50代のトヨタ車選びでは、シエンタ、プリウス、ヴォクシー、ヤリスクロス、カローラクロスが有力候補です。大切なのは人気順位ではなく、5年後・10年後の暮らしまで考えて選ぶことですよ。
「子どもも大きくなったし、次は自分たちが乗りやすい車を選んでもいいかな」
50代になると、そんなふうに車選びの基準が少しずつ変わってきますよね。
ネッツトヨタ北九州が2024年3月14日に公開した記事では、北九州近郊で過去1年間に50代の顧客が購入した車を集計し、人気車種としてシエンタ、プリウス、ヴォクシー、ヤリスクロス、カローラクロスの5車種を紹介しています。
同記事で50代の車選びを表すキーワードとして挙げられているのが、「選択と集中」です。
何となく大きい車、何となく高級な車を選ぶのではなく、「これだけは譲れない」という条件を絞って選ぶ。長年ディーラーの店頭でお客様の相談を受けてきた私も、この考え方は50代の車選びと相性がいいと感じます。
若いころの車選びが「全部入りのお弁当」だとすれば、50代からは好きなおかずを丁寧に選ぶ定食のようなものです。
この記事では、50代におすすめされるトヨタ車5台について、どんな人に向くのか、乗りやすさや使い勝手、安全装備、維持費、将来性という視点から整理していきますね。
50代におすすめのトヨタ車は?5車種の違いを比較
50代におすすめのトヨタ車は、日常性ならシエンタ、夫婦ドライブならプリウス、多人数ならヴォクシー、扱いやすいSUVならヤリスクロス、ゆとりあるSUVならカローラクロスと整理すると分かりやすくなります。
ネッツトヨタ北九州の記事で紹介された5車種を、50代の暮らし方に置き換えて比較すると次のようになります。
車種 向いている使い方 50代が注目したいポイント
シエンタ 買い物、送迎、夫婦+家族 スライドドア、小回り、乗降性
プリウス 通勤、夫婦ドライブ、長距離 静粛性、走行安定性、低重心
ヴォクシー 家族、多人数、旅行 室内空間、乗降性、後席快適性
ヤリスクロス 街乗り、買い物、趣味 コンパクトSUV、扱いやすさ
カローラクロス 日常、夫婦旅行、長距離 視界、乗り心地、荷室とのバランス
ただし、この表を見て「一番上だからシエンタ」と考える必要はありません。
50代という年齢だけでは、正解の車種は決まらないからです。
平日は一人で通勤し、休日は夫婦二人で温泉へ出かける人もいれば、親の通院や孫との外出で後席を頻繁に使う人もいますよね。
同じ54歳でも、車に求める役割はまったく違います。
ですから最初に、「何に乗りたいか」よりも次のように考えてみてください。
これから5年間、自分は誰を乗せて、どこへ行き、どんな場面で車を使うのか。
この質問を先に置くだけで、候補はかなり整理できます。
私がディーラー時代に感じたのは、購入後の満足度を左右するのはカタログ上の豪華さよりも、「普段の生活に合っているかどうか」だということでした。
車選びはスーツ選びに少し似ています。
高価でも肩が窮屈なら着なくなりますし、派手でなくても体にしっくり来る一着は何度でも手に取ります。車も同じなんですよね。
シエンタは50代におすすめ?日常の使いやすさを重視する人向け
シエンタは、大きなミニバンまでは必要ないものの、スライドドアや荷室の使いやすさは欲しい50代に向いています。
ネッツトヨタ北九州の記事では、50代の購入車としてシエンタを取り上げ、人気仕様の例として「ハイブリッド Zグレード・7人乗り(2WD)」を紹介しています。
シエンタの大きな魅力は、ミニバンらしい便利さを持ちながら、日常で大きさを持て余しにくいところでしょう。
子育て中は「もっと大きく」「もっと積める」を求めていた方でも、50代になると事情が変わることがあります。
子どもが独立して普段は夫婦二人。それでも、ときどき家族を乗せたり、大きな買い物をしたりする。
そんな暮らしでは、巨大な冷蔵庫より使いやすい家庭用冷蔵庫のほうが便利なのと同じで、車も「必要十分」が心地よくなってくるんですよね。
元記事では、運転席シートバックの充電用USB端子や、後席へ風を送る天井部分のファン、買い物かごなどを置きやすい足元スペースといった工夫も紹介されています。
さらに対応する仕様では、スマートキーを携帯した状態で足をセンサー付近へ出し入れすることで、スライドドアを自動開閉できるハンズフリー機能も用意されています。
買い物袋を両手に持っているときに、ドアノブと格闘しなくていい。
こうした機能はカタログで見ると小さな違いですが、毎日の生活では案外大きいものです。
また、シートアレンジによって荷室を広く使える点も、旅行バッグや趣味用品を載せる場面では役立ちます。
50代以降は、親を乗せる機会が増える人もいるでしょう。
その場合にも、ヒンジ式のドアを大きく開かなくても乗り降りしやすいスライドドアは注目したいポイントです。
もちろん、「シエンタなら誰にでも乗り降りしやすい」と一律には言えません。体格や身体状況によって感じ方は違いますから、実車で確認することが大切です。
私ならシエンタを検討する方には、運転席だけでなく後席にも座ってもらいます。
運転する本人は気に入っていても、夫婦で使うなら助手席や後席の感覚も大切だからです。
車格を下げるのではなく、暮らしに合う大きさへ整える。
シエンタは、そんな50代のダウンサイジングを考えやすい一台だと思います。
プリウスとヴォクシーはどんな50代に向く?
夫婦中心の時間が増えて運転そのものも楽しみたいならプリウス、家族や親、孫など多人数で乗る機会が続くならヴォクシーが候補になります。
この2台は同じトヨタ車でも、役割がかなり違います。
プリウスは夫婦ドライブや長距離移動を重視する50代向け
プリウスは、子育て中心のファミリーカーから、自分や夫婦のために選ぶ車へ切り替えたい方に検討しやすい車です。
ネッツトヨタ北九州の記事では、スポーティなデザインと走行性能を特徴として挙げています。
現行世代ではTNGAプラットフォームをさらに改良し、低重心化などによって走行安定性や静粛性の向上が図られていると紹介されています。
同記事で取り上げられている装備には、19インチ大径細幅タイヤ、7インチのメーター、Bi-Beam LED、コネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオなどがあります。
また、仕様によっては駐車操作を支援するアドバンスト パークも用意されています。
プリウスを50代の候補として考えるうえで注目したいのは、単に「燃費のいい車」という点だけではありません。
子育てが落ち着くと、それまで車選びの中心だった「何人乗れるか」「子どもの荷物がどれだけ積めるか」という条件の優先順位が下がってくる場合があります。
すると代わりに、「高速道路を走って疲れにくいか」「自分が運転して気持ちいいか」「夫婦で出かけたくなるか」といった項目が上がってきます。
これは車選びの主語が、「家族」から「自分たち夫婦」へ戻ってくる瞬間ともいえるでしょう。
ただし、プリウスは着座位置やボディ形状の感じ方に個人差があります。
SUVやミニバンから乗り換える場合は、乗り降りした際の腰の動きや視点の高さを必ず確かめたいところです。
デザインにひと目ぼれしても、毎朝「よいしょ」と感じるようでは長い付き合いがつらくなりますからね。
ヴォクシーは家族を乗せる機会が多い50代向け
一方、50代になってもミニバンが必要な家庭は珍しくありません。
成人した子どもと出かけたり、高齢になった親を乗せたり、孫を含めて移動したりするなら、ヴォクシーの広い室内は大きなメリットになります。
ネッツトヨタ北九州の記事では、人気仕様の例として「ヴォクシーハイブリッド S-Zグレード・7人乗り(2WD)」が紹介されています。
同記事では、ハイブリッドシステムによる燃費性能と走行性のほか、車内Wi-Fiやスマートフォンを収納しやすいスペースなども取り上げられています。
S-Zグレードでは、仕様によって2列目キャプテンシートのオットマンやシートヒーターなどを選べる点も特徴です。
また、パワーバックドアを車両側面のスイッチから操作できる仕組みや、対応する装備としてユニバーサルステップなども紹介されています。
ここで50代が注目したいのは、ミニバンの役割が「子育て車」だけではないということです。
若いころはチャイルドシートやベビーカーのため。
50代以降は親や孫との移動のため。
同じスライドドアでも、必要になる理由が変わってくるんですよね。
ただし、普段一人か二人しか乗らないのに「念のため」で大きなミニバンを選ぶと、車両価格だけでなく、駐車や洗車、タイヤなどの負担まで大きくなる可能性があります。
年に数回の7人乗車のために、残り300日以上を大きな車で過ごす必要があるのか。
ヴォクシーを検討する場合には、この視点も忘れないようにしたいですね。
ヤリスクロスとカローラクロスは50代のSUV選びでどう違う?
SUVに乗りたいけれどサイズが気になるならヤリスクロス、普段使いに加えて夫婦旅行や後席のゆとりまで求めるならカローラクロスが比較しやすいでしょう。
SUVは見晴らしのよさや荷室の使いやすさなどから幅広い世代に選ばれていますが、「SUVだから全部同じ」ではありません。
靴にたとえるなら、ヤリスクロスは軽快なウォーキングシューズ、カローラクロスは少し余裕のある旅行用シューズ、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
ヤリスクロスは大きいSUVが不安な50代にも検討しやすい
ネッツトヨタ北九州の記事では、ヤリスクロスについて、街乗りや通勤を中心にアウトドアにも対応できるコンパクトSUVとして紹介しています。
特に、「SUVへ乗りたいけれど大きな車の運転には不安がある」という人にとって検討しやすい立ち位置でしょう。
仕様によっては、スマートフォンを車のキーとして利用するデジタルキーや、駐車を支援するアドバンスト パークなども用意されています。
また、スマートキーを携帯した状態でリアバンパー付近へ足を出し入れし、バックドアを開閉できる機能が設定される仕様もあります。
荷物を持った状態では、こうした「あと一手を減らす装備」が意外にありがたいものです。
安全面についても、元記事では歩行者や自転車運転者などの検知に対応する予防安全機能について触れられています。
ただし、安全支援機能の対応条件や内容はグレード、仕様、年式によって異なります。
「同じヤリスクロスなら全部同じ」と思い込まず、購入する車両の装備表を確認してくださいね。
50代から長く乗るなら、今扱えるサイズではなく、数年後にも気負わず扱えるサイズかという見方も重要です。
SUVの格好よさは欲しい。でもスーパーの立体駐車場へ入るたびに肩へ力が入るのは避けたい。
そんな方にはヤリスクロスから試してみる価値があります。
カローラクロスは夫婦旅行と普段使いを両立したい人向け
ヤリスクロスより少し室内や乗り心地にゆとりを求めるなら、カローラクロスも候補になります。
元記事では、TNGAプラットフォームによる車両安定性や、フラット感のある乗り心地などが特徴として紹介されています。
視界についても、Aピラーやアイポイントなどに配慮した設計が挙げられています。
後席にはリクライニング機構があり、仕様によってはパノラマルーフも選択できます。
ネッツトヨタ北九州の記事で人気仕様の例として紹介されているのは、「カローラクロスハイブリッド Zグレード(2WD)」です。
夫婦で温泉や道の駅へ出かけたり、高速道路を使って少し遠くまで旅行したりする50代なら、この「大きすぎず、小さすぎない」立ち位置に魅力を感じる方もいるでしょう。
私ならヤリスクロスとカローラクロスで迷っている方に、スペック表だけで判断することはおすすめしません。
実際に両方へ乗り、
前方の見え方はどうか。
駐車枠へ入れたときに車幅をつかみやすいか。
助手席から乗り降りしやすいか。
後席へ座ったときに窮屈さを感じないか。
こうしたことを確認します。
50代からの車選びでは、カタログ上の数センチより、「運転したときに肩へ力が入らないか」のほうが重要になる場合があるからです。

50代のトヨタ車選びでは何を重視すればいい?
50代では、燃費、乗り心地、安全装備だけでなく、乗降性、車体サイズ、維持費まで一つのセットとして考えることが大切です。
「燃費ランキング1位だから」
「安全装備が多いから」
「SUVが流行っているから」
一つだけの理由で決めてしまうと、自分の暮らしとのズレが起きやすくなります。
燃費は車両価格と維持費を合わせて考える
燃費性能はもちろん重要です。
ただ、車の家計負担はガソリン代だけではありません。
車両価格のほか、税金、保険、車検、メンテナンス、タイヤなどもあります。
たとえば年間走行距離が短い人の場合、燃費の差だけを理由に予算を大幅に上げることが、そのまま家計上の得につながるとは限りません。
反対に、長距離通勤や旅行などで年間走行距離が多ければ、燃料費の差が積み重なってきます。
大切なのは「何km/Lか」だけではなく、自分が年間何km走るのかです。
現在の記事資料に記載されているメーカー希望小売価格の例では、シエンタ214万6,100円から、プリウス279万6,200円から、ヴォクシー375万1,000円から、ヤリスクロス212万6,300円から、カローラクロス298万1,000円からとされています。
ただし、車両価格やラインアップ、仕様、オプションは変更されることがあります。
登録時の税金や諸費用などもあるため、購入を検討するときは必ずその時点のトヨタ公式情報と販売店の見積もりで確認してくださいね。
乗り心地より先に「乗り降り」を確認してもいい
50代の試乗では、走り出す前の30秒も大切です。
ドアを開け、シートへ腰を下ろす。
降りてみる。
もう一度乗る。
たったこれだけでも、その車との相性が少し見えてきます。
プリウスのような低めの着座感を好む人もいれば、ヤリスクロスやカローラクロスのように少し高めの姿勢を楽に感じる人もいます。
これは優劣ではありません。
メガネと同じで、評判がよくても自分に合わなければ疲れてしまいます。
できれば試乗では直線道路だけではなく、右左折、段差、駐車も確認しましょう。
さらに夫婦で使うなら、途中で運転を交代するのもおすすめです。
運転席で好印象でも、助手席に移ると「思ったより揺れるな」と気づくこともあります。
安全装備は60代以降まで乗る前提で確認する
50代で買う車は、60代まで乗る可能性があります。
たとえば55歳で購入し7年間所有すれば、62歳です。
つまり「50代向けの車」を選んでいるつもりでも、実際には60代の自分が使う車でもあるんですよね。
そのため、衝突回避を支援する機能、ペダル操作ミスへの対策、駐車支援、運転負荷を軽くする機能などは確認しておきたいところです。
ただし、運転支援機能はあくまで運転者を支えるものです。
機能が付いているから注意が不要になるわけではありません。
また、同じ車名でもグレードや年式、オプションによって搭載内容が異なります。
中古車を検討する場合は特に、一台ずつ確認することが重要ですよ。
50代なら「10年後の自分」から逆算してトヨタ車を選ぼう
ここからは私見ですが、50代で車を買うなら、今の生活だけでなく10年後の自分から逆算すると失敗を減らしやすいと考えています。
50代は、意外なほど生活環境が動く年代です。
子どもの独立、親の高齢化、定年、働き方の変化、夫婦で過ごす時間の増加など、車の使い方を変える出来事がいくつも起こり得ます。
今は7人乗りが必要でも、5年後には夫婦二人で乗る時間が大半になっているかもしれません。
反対に今は一人で通勤するだけでも、数年後には親の送迎が増える可能性があります。
そこで、購入前に次の3つを紙やスマートフォンのメモへ書いてみてください。
- 今、普段は何人で乗っているか
- 5年後に乗せる可能性がある人は誰か
- 10年後でも無理なく扱えそうな車体サイズか
たったこれだけですが、車選びの軸がかなり明確になります。
たとえば、7人乗れる安心感が欲しいと思っていても、実際に7人乗るのが年に2回だけなら、そのために毎日大きなミニバンへ乗る必要があるのかを考えられます。
その結果、シエンタで十分だと気づくかもしれません。
逆に親や子ども、孫まで頻繁に乗せるなら、ヴォクシーの広さはぜいたくではなく、必要な道具になります。
夫婦二人の長距離移動が増えるならプリウスやカローラクロス。
SUVへ挑戦したいもののサイズが心配ならヤリスクロス。
このように「未来の使い方」から見ていくと、車名ではなく役割で選べるようになります。
私は50代の車選びで怖いのは、高い車を買うことそのものではないと思っています。
本当に避けたいのは、必要のない性能へお金を払い、本当に必要な使いやすさを我慢してしまうことです。
若いころなら「格好いいから多少乗りにくくてもいい」と笑えたかもしれません。
ところが長く所有すると、小さな不便は毎日やってきます。
駐車場で何度も切り返す。
荷物を載せるたびに腰をかがめる。
乗り込むたびに頭を低くする。
こうした一回数秒の負担が、数年間積み重なります。
そこで50代では、車のチェック順そのものを変えてみてはいかがでしょうか。
私は、
乗り降り→視界→車体サイズ→荷室→安全装備→価格
くらいの順で確かめる方法も合理的だと考えています。
価格表は家でも見られます。
でも、その車に座ったときの体の感覚は、販売店でしか分かりませんからね。
KINTOは50代のトヨタ車選びでも候補になる?
車を所有することに強くこだわらない人なら、KINTOのような定額サービスも購入方法との比較対象になります。
ネッツトヨタ北九州の記事では、50代に提案する車の利用方法の一つとしてKINTOを紹介しています。
KINTOは、車両代に加えて税金、保険、車検、メンテナンスなど、契約内容に応じて車にかかわる費用を月額へまとめる仕組みです。
まとまった支出や、時期によって大きく変わる維持費を把握しやすい点に魅力を感じる人もいるでしょう。
一方で、月額料金だけを見て「購入より得」「損」と簡単に決めることはできません。
現金購入、通常ローン、残価設定型ローン、KINTOでは、それぞれ仕組みが異なるからです。
特に確認したいのは、
契約期間。
途中解約の条件。
走行距離などの利用条件。
保険の扱い。
契約終了時の車両の扱い。
といった部分です。
50代では、車の契約期間と定年や再雇用の時期が重なるケースもあります。
そのため「今の給料で払えるか」だけではなく、60歳以降も無理なく支払える金額かという見方をしておきたいところです。
私は車の費用を見るとき、購入時の値札を「入場料」だと考えることがあります。
車は買って終わりではありません。
数年にわたって燃料を入れ、保険に入り、タイヤを替え、整備をして付き合います。
ですから本当の負担を見るなら、「入口でいくら払うか」だけではなく「出口までいくら使うか」を見たほうがいいんですよね。
なお、KINTOの対象車種、月額料金、契約条件などは変更されることがあります。
利用時には必ず最新の公式情報を確認してください。
50代におすすめのトヨタ車5台をタイプ別に選ぶなら?
5車種をランキングではなく生活タイプ別に分けると、自分に合うトヨタ車を判断しやすくなります。
日常の扱いやすさを優先するならシエンタ。
買い物や送迎、家族との外出をこなしつつ、大きなミニバンは持て余しそうな方に向いています。
スライドドアの利便性や荷室の使いやすさも、年齢を重ねながら乗る車として確認したい部分です。
夫婦二人のドライブを楽しむならプリウス。
家族全員を乗せる必要が減り、静かさや走り、デザインも楽しみたい人に検討しやすいでしょう。
ファミリーカー中心だった車選びから、自分主体へ戻る候補です。
多人数で乗る機会が多いならヴォクシー。
成人した子ども、親、孫などを乗せることがあり、広い室内を日常的に生かせる家庭に向いています。
「50代だからミニバンを卒業しなければ」と考える必要はありません。
必要なら、大きさは立派な機能です。
SUVへ乗りたいけれど大きさが不安ならヤリスクロス。
街乗り中心でSUVらしい雰囲気も楽しみたい人に合わせやすい一台です。
試乗では駐車のしやすさと前後左右の見切りを確認してみましょう。
夫婦旅行と日常利用をバランスよくこなしたいならカローラクロス。
SUVらしい視界や荷室を求めつつ、遠出や後席の使い勝手も考えたい方に候補となります。
私はこの5車種を「どれが一番優れているか」で比べる必要はないと思っています。
包丁とハサミを並べて、どちらが優秀かを決めても仕方ありませんよね。
使う場面が違うからです。
車も同じです。
自分の暮らしで最も出番が多い一台が、その人にとっての一番いい車なんですよ。
50代のトヨタ車選びで私が大切だと考えること
個人的には、50代の車選びは「人生最後の豪華な車を買う時期」ではなく、これからのモーターライフを組み直すスタート地点だと考えています。
50代になると、
「一度はSUVへ乗ってみたい」
「夫婦で旅行できる車が欲しい」
「もう大きな車はいらないかな」
「子どもが独立したから、今度は自分の好きな車にしたい」
そんな希望が出てくることがあります。
それは自然なことです。
家族優先で車を選んできた方ほど、今度は自分の好みを少し前へ出してもいいと思います。
車は移動手段ですが、ときには休日に家から連れ出してくれる相棒にもなりますからね。
ただし、憧れと実用性の間に一本だけ橋を架けておきたいところです。
その橋になる質問が、
「60代になった自分にも、この車は扱いやすいだろうか?」
です。
この問いを通しても欲しいと思える車なら、その候補にはかなり説得力があります。
逆に試乗したとき、
「ちょっと低くて降りにくいな」
「駐車するとき少し緊張するな」
「助手席から乗るとき足を上げにくそうだな」
と感じたなら、その違和感を軽く扱わないでください。
販売店では10分でも、所有すれば何年も続きます。
豪華な装備は最初の1か月で慣れることがありますが、小さな使いにくさは何年たっても毎日顔を出します。
もう一つ、夫婦で使うならぜひ助手席側の意見を聞いてみてください。
運転する人は、エンジンやハンドリング、視界、安全装備などへ目が向きやすいものです。
一方で助手席の人は、
ドアが開けやすいか。
座面は楽か。
走行中に揺れないか。
バッグを置く場所があるか。
エアコンは届きやすいか。
といった、まったく違う角度から車を見ています。
夫婦旅行のために買う車なら、助手席から出た「これ、楽だね」の一言には、とても大きな価値がありますよ。
ネッツトヨタ北九州の過去1年間の購入実績をもとにした記事で、シエンタ、プリウス、ヴォクシー、ヤリスクロス、カローラクロスという異なるタイプの車が50代向けとして取り上げられているのは興味深いところです。
コンパクトミニバン。
ハイブリッドカー。
ミドルサイズミニバン。
コンパクトSUV。
クロスオーバーSUV。
これほど性格の違う車が並んでいること自体、50代の車選びに一つの正解がないことを示しているように私は感じます。
50代は、家族全員の事情に自分を合わせ続ける車選びから、自分たちの生活に車を合わせる選び方へ移行しやすい年代です。
ですから、ランキングの1位を探し続けなくても大丈夫ですよ。
販売台数や人気順位は、みんなにとっての答えです。
あなたが探すべきなのは、あなたの毎日にとっての答えです。
まとめ|50代のトヨタ車は人気順位よりこれからの暮らしで選ぼう
50代におすすめのトヨタ車として、ネッツトヨタ北九州が2024年3月14日に公開した購入実績ベースの記事では、シエンタ、プリウス、ヴォクシー、ヤリスクロス、カローラクロスの5車種が紹介されています。
日常の使いやすさならシエンタ、夫婦ドライブならプリウス、多人数ならヴォクシー、扱いやすいSUVならヤリスクロス、日常と旅行を両立するSUVならカローラクロス、と整理すると候補を絞りやすくなります。
ただし、人気車だから自分にも合うとは限りません。
燃費、乗り心地、安全装備、乗降性、車体サイズ、維持費を確認しながら、5年後や10年後にも無理なく付き合えるかまで考えてみてください。
50代の車選びでは、「今ほしいか」に加えて「この先も楽に使えるか」という視点が重要です。
そして最後は、数字だけでなく実際に座り、見て、運転して確かめましょう。
乗るたびに肩へ力が入る車より、「今日はちょっと出かけてみようかな」と思える車のほうが、長い付き合いでは心地よいものです。
50代は、車選びを縮小する年代ではありません。
家族のために車を選んできた時間を経て、これからの自分たちにちょうどいい一台を選び直せる年代です。
焦らず比べながら、「これなら60代になっても付き合えそうだな」と感じられるトヨタ車を探してみてくださいね。
よくある質問
50代に一番おすすめのトヨタ車はどれですか?
一台だけを全員におすすめすることはできません。
普段使いと家族利用を両立したいならシエンタ、夫婦二人のドライブならプリウス、多人数ならヴォクシー、コンパクトSUVならヤリスクロス、旅行にも使いやすいSUVならカローラクロスが候補になります。
年齢ではなく、普段の乗車人数や用途から選びましょう。
50代では大きな車から小さい車へ乗り換えるべきですか?
必ずしも小さくする必要はありません。
普段乗る人数、荷物の量、親や孫を乗せる頻度、自宅や勤務先の駐車環境などを確認し、必要以上に大きくないサイズを選ぶことが大切です。
「小さいほどいい」ではなく、将来も扱いやすいちょうどいい大きさを探してみてください。
50代で買うトヨタ車は安全装備を重視したほうがいいですか?
重視する価値は高いと考えます。
50代で購入した車を60代まで所有することも考えられるため、衝突回避支援、ペダル操作ミスへの対策、駐車支援、運転負荷を軽減する機能などを確認しておくと安心材料になります。
ただし、安全支援機能の内容は車種、グレード、年式、オプションなどによって異なります。購入する実車ごとに最新の仕様を確認してくださいね。
杉原健一(モーターライフ・アドバイザー)



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