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60代にクロストレックはおすすめ?定年前後の車選びとして徹底検証

60代のドライバーがクロストレック風SUVを前に定年前後の車選びを考えている場面 車選び
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60代のクロストレックは、安全性と走りを両立したい人には有力候補ですが、全幅1,800mmを日常で気楽に扱えるかが大きな分かれ目です。

2025年5月19日公開のベストカーWebでは、自動車評論家の岡本幸一郎氏が「年齢を重ねた両親に薦めたい一台」としてスバル「クロストレック S」を選びました。この記事ではその評価を起点に、2026年9月時点のSUBARU公式情報も照合しながら、定年前後の車選びとして本当に合うのかを5つの判断ポイントで整理します。

先に5つの判断ポイントをまとめると、次のとおりです。

  • ①車幅・取り回し:全幅1,800mmを生活圏で無理なく扱えるか
  • ②視界・乗降性:毎日の乗り降りと周囲の見え方が身体に合うか
  • ③安全装備:アイサイトやアイサイトXを自分の使い方に生かせるか
  • ④価格・維持費:定年後まで含めて無理のない負担か
  • ⑤定年後の用途:旅行・趣味・日常移動にクロストレックの特徴が必要か

私は長年ディーラーの店頭で車選びの相談に接してきましたが、カタログ上で「扱える車」と、毎日の生活で「気楽に使える車」は必ずしも同じではありません。

とくに定年前後の一台は、今の自分だけでなく、5年後や7年後の暮らしまで想像して選ぶことが大切ですよ。

①クロストレックの車幅・取り回しは60代でも扱いやすい?

結論からいうと、クロストレックは大型SUVほど大きくありませんが、全幅1,800mmは軽自動車や5ナンバー車から乗り換える人ほど慎重に確認したいサイズです。

SUBARU公式による現行クロストレックのボディサイズは、全長4,480mm、全幅1,800mm、全高1,575mm、最低地上高200mmです。

元になったベストカーWebの記事は2025年5月19日に公開され、内容は2025年3月時点。『ベストカー』2025年4月10日号掲載企画がもとになっています。

企画は、体力や身体機能の変化が目立ってきた両親に、自動車評論家ならどの車を薦めるかというもの。岡本幸一郎氏が選んだのがクロストレック Sでした。

岡本氏の記事では、大きすぎないことに加え、視界、乗降性、乗り心地、安全性、運転のしやすさ、走りやデザインなどを含めてクロストレックを評価しています。

ただし、「大きすぎない」という言葉は少し丁寧に受け取る必要があります。

たとえばヤリスクロスは全長4,180mm、全幅1,765mmで、代表的な18インチ装着グレードでは最小回転半径5.3mです。クロストレックより35mm細く、全長も300mm短くなります。

車種 全長 全幅 最小回転半径
クロストレック 4,480mm 1,800mm 5.4m
ヤリスクロス 4,180mm 1,765mm 5.3m
ヴェゼル 4,340mm 1,790mm グレードにより5.3〜5.5m

クロストレックは巨大なSUVではありません。

それでも今まで1,700mm前後の車に乗っていた人なら、左右で合計100mm近く広がる場合があります。その差は高速道路より、むしろ自宅周辺で効いてくるんですね。

自宅の門柱、スーパーの駐車枠、細い住宅街、対向車とのすれ違い。

こうした日常の場面では、数センチの差が「入る・入らない」ではなく、毎回どれだけ神経を使うかに表れます。

私はここを60代の車選びで非常に重視しています。

駐車場に収まるから大丈夫、ではありません。

毎朝出すときに左右を何度も確認し、帰宅するたびに壁との距離へ神経を使うようでは、だんだん車を出すこと自体がおっくうになってしまうことがあります。

ですからクロストレックを試乗するなら、広い幹線道路だけを走って終わりにしないでください。

今の愛車の全幅を調べ、「クロストレックになると何mm広くなるのか」を数字で把握してから乗ると、車幅の違いをかなり判断しやすくなりますよ。


②クロストレックの視界・乗降性は定年前後でも安心?

クロストレックが候補になる二つ目の理由は、SUVらしい視界や地上高を持ちながら、極端に背の高い車ではないことです。

ベストカーWebの記事でも、岡本氏は年齢を重ねた人へ薦める条件として、視界のよさや乗り降りのしやすさを重視しています。

SUVなら何でも乗り降りしやすいわけではありません。

背が高すぎれば、乗る際に足を大きく持ち上げる必要があります。反対に低いスポーツカーでは、腰を深く落として座り、降りるときに身体を持ち上げなければなりません。

クロストレックは全高1,575mm、最低地上高200mmです。

この高さが自分の体格や身体の動かし方に合うかは、スペック表から完全には判断できません。

そこで私がおすすめしたいのが、試乗前に乗降を3回繰り返すことです。

一度座り、シートを普段の運転位置へ合わせます。

そこから降りる。そしてもう一度乗る。

さらにもう一度繰り返してみましょう。

1回なら、多少乗りにくくても「こんなものかな」で済ませてしまいます。

ところが3回続けると、足を上げる高さ、腰のひねり、頭のかがめ方など、「毎日続いたら気になりそうな動作」が見えやすくなるんです。

60歳で買って7年乗れば67歳です。

63歳で購入すれば70歳になりますよね。

今日乗れるかではなく、数年先まで面倒になりにくそうか。

定年前後で車を買うなら、私はこの視点を持ってほしいと思っています。

※画像はAIによるイメージ

視界についても、運転支援装備とは分けて確認しましょう。

運転席を普段の位置へ合わせたうえで、正面だけでなく、右左折するときの斜め前方、左側の車幅感覚、バックするときの後方などを自分の目で確かめます。

とくに全幅1,800mmでは、左前輪がどこを通りそうか、左側の壁や縁石までどれくらい余裕があるのかを自然につかめるかが大切です。

安全装備は心強いものですが、「自分の目で見やすい」が土台で、その上に電子制御の支援が重なると考えるほうがよいでしょう。

試乗できる道路に制約はありますが、可能なら販売店へ「住宅街や駐車を試したい」と伝えてみてください。

10分間まっすぐ走る試乗より、1回のバック駐車のほうが、自分に合うか分かることもありますよ。


③アイサイトなどの安全装備は60代にどこまで役立つ?

三つ目は安全装備です。

クロストレックの運転支援は大きな魅力ですが、「運転を任せる機能」ではなく、自分の確認を補助する仕組みとして評価することが大切です。

SUBARUはクロストレックにアイサイトを採用し、プリクラッシュブレーキなどの衝突回避支援や運転負荷を軽減する機能を用意しています。

さらにPremium S EXには、より高度な運転支援機能であるアイサイトXが設定されています。

たとえばアイサイトXの渋滞時ハンズオフアシストは、自動車専用道路上で0km/h〜約50km/hの渋滞時に、一定条件を満たすことでステアリングから手を離せる機能です。

ただし、白線と3D高精度地図の情報が一致することや先行車がいることなど、利用には条件があります。

夫婦旅行などで高速道路を長時間走る人なら、こうした機能は渋滞時の負担軽減につながる可能性があります。

一方、自宅から数kmのスーパーや病院への移動が中心なら、高度な高速道路支援をどの程度使うかは別問題です。

装備が多い車=自分にとって安全な車、とは限りません。

自分が理解でき、必要な場面で適切に使える装備であることが大切です。

SUBARUもアイサイトについて、性能には限界があり、システムだけに頼った運転をしないよう明確に注意しています。

ここは年齢にかかわらず重要ですね。

私は運転支援を、雨の日に持つ折り畳み傘のような存在だと考えています。

傘を持っているから雨が降らないわけではありません。

けれど予想外の雨に遭遇したとき、何も持っていないより助かります。

安全装備も同じで、普段の確認を省くためではなく、人間の見落としに対してもう一枚の備えを用意するものとして考えると分かりやすいでしょう。

試乗時には機能の数だけを見るのではなく、メーター表示や警告音が自分に分かりやすいかも確認してください。

多機能であることより、「何が起きているか直感的に理解できること」のほうが、長く付き合ううえでは重要だと思います。


④クロストレック Sの価格・燃費・維持費は定年後も負担にならない?

四つ目はお金です。

定年前後では「購入できるか」ではなく、「購入後も気持ちよく維持できるか」で判断したほうが安心です。

2026年9月6日時点のSUBARU公式情報では、ストロングハイブリッドのPremium Sは3,833,500円、Premium S EXは4,053,500円。いずれもAWDです。

そして両グレードとも、公式掲載のWLTCモード燃費は18.9km/Lとなっています。前の記事で曖昧だった点ですが、18.9km/LはPremium SとPremium S EXの双方に掲載されている数値です。

ベストカーWebの記事でも、岡本氏はSを383万3500円〜405万3500円として取り上げています。

400万円前後になると、定年前後では購入価格だけを見て判断しないほうがよいでしょう。

車は買った瞬間で支払いが終わる商品ではありません。

自動車税種別割、任意保険、燃料、車検、タイヤ、消耗品などが、その後も続きます。

とくに退職を数年後に控えているなら、

「現役時代の収入なら払える」

ではなく、

「収入の形が変わったあとでも、この車にお金を使い続けたいと思えるか」

と考えてみてください。

これはクロストレックだけの話ではありません。

ただ、数百万円の車を定年前後に購入する場合には、とても大切な判断軸です。

一方で、価格だけでSを否定する必要もありません。

夫婦旅行へ頻繁に出かける。

高速道路をよく使う。

山間部や冬場も走る。

AWDや走行安定性を重視する。

運転そのものをまだ楽しみたい。

こうした使い方なら、購入価格だけでは測れない価値を感じる人もいるでしょう。

高いか安いかではなく、その装備や性能を自分の生活で使い切れるか。

私はこの問いのほうが大切だと思っています。

なお、現行クロストレックについては購入時期にも注意が必要です。

SUBARUは2026年9月6日時点で、現行モデルについて生産終了に伴い2026年9月14日をもって新規注文受付を終了する予定と案内しています。

さらに、想定を上回る注文があった場合は9月14日より前に受付を終了する可能性があり、受付終了後は販売店在庫での対応になるとしています。

つまり、これは単なる「いつか買うかもしれない」という検討情報ではありません。

現行モデルを新車で狙っている方にとっては、販売状況そのものが変わり得るタイミングです。

ただし、焦って契約する必要はありません。

車幅や乗降性、自宅駐車場との相性を確かめず、「受付終了らしいから」と急いで決めるのは本末転倒ですよね。

価格、仕様、在庫、注文受付状況は変動するため、契約前にはSUBARU公式情報と販売店の最新案内を確認してください。


⑤クロストレックは60代からの使い方に本当に合う?

最後が、私はもっとも重要だと考えているポイントです。

60代だからクロストレックが合うのではありません。これからの暮らし方とクロストレックの性格が重なる人に合う車です。

ベストカーWebで岡本幸一郎氏がクロストレック Sを選んだ理由は、「年配者向けだから走りを諦める」という発想ではありませんでした。

乗りやすさ、視界、乗り心地、安全性に加え、Sの走りやハンドリング、AWD、デザインまで含めて評価しているところに、この車の特徴があります。

ここが私はとても興味深いところだと思います。

定年が近づくと、

「次は小さい車でいいかな」

「年齢を考えたら、とにかく無難な車がいいかな」

と思うことがありますよね。

もちろん、小さな車へ乗り換えることは合理的な選択肢です。

ですが、年齢だけを理由に車の楽しさまで手放す必要はありません。

たとえばこれから、

  • 夫婦で温泉旅行へ行きたい
  • 高速道路を使って遠出したい
  • 山やキャンプ場へ出かけたい
  • 趣味の荷物を積んで走りたい
  • 雨天や悪路での安心感を重視したい
  • まだ運転そのものを楽しみたい

という暮らしを思い描いているなら、クロストレックのAWDや最低地上高200mm、S、安全・運転支援装備といった特徴に意味が出てきます。

逆に、これからの車の役割が「週に数回、近所のスーパーと病院へ行くこと」なら話は変わります。

全幅1,800mmや400万円前後のSを選ぶより、一回りコンパクトで購入・維持負担を抑えやすい車のほうが生活に合う可能性があります。

ヤリスクロスの全幅は1,765mmですから、クロストレックより35mm細くなります。

わずか35mmと思うかもしれません。

ただ、狭い駐車場や生活道路を毎日使う人には、この差が気持ちの余裕につながる場合があります。

クロストレックが向きやすい60代

ここまでを整理すると、クロストレックは次のような人に向きやすいでしょう。

旅行やドライブへまだ積極的に出かけたい人、AWDの安心感を重視する人、安全・運転支援機能を活用したい人、SUVらしいスタイルが好きな人、そして全幅1,800mmを普段の生活圏で無理なく扱える人です。

反対に、狭い道路や駐車場を毎日のように使う人、近距離走行が中心の人、車にかかる総費用をできるだけ小さくしたい人は、クロストレックだけに絞らず、よりコンパクトなSUVやコンパクトカーも並べて確認することをおすすめします。

試乗では、次の順番で確かめると判断しやすくなります。

  • 運転席への乗り降りを3回ほど繰り返す
  • 普段の運転姿勢へシートを調整する
  • 前方だけでなく左右・斜め前方を見る
  • 左側の車幅感覚を確認する
  • 狭い交差点を想定して右左折する
  • バックで駐車枠へ入れる
  • メーターやアイサイトの表示を確認する
  • 家族が乗るなら助手席・後席の乗降も試す
  • 可能なら自宅駐車場との相性も確認する

自宅で確認できるなら、見るべきなのは「車庫に入るか」だけではありません。

駐車後に運転席のドアを十分開けられるか。

荷物を持った状態で車の横を通れるか。

夜でも落ち着いて車庫入れできそうか。

ここまで想像してみてください。

私が長年、多くの車選びの相談に触れるなかで感じてきたのは、購入後の満足度を左右するのは、カタログに載る性能だけではなく「億劫にならず車を出せること」だということです。

全幅、最小回転半径、燃費、価格は数字にできます。

でも「今日はこの車で出かけよう」と自然に思える気楽さは、カタログには書かれていません。

私はこれを、定年前後の車選びにおけるもう一つのスペックだと考えています。

私が考える60代×クロストレックの価値

ここからは私見です。

クロストレックの魅力は、いわゆる「シニア向け」に徹した車ではないことだと思います。

安全性を考えながらも、走ることや出かけることまで諦めなくてよい。

そこに価値があります。

年齢を重ねれば、身体も生活も少しずつ変わります。

だからこそ「年齢に合う車」を探すより、変わっていく自分の暮らしに付き合ってくれる車かどうかを見るほうが、納得のいく一台を選びやすいのではないでしょうか。

60代でも年間1万km走って旅行へ出かける人もいれば、年間数千kmだけ近所を走る人もいます。

必要な車が同じになるはずはありませんよね。

クロストレックは、安心感を重視しながら、まだ遠くへ出かけたい人には魅力のある選択肢です。

一方で、生活の中心が近距離移動へ変わりつつあるなら、その性能を持て余す可能性もあります。

ですから私は、

「60代だからクロストレックを選ぶ」のではなく、「これからしたいことにクロストレックが必要だから選ぶ」

という順番をおすすめします。

まとめ|60代のクロストレックは5つのポイントで判断しよう

60代にクロストレックがおすすめかどうかは、年齢だけでは決められません。

2025年5月19日のベストカーWebでは、自動車評論家の岡本幸一郎氏が、年齢を重ねた両親に薦めたい一台としてクロストレック Sを選びました。視界や乗降性、乗り心地、安全性だけでなく、走りやデザインまで含めて評価されているところがポイントです。

判断するときは、次の5つを確認してみてください。

①全幅1,800mmを自宅周辺で気楽に扱えるか。

②乗り降りと視界が自分の身体に合うか。

③アイサイトなどの安全装備を自分の使い方に生かせるか。

④約380万〜405万円のSを定年後まで無理なく維持できるか。

⑤旅行や趣味など、これからの暮らしにクロストレックの性能が必要か。

現行SはPremium Sが3,833,500円、Premium S EXが4,053,500円で、どちらも公式WLTCモード燃費は18.9km/Lです。

そして現行クロストレックは、全長4,480mm、全幅1,800mm、全高1,575mm、最低地上高200mmというサイズです。

数字だけを見て「大きい」「小さい」と決めず、実車で乗降、右左折、バック駐車まで試してみてください。

最後に、自分へ一つだけ問いかけてみましょう。

「この車なら、数年後も自分から出かけたくなるだろうか?」

車幅や費用に無理がなく、その答えが「はい」なら、クロストレックは定年前後からのカーライフを楽しむための有力な候補になると私は考えています。

よくある質問

#### クロストレックの全幅1,800mmは60代には大きいですか?

一概に大きすぎるとはいえませんが、軽自動車や5ナンバーのコンパクトカーから乗り換える場合は実車確認をおすすめします。

ヤリスクロスの全幅1,765mmと比べるとクロストレックは35mm広いため、自宅駐車場や狭い生活道路での使いやすさを確認して判断してください。

#### クロストレック Sの価格と燃費はいくらですか?

2026年9月6日時点のSUBARU公式情報では、Premium Sが3,833,500円、Premium S EXが4,053,500円です。

両グレードともAWDで、WLTCモード燃費は18.9km/Lと案内されています。価格や販売状況は変わる可能性があるため、契約前に最新情報を確認してください。

#### 定年前にクロストレックを買うなら何を一番確認すべきですか?

一つだけ選ぶなら、全幅1,800mmを普段の生活で気楽に扱えるかを確認してください。

そのうえで乗降性、安全装備、購入後の維持費、定年後の使い方を重ねて考えると、自分に本当に必要な車か判断しやすくなります。

なお、SUBARUは現行モデルについて2026年9月14日をもって新規注文受付を終了する予定と案内していますが、予定より早く受付が終わる可能性もあります。購入を検討している場合は販売店で最新状況を確認してください。

杉原健一(すぎはらけんいち)

モーターライフ・アドバイザー

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