
この記事では、プロ野球のグローブの規定について紹介します。
野球のグローブは何でも良いわけではなく、定められたものを使用しなければいけません。
野球のグローブは、投手、捕手、野手の各ポジションごとにルールが細かく定められていますが、プロ野球には、どのような規定があるのでしょう?
プロ野球のグローブの規定:大きさ
各ポジションごとにグローブの大きさの規定があるので、ポジションごとに紹介します。
グローブ(グラブ)の寸法を測るときは、計測具や巻尺をグローブ(グラブ)の前面またはボールをつかむ側に接触させて、外形をたどるように測ります。
捕手(キャッチャー)
- 大きさは外周で38インチ(96.5cm)以下
- ミットの先端から下端までは15.5インチ(39.4cm)以下
- 親指の部分と人さし指の部分との間隔は、その先端で6インチ(15.2cm)以下
- 親指の叉状の部分で4インチ(10.2cm)以下

ピッチャーの球を受けるキャッチャーミットは、やっぱり丸くて分厚いのを想像しますが、サイズ的には、他のグローブとあまり変わらないですね
一塁手(ファースト)
- 縦が先端から下端まで13インチ(33.0cm)以下
- 親指の叉状の部分からミットの外縁まで測った手のひらの幅が8インチ(20.3cm)以下
- ミットの親指と人さし指との間隔は、ミットの先端で4インチ(10.2cm)以下、親指の叉状の部分で3.5インチ(8.9cm)以下
- この間隔は一定に保ち、皮以外のものを用いたり、特殊な方法で間隔を大きくしたり、伸ばしたり広げたり、深くすることは許されない。

ファーストミットは、内野手がゴロをさばいた後で、その送球が不安定になることが多いので、取りやすくなるようになってますが、限度があるぞって感じです。
投手と野手(内野手、外野手)
- 縦が4本の指の各先端から、ボールが入る個所を通ってグローブ(グラブ)の下端まで13インチ(33.0cm)以下
- 手のひらの幅は、人さし指の下端の内側の縫い目から、各指の下端を通って小指外側の縁まで7インチ(19.7cm)以下

内野手と外野手のグラブは、ゴロをさばく内野手とフライをさばく外野手も、基本的に同じなんです。
プロ野球のグローブの規定:色
守備位置に関係なく、野手はPANTONE(パントン)の色基準14番よりうすい色のグローブを使用することはできません。
特に投手のグローブ(グラブ)の色については、
- 縁取りを除き白色、灰色以外のものでなければならない
- 審判員の判断によるが、どんな方法であっても幻惑させるものであってはならない
という規則があります。
プロ野球のグローブの規定:重さ
各ポジションのグローブの重さには、特に規定はありません。
ただ、打者に対してボールを投げることに特化した投手は、その投手の特徴によってグローブにも工夫をしています。
剛速球を投げる投手
比較的重いグローブを使用して、ボールを投げる時に、グローブの重みを利用してバランスと取るようにしています。
技巧派投手
打たせてとる場合が多いので、自らも守備がしやすいように軽いグローブを使います。

ピッチャーは、バッターに一番近い内野手ですからね。
グローブに規定を設ける理由
この規定を設ける理由は、競技の妨げにならないようにするためです。
投手のグローブは、投球の際、グローブが白いと色がかぶって見にくくなるため、白いボールと白に近い色のものは禁止されています。
また、必要以上に大きいグローブを使ってキャッチできたら、自分のチームも相手のチームも納得いきませんよね。
ただし、グローブのサイズは規定以下であれば、どれだけ小さくても違反になりません。
例えば、内野手のように小回りが必要なポジションでは、規定よりも小さいグローブを使用していますし、逆に外野手は、細かい動作が必要ないため、大きめのグローブを使用することが多いです。
また、プロ野球選手が派手なグローブを使用していることがありますが、練習の時だけ使用していて、実際の試合で使用することはありません。

このルールがなければ、きっと明るい色のグローブの投手とか、とてつもなく大きなグローブを持った外野手が現れそう…と言うか、過去に現れたからルール化されたんでしょうか。
プロ野球のグローブの規定:まとめ
プロ野球のグローブの規定について解説しました。
この記事の内容は、プロ・アマチュア共通の規定です。
キャッチャーやファーストのように、主に相手の投げたボールを取ることが必要なポジションと、ゴロを捕球して投げる内野手、フライを捕球するのが主な外野手、打者に力のある投球をする必要がある投手、それぞれに特化したグローブを使用します。
プロとアマチュアの違いと言えば、アマチュアの場合は、グローブへの名前や背番号の刺繍が禁止されていますが、プロ野球の場合は禁止されていません。
また、ピッチャー用グローブは縫い目、しめひも、ウェブ部分など全体が一色で統一されている必要がありますが、プロ野球の場合は、この規定はありません。
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