、運転者の年齢、等級、補償内容、車両保険の有無などによって変わります。

車検費用についても、基本料金だけでなく、法定費用や追加整備の内容を確認する必要があります。

そのため、維持費3項目だけの差額を、そのまま家計全体の節約額と考えないことが大切です。

修理費の差が50万円あったら?

ここで、具体的な追加条件を考えてみましょう。

年間3,000km走行する場合、今回の簡易試算では、SUVを乗り続けたほうが10年間で42万円有利でした。

しかし、今後10年間でSUVの修理費がコンパクトカーより50万円多くかかったとします。

その場合、42万円の優位性を50万円の修理費差が上回るため、差し引きではコンパクトカーへの買い替えが約8万円有利になります。

もちろん、これは修理費差を50万円と仮定した計算例です。

実際にSUVの修理費が50万円多くなると予測しているわけではありません。

重要なのは、維持費の節約額だけでなく、今後必要になりそうな修理費も判断材料に加えることです。

例えば、現在のSUVでエアコン、足回り、冷却系統などに不具合がある場合、今後の整備費を確認する価値があります。

反対に、定期的な整備が行われ、状態の良いSUVなら、長く乗り続けることが合理的な場合もあります。

修理費と買い替え費用を合わせて判断する

今回の条件では、買い替え実質負担が80万円の場合、年間3,000kmでは維持費差38万円、年間5,000kmでは50万円です。

この差を埋めるには、SUVの追加修理費や将来の売却価値などによって、どれくらい費用差が生じるかを考える必要があります。

例えば、年間5,000kmの場合、買い替えによる負担増は30万円です。

今後10年間のSUVの修理費がコンパクトカーより30万円以上多くなるなら、今回の3項目と修理費の合計では損益が逆転する可能性があります。

ただし、修理費は将来の故障状況によって変わるため、確定した支出として扱うことはできません。

私なら、車検や定期点検の際に、今後交換が必要になりそうな部品を整備担当者に確認します。

そのうえで、近い将来に必要な整備と、故障した場合にだけ発生する修理を分けて考えます。

この区別があるだけでも、買い替え判断の精度は高まりますよ。

10年間の総費用を計算する際の注意点

総費用を比較するときは、同じ条件で計算することが大切です。

例えば、SUV側だけに高額な修理費を見込み、コンパクトカー側の整備費をゼロにしてしまうと、比較が不公平になります。

また、新車と中古車では保証内容や消耗品の状態も異なります。

購入候補の車検残存期間やタイヤの状態、バッテリー交換の必要性なども確認したいところです。

10年間の総保有費用をより正確に考えるなら、購入費用、売却代金、燃料代、税金、保険料、車検、整備、修理費、将来の残存価値を同じ基準で整理しましょう。

今回の簡易試算は、そのうち買い替え費用と維持費3項目を比較したものです。

実際の総費用を保証する数字ではありませんが、買い替えを検討する最初の判断材料として活用できます。


最後の車に向くのはヤリス・アクア・ライズ・ヤリスクロス?

経済性を重視して最後の車を選ぶなら、トヨタのヤリス、アクア、ルーミー、ライズ、ヤリスクロスなどが比較候補になります。

ただし、SUVとコンパクトカーの維持費差は、車体形状だけでは判断できません。

2024年12月16日の参考資料で紹介された5車種

2024年12月16日付として提供されたトヨタモビリティ神奈川の定年後の車選びに関する参考資料では、乗り心地、維持費、安全性能を重視する考え方が紹介されています。

そこでは、コンパクトカーとしてヤリス、アクア、ルーミー、コンパクトSUVとしてライズ、ヤリスクロスが取り上げられています。

参考資料に示されたWLTCモード燃費を整理すると、次のようになります。

車種分類参考WLTC燃費
ヤリスコンパクトカー19.0〜36.0km/L
アクアコンパクトカー33.6〜35.8km/L
ルーミーコンパクトカー16.8〜18.4km/L
ライズコンパクトSUV17.4〜28.0km/L
ヤリスクロスコンパクトSUV17.6〜30.8km/L

※提供された2024年12月16日付の参考資料に基づく数値です。元記事の原文および2026年11月現在のメーカー公式諸元との直接照合は完了していないため、最新仕様を示す数値としては扱わないでください。

ここで注目したいのは、ライズやヤリスクロスにも燃費性能の高いハイブリッド仕様があることです。

SUVだから必ず燃費が悪いというわけではありません。

また、ヤリスやアクアのハイブリッド車は低燃費が魅力ですが、ガソリン車との購入価格差も考える必要があります。

ルーミーは燃費性能だけでなく、背の高い室内やスライドドアによる日常の使いやすさが特徴です。

つまり、最後の車は単純なSUV対コンパクトカーという分類だけでは決められないのです。

燃費比較では同じ条件の車種を選ぶ

先ほどの10年間の試算では、SUVの実燃費を10km/L、コンパクトカーを16km/Lと仮定しました。

しかし、これは特定の車種同士の実測値ではありません。

実際にヤリスクロスとアクアを比較する場合などは、年式、駆動方式、パワートレイン、装備条件を確認する必要があります。

また、WLTCモード燃費は一定の試験条件で測定された数値であり、実際の燃費とは異なります。

街乗りが中心なのか、高速道路を多く利用するのかによっても燃料消費は変わります。

購入候補を比較する際には、同じ条件で実燃費を見積もり、実際の年間走行距離を使って燃料代を計算しましょう。

価格や装備、燃費の最新情報は、購入前にメーカー公式カタログや販売店で確認してくださいね。

安全性と乗り降りのしやすさも確認したい

50代・60代で最後の車を選ぶなら、経済性だけでなく、10年後も無理なく運転できるかを考えたいものです。

SUVは着座位置が高く、周囲を見渡しやすいと感じる方がいる一方、乗り込む際に足を大きく持ち上げる必要がある車種もあります。

コンパクトカーは車体が小さく扱いやすいモデルが多いものの、座面が低いと乗り降りに負担を感じる場合があります。

また、安全性はSUVかコンパクトカーかという分類だけでは決まりません。

ヤリス、アクア、ヤリスクロスにはToyota Safety Sense、ライズやルーミーにはスマートアシストが採用されている仕様があります。

ただし、安全装備の内容や作動条件は年式・グレードによって異なります。

運転支援機能は事故を必ず防ぐものではないため、装備の内容と限界を理解して使うことが大切です。

私なら、試乗時に運転席への乗り降り、後方確認、駐車場での切り返しを実際に試します。

10年間乗ることを考えるなら、燃費の数字だけでなく、毎日の運転が負担にならないことも大切な価値だと思います。


考察|最後の車は走行距離・買い替え費用・修理費で判断したい

ここからは、今回の数値比較を踏まえた私自身の考えです。

私は、最後の車を経済性で選ぶなら、年間維持費の安さだけを追いかけるよりも、年間走行距離・買い替え実質負担・今後の修理費という3つの条件を整理することが重要だと考えています。

この3つを確認すれば、SUVを乗り続けるべきか、コンパクトカーへ買い替えるべきかを、感覚だけに頼らず判断しやすくなります。

判断① 年間走行距離が短いなら継続保有を優先して考える

定年後に年間走行距離が大きく減るなら、燃費の良い車へ買い替えても、燃料代の節約額は限られます。

例えば、年間3,000kmしか走らない方にとって、燃費10km/Lと16km/Lの差は、ガソリン160円/Lなら年間18,000円です。

月平均では1,500円の差になります。

この金額を節約するために、まとまった買い替え費用を支払うべきかどうかは慎重に考えたいところです。

現在のSUVに大きな不具合がなく、運転にも不安がないなら、そのまま乗り続ける選択は十分合理的だと思います。

もちろん、燃料代以外にも取り回しや乗り降りのしやすさといったメリットがあるなら、買い替える価値はあります。

ただし、それは経済的な節約とは別の価値として整理することが大切です。

判断② 買い替え実質負担が小さいなら乗り換えを検討する

コンパクトカーへの買い替えが経済的に有利になりやすいのは、現在のSUVを高く売却でき、購入費用との差額を小さく抑えられる場合です。

例えば、SUVの査定額が高く、コンパクトカーへの実質負担が30万円程度なら、今回の燃費・タイヤ・税金の条件では比較的短い期間で回収できる可能性があります。

一方、買い替え実質負担が100万円以上になるなら、維持費の節約だけで回収するには長い期間が必要になります。

ディーラーで車選びに携わってきた立場から、私が重視したいのは、車両本体価格だけで判断しないことです。

購入総額には、必要な装備や諸費用が含まれます。

さらに、現在の車の査定額を差し引いた実質負担を確認することで、初めて家計への影響が見えてきます。

最後の車選びでは、購入後の維持費と同じくらい、この最初の支出を大切にしてほしいと思います。

判断③ 今後の修理費が大きいなら買い替えが有利になることも

現在のSUVが古くなり、修理費の負担が増えそうな場合は、継続保有が必ずしも経済的とは限りません。

例えば、エアコンや足回り、冷却系統などの修理が必要になれば、まとまった費用が発生する場合があります。

ただし、古い車だから必ず高額な修理が必要になるわけではありません。

整備状態や使用環境によって、車の状態は大きく変わります。

私なら、今後数年間で交換が必要になりそうな部品を確認し、修理費の見積もりを取ります。

そのうえで、修理して乗り続ける費用と、買い替える費用を比較します。

修理費が高いという理由だけで慌てて買い替えるのではなく、修理後にどれくらい安心して乗れるかも確認したいですね。

最後の車を決めるための実践的な判断手順

私が最後の車を選ぶなら、次の順番で確認します。

1. 過去1年間の走行距離を確認し、退職後の年間走行距離を予測する。
2. 現在のSUVの査定額と、購入候補の支払総額を確認する。
3. 燃料代・税金・タイヤ代を同じ条件で10年間試算する。
4. 車検・保険・整備・想定修理費を加え、将来の売却価値も考慮する。
5. 試乗して、乗り降りや視界、駐車のしやすさを確認する。

特に重要なのは、3番目と4番目を分けて考えることです。

燃料代や税金は比較的計算しやすい一方、将来の修理費は不確実性があります。

確実に分かる費用と、予測に頼る費用を分けておくと、判断を誤りにくくなります。

また、10年間の総費用がほぼ同じなら、無理に安いほうを選ぶ必要はないと私は考えています。

乗り降りのしやすさ、運転の楽しさ、荷室の使い勝手など、毎日の満足感も大切だからです。

SUVが好きなら無理に手放さなくてもよい

SUVのデザインや運転感覚が好きな方にとって、コンパクトカーへの乗り換えは少し寂しく感じるかもしれません。

車は単なる移動手段ではなく、休日の楽しみや趣味の一部でもありますよね。

私は、最後の車を選ぶ際に、経済性だけですべてを決める必要はないと思っています。

もちろん、維持費が家計の負担になっているなら、コンパクトカーへの乗り換えは有力な選択肢です。

しかし、現在のSUVを気に入っていて、無理なく維持できるなら、そのまま乗り続けることにも価値があります。

また、大型SUVの取り回しが負担になっているなら、ライズやヤリスクロスのようなコンパクトSUVを検討する方法もあります。

SUVらしい使い勝手を残しながら、車体の大きさや維持費を見直せる可能性があるからです。

ただし、実際の経済性は現在のSUVと購入候補の仕様によって異なります。

最後の車だからこそ、安さだけでなく、自分がこれからどのように車と付き合いたいかも大切にしてほしいですね。

10年間の暮らしを想像することが最も大切

50代後半から60代で車を買い替える場合、10年間という期間には大きな生活の変化が起こる可能性があります。

退職によって通勤がなくなる方もいれば、旅行や帰省が増える方もいるでしょう。

また、70代になったときの乗り降りのしやすさや、運転席からの視界も考えておきたいところです。

私は、最後の車とは、単に人生で最後に購入する車という意味だけではないと思っています。

これからの暮らしに無理なく寄り添い、安心して長く付き合える車を選ぶことが大切なのです。

購入時に数十万円安くても、毎日の運転が負担になってしまっては、満足できる車選びとは言いにくいですよね。

反対に、少し維持費が高くても、運転が楽しく、使い勝手が良く、家計に無理がないなら、その車を選ぶ理由は十分あります。

経済性は大切ですが、それだけが車の価値ではありません。

数字を確認したうえで、自分の暮らしに合う一台を選ぶことが、後悔を減らす近道だと考えています。


まとめ|最後の車はSUVとコンパクトカーの10年間の支出で決めよう

SUVとコンパクトカーを経済性で比較すると、一般的には燃料代やタイヤ交換費用を抑えやすいコンパクトカーが有利です。

2026年9月17日付として紹介されたカーマッチ淡路島本店の比較条件では、年間1万km、ガソリン160円/L、SUV実燃費10km/L、コンパクトカー16km/Lと仮定すると、燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目で年間約8万円の差になります。

ただし、この数字は特定条件での試算であり、すべての車種に当てはまるものではありません。

今回の独立試算では、買い替え実質負担80万円の場合、年間3,000kmなら10年間で42万円、年間5,000kmなら30万円の負担増となりました。

一方、年間1万kmなら、10年間の3項目の維持費差が約80万円となり、買い替え実質負担とほぼ一致します。

実際の総費用では、車検、保険、整備、修理費、将来の売却価値なども考慮する必要があります。

そのため、最後の車を経済性で選ぶなら、年間走行距離・買い替え実質負担・今後の修理費という3条件を確認することが大切です。

街乗り中心で燃料代を抑えたいなら、ヤリスやアクアなどのコンパクトカーが候補になります。

SUVらしいデザインや荷室の使いやすさを大切にしたいなら、ライズやヤリスクロスなども検討する価値があります。

そして、今のSUVを気に入っていて、維持費も無理なく支払えるなら、そのまま乗り続けることも立派な選択です。

最後の車は、一番安い車を選ぶことが目的ではありません。

これからの暮らしに合い、家計に無理がなく、安心して運転を楽しめる一台を選ぶことが大切です。

焦らず、数字と使い勝手の両方を確認しながら、長く付き合える車を見つけていきましょうね。


よくある質問

最後の車はSUVとコンパクトカーのどちらが安く維持できますか?

一般的には、燃費が良くタイヤ交換費用も抑えやすいコンパクトカーが有利です。

ただし、ハイブリッドSUVには低燃費のモデルもあり、実際の維持費は車種・グレード・年間走行距離によって変わります。

SUVからコンパクトカーに乗り換えると年間8万円節約できますか?

年間1万km、SUV実燃費10km/L、コンパクトカー16km/L、ガソリン160円/L、タイヤ3年交換という仮定では、燃料代・タイヤ代・自動車税の3項目で年間約8万円の差になります。

ただし、これは比較用の試算です。実際の節約額は車種や使用条件によって異なります。

年間5,000kmしか走らない場合も買い替えたほうが得ですか?

今回の仮定では、年間5,000kmの維持費差は年間約5万円、10年間で約50万円です。

買い替え実質負担が50万円を超える場合は、この3項目だけの比較では10年間で回収できません。

ただし、修理費や保険料、将来の売却価値などによって結論が変わる可能性があります。

SUVを乗り続ける場合、現在の査定価格も計算に入れるべきですか?

はい。現在のSUVの査定価格は、買い替えに必要な実質負担を計算するために重要です。

例えば、コンパクトカーの購入総額が180万円、SUVの査定額が100万円なら、買い替え実質負担は80万円です。

ただし、総費用を比較する際には、売却代金を二重に計上しないよう注意しましょう。


執筆者プロフィール

杉原健一(すぎはら けんいち)/モーターライフ・アドバイザー

長年メーカー直営ディーラーの店頭で、お客様の車選びや維持費、日常の使い勝手に関する相談に向き合ってきました。

現在は特定のメーカーに偏らない第三者の視点から、初心者や50代以降のドライバーにも分かりやすい車選びの情報を発信しています。

購入価格だけでなく、燃料代、税金、タイヤ代、整備費、将来の使いやすさまで含めて、安心できるモーターライフを考えることを大切にしています。

本記事の数値比較は、提供された参考条件に基づく独立試算です。参考記事の原文との照合が完了していない情報は、その旨を明示しています。

実際の購入判断では、メーカー公式諸元、自治体の税額情報、販売店の見積もり、現在の車の整備状況などを確認してください。

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