2026年の現行車なら、背の高い荷物や荷室の使い分けを重視する人はフィット、e-POWERの走りを重視する人はノートから試すと選びやすくなります。
価格はフィットのe:HEV X・FFが223万8,500円、ノートX・2WDが239万9,100円です。荷室の数字は測り方が異なるため、カタログ値だけで優劣をつけず、普段の荷物と駐車環境を基準に比べましょう。
2026年のフィットとノート、価格と仕様はどう違う?
2026年10月11日に確認したメーカー公開情報をもとに、代表的な2WD車の価格と仕様をまとめました。価格はメーカー希望小売価格(税込)で、オプションや税金、登録費用などを含む支払総額ではありません。
比較項目 フィット ノート
2026年の主な変更 7月10日発売のマイナーモデルチェンジ。タイプ名や装備を変更 8月の一部仕様変更。ステアリング素材などを変更し、価格を改定
ガソリン車の代表価格 X・FF:180万6,200円 現行の基本グレードはe-POWER X・2WD:239万9,100円
ハイブリッド車の代表価格 e:HEV X・FF:223万8,500円 e-POWER X・2WD:239万9,100円
駆動方式の特徴 ガソリン車とe:HEVを設定。グレードにより4WDも選択可能 e-POWER。2WDと4WDを設定
荷室の公表値の例 e:HEV Z・FF:開口部地上高610mm、開口部荷室高760mm、最大幅1,150mm E13型:荷室容量2WD 340L・4WD 260L。荷室高は2WD約840mm・4WD約685mm
2026年7月9日付のHonda企業情報サイトの発表では、フィットのマイナーモデルチェンジと7月10日の発売が案内されています。新しいタイプ構成では、従来のBASICがX、HOMEがZとなり、RSとCROSSTARを含む4タイプになりました。したがって、中古車の「HOME」と現行車の「Z」は、名前だけで装備が同じと判断できません。
日産は2026年8月24日にノートなどの一部仕様変更を発表しました。日産ニュースリリースに掲載されたノートX・2WDの全国希望小売価格は239万9,100円です。ノートは今回、物流費や原材料価格の高騰などを踏まえ価格を改定したと説明されています。
価格を同じ条件に近づけて見るなら、フィットのe:HEV X・FFとノートX・2WDが一つの比較候補です。この場合、カタログ価格の差は16万600円。フィットのガソリンX・FFとノートXを比べると価格差は大きくなりますが、ガソリン車とハイブリッド車の違いを含むため、単純な同等グレード比較とはいえません。
メーカー希望小売価格は購入時の目安です。地域や販売店、選ぶオプションなどで見積もりは変わるので、最終的には同じ条件で支払総額を出してもらうと比べやすくなります。
60代の普段使いでは、全高と駐車場をどう見る?
立体駐車場を使う人は、まず車両の全高制限を確認しましょう。フィットはタイプや駆動方式によって寸法が異なり、たとえばCROSSTARのFFは全高1,570mmです。ノートX・2WDの全高は1,520mmとされています。車名だけで判断せず、候補にしているグレードの諸元を駐車場の条件と照らし合わせることが大切です。
機械式駐車場では、高さだけでなく、車幅、車重、最低地上高、タイヤ幅などにも条件がある場合があります。契約書や管理会社の案内で制限を確認し、車両の主要諸元と一つずつ照合してください。ミラーをたたんだ状態の幅が基準なのか、車検証上の全幅を使うのかなど、施設ごとの扱いも確認しておくと安心です。
駐車場の高さに余裕が少ない人は、フィットのCROSSTARのように全高が高いタイプを候補にする前に、実際の制限値を確認しましょう。日常の買い物や通院で狭い場所に停めることが多い人なら、試乗時に車庫入れや切り返しの感覚も見ておきたいところです。数センチの差だけで決めるより、駐車枠の幅や柱の位置も含めて判断すると、納車後の困りごとを減らせます。
フィットとノートの荷室は、どんな数字で比べる?
フィットは、Hondaの現行装備・室内空間ページで、e:HEV Z・FFの荷室開口部地上高610mm、開口部荷室高760mm、最大幅1,150mmが示されています。後席を倒すユーティリティー・モードや、座面をはね上げて背の高い荷物を載せるトール・モードも紹介されています。ここに挙げた寸法は、e:HEV Z・FFのHonda測定値です。
日産のノートFAQでは、2020年12月からのE13型について、2WDの荷室容量をVDA方式で340L、4WDを260Lと案内しています。同じFAQには、荷室高が2WDで約840mm、4WDで約685mmという参考値も掲載されています。荷室の寸法は車両の状態や測定方法で変わる場合があると日産も説明しています。
ここで注意したいのは、フィットの開口部寸法とノートの荷室容量が、同じ物差しの数値ではないことです。610mmは地面から荷室開口部までの高さ、340Lは一定の方式で測った荷室容積です。数字をそのまま並べても、どちらが荷物を積みやすいかは決められません。
荷室の使いやすさを比べるときは、積む荷物の外寸と、持ち上げる高さ、奥まで手が届くかを確認してみましょう。普段の買い物袋や旅行バッグが決まっているなら、販売店に相談して同じ荷物を両車に積ませてもらうと具体的です。
特に荷物を頻繁に積む人は、荷室容量より「持ち上げて、開口部を越え、奥へ置く」までの一連の動きを試すことをおすすめします。かさばる荷物を載せる場合は、後席を倒したときの床面の段差や、荷室の幅も確認しましょう。ノートは2WDと4WDで荷室の公表値に差があるため、雪道への備えなどから4WDを選ぶ場合は、積載量との折り合いも考えておきたいですね。
e:HEVとe-POWERは、走り方にどんな違いがある?
ノートのe-POWERは、ガソリンエンジンで発電し、その電気で走行用モーターを動かす仕組みです。フィットのe:HEVもモーターを使うハイブリッドですが、Hondaの発表では1.5Lエンジンと2モーターハイブリッドの組み合わせとして案内されています。両車ともモーターを使いますが、システムの仕組みや運転感覚が同じとは限りません。
信号の多い市街地をよく走る人は、試乗で発進時の加速、アクセルを戻したときの減速、停止直前の感覚を確かめてください。坂道や幹線道路を日常的に使うなら、その道に近い環境で試せると判断材料が増えます。カタログの説明だけでは、本人が「自然に運転できる」と感じるかまでは分かりません。
燃料代を比べる場合は、同じ測定モードの燃費値を確認したうえで、年間走行距離も考慮しましょう。走行距離が短い人と、毎日長く走る人では、車両価格と燃料費のバランスの見方が変わります。渋滞やエアコンの使用などで実際の燃費は変わるため、カタログ値だけから毎月の支出を断定しないことも大切です。
中古のフィットとノートは、世代ごとに何を確認する?
現行車と中古車では、車名が同じでも世代・年式・グレード・装備が異なります。中古車を選ぶときは、掲載ページの「フィット」「ノート」という名前だけで決めず、初度登録年月や型式、グレードを確認しましょう。
フィットは、2020年2月に4代目が発売され、2022年10月にマイナーモデルチェンジ、2026年7月にも現行モデルの変更がありました。2026年の変更ではタイプ名や装備構成が変わっているので、2020年・2022年の中古車と現行車を価格や装備名だけで横並びにするのは避けたいところです。Honda公式の製品アーカイブや車両の装備表を確認し、候補の一台に実際に付いている機能を照らし合わせてください。
ノートの現行世代であるE13型は2020年12月に登場し、2021年3月に4WD車が追加されました。中古車市場には、それ以前のE12型もあります。E12型のノートは年式やグレードによってパワートレーンや安全装備の設定が異なるため、「ノートe-POWER」という表示だけで装備や機能まで判断しないようにしましょう。日産のFAQでは現行世代を「2020/12~・E13型」と区分し、荷室の寸法や容量もE13型の情報として掲載しています。
中古車の見積もりや現車確認では、次の項目をチェックすると比較しやすくなります。
- 初度登録年月、型式、グレード、駆動方式
- 衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い時の支援機能の有無と作動条件
- カメラ、センサー、運転支援機能の装備状況
- 車検証上の全高・全幅と、駐車場の制限
- 後席の動き、荷室の傷や汚れ、実際に載せたい荷物との相性
- 車両価格だけでなく、諸費用や整備費を含む支払総額
安全装備は「付いていますか」と聞くだけでなく、機能名と作動条件を確認してください。同じような名称でも、世代やグレードによって機能の範囲が異なることがあります。装備表や取扱説明書を車両情報と照らし合わせ、不明点は販売店に確認するのが確実です。
試乗では、60代の毎日に関わるどこを比べる?
できれば同じ日に、似た道で両方を試乗すると印象を比べやすくなります。試乗前に普段の靴や荷物を用意し、運転席への乗り降りから駐車までを順に確認してみましょう。
- 普段の靴で乗り降りし、腰や膝に無理がないか
- シートとハンドルを調整し、前方や斜め後方を確認しやすいか
- 発進と停止、アクセルを戻したときの減速が扱いやすいか
- 駐車場で切り返し、車体の端や後方をつかみやすいか
- いつも使うバッグや買い物かごを載せ、奥まで手が届くか
- 自宅の駐車場やよく通る道に、車幅と全高が合っているか
試乗では、短時間の印象に頼りすぎず、確認したことをメモしておくと後で思い出しやすくなります。荷物を載せたい場合は事前に販売店へ相談し、外寸を測っておくと同じ条件で比べられます。自宅の駐車場が狭い場合は、ドアを開けたときに人が乗り降りできる余裕も確認したいですね。
私見:60代なら、車名より「駐車・荷物・走る道」で選びたい
私が公開情報から判断する限り、荷物の積み下ろしを優先する人には、フィットの開口部寸法やシートアレンジが比較の手がかりになります。買い物や趣味の道具など、背の高い荷物を載せる機会がある人は、トール・モードを含めて実車で確認するとよいでしょう。ただし、ここで紹介した荷室寸法はe:HEV Z・FFの値です。検討するタイプの寸法と一致するとは限りません。
立体駐車場の高さ制限が厳しい人は、グレードごとの全高が優先事項になります。フィットはタイプ間で全高が変わり、CROSSTARのようなタイプでは高さの確認が特に重要です。駐車場の条件が明確なら、そこに合わない車両を早い段階で候補から外せるため、装備や色を選ぶ時間を有効に使えます。
一方、街中での発進・停止が多く、モーターで走る感覚を重視する人はノートを試す価値があります。ノートは2WDと4WDで荷室の公表値に違いがあるため、走る地域や冬の道路事情と、荷物の量を一緒に考えるのが現実的です。4WDが必要な環境でも、積みたい荷物が入るかは現車で確認しましょう。
これは私見ですが、「60代だからこの車」と年齢だけで候補を決める必要はないと思います。重要なのは、毎日の運転で無理なく扱えることと、乗る本人が気持ちよく出かけられることです。坂の多い道、狭い駐車場、買い物の頻度など、普段の暮らしを具体的に思い浮かべると、比較の軸が自然に絞られていきます。
なお、この記事では実車試乗や荷物の積載テストは行っていません。価格・仕様・寸法はメーカーが公表する情報を基に整理し、確認日は2026年10月11日としています。装備や販売条件は変更される場合があるため、購入前にメーカーの最新情報と販売店の見積もりで確認してください。
フィットとノートの比較まとめ
フィットは、ガソリン車とe:HEVを選べること、荷室の開口部寸法やシートアレンジが公表されていることが検討材料です。ノートはe-POWERの走りが特徴で、2WDと4WDで荷室容量の公表値に差があります。
荷室の寸法と容量は同じ測り方ではないため、数字だけで優劣を決めず、普段の荷物を使って積み下ろしを確かめましょう。中古車では世代・年式・グレードごとの装備を確認し、駐車場や走行環境に合う車両を選んでください。
よくある質問
2026年のフィットとノートはどちらが安い?
メーカー希望小売価格では、フィットのガソリンX・FFが180万6,200円、e:HEV X・FFが223万8,500円、ノートX・2WDが239万9,100円です。税金や登録費用、オプションなどを含む支払総額は別途確認してください。
フィットとノートは立体駐車場に入る?
車名だけでは判断できません。候補にしているグレードの全高や全幅などを、駐車場の高さ・幅・重量制限と照らし合わせましょう。
ノートe-POWERは外部から充電する車?
外部から充電する方式ではありません。ガソリンエンジンで発電し、その電気で走行用モーターを動かす仕組みです。走りの感覚は試乗で確かめてください。
杉原健一
モーターライフ・アドバイザー



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