60代夫婦の車選びは、安全性・乗り降り・小回り・維持費、そして夫婦二人が無理なく運転できるかで考えるのが結論です。
中古車のガリバーは2025年10月20日更新の記事で、シニア夫婦に似合う車として10車種を選定しました。今回はその10台を軸に、2026年8月時点のメーカー情報も確認しながら、「買い物」「夫婦旅行」「孫との移動」「退職後の生活」という視点で選び直してみます。サイテーション
ガリバーが60代・シニア夫婦向けに選んだ10車種とは?
ガリバーが選んだのは、スペーシアギア、スイフト、ヤリス、ヤリスクロス、ワゴンRスマイル、ソリオ、シエンタ、サクラ、フィットe:HEV、CX-5の10車種です。
元記事は「車の専門家が厳選!シニア夫婦に似合うおしゃれな車おすすめ10種」で、2025年10月20日に更新されています。
監修している大岡智彦氏は、自動車専門誌の編集長を経験し、株式会社コリズムの代表取締役・編集長、日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員を務める自動車評論家です。サイテーション
元記事が車選びで重視しているのは、主に次の3点です。
- 先進安全技術が充実していること
- 運転しやすく、乗り降りもしやすいこと
- 燃料代や保険料などの維持費を抑えやすいこと
さらに「夫婦でドライブを楽しめる」「おしゃれ」という視点も加え、基本的には全長約4.6m以下のコンパクトな車を中心に選んでいます。サイテーション
10車種を、元記事の分類と60代夫婦の生活場面で整理すると次のようになります。
車種 ガリバーの分類 私が考える向きやすい生活
スズキ スペーシアギア 安全性能 買い物・趣味・近距離
スズキ スイフト 安全性能 日常・夫婦ドライブ
トヨタ ヤリス 安全性能 買い物・旅行
トヨタ ヤリスクロス 安全性能 旅行・レジャー
スズキ ワゴンRスマイル 運転・乗降性 買い物・通院
スズキ ソリオ 運転・乗降性 買い物・旅行・送迎
トヨタ シエンタ 運転・乗降性 孫との移動・家族旅行
日産 サクラ 維持費 近距離・自宅充電
ホンダ フィットe:HEV 維持費 日常・長距離
マツダ CX-5 維持費など 長距離・SUV志向
ここで一つ、大切なことがあります。
「専門家おすすめ10車種」に入っていることと、「自分たち夫婦に最適」であることは同じではありません。
私は長年ディーラーの店頭で車選びに接してきましたが、カタログを見ている段階ではSUVを希望していたご夫婦が、実際に何台か乗り降りして「こっちの小さい車のほうが楽だね」と候補を変える場面を何度も見てきました。
60代からの車選びは、馬力や装備の豪華さを比べる競技ではありません。
「二人の日常にどれだけ自然になじむか」を確かめる作業だと考えると、ずいぶん選びやすくなりますよ。
60代夫婦の車選びで本当に重視したい5条件とは?
60代夫婦なら、私は安全装備・乗降性・取り回し・維持費・夫婦双方の運転しやすさという5項目を優先します。
ガリバーが挙げる安全性、乗り降りのしやすさ、維持費という軸は妥当です。そこに私は、「どちらか一人のための車にしないこと」と「5年後、10年後まで扱いやすい大きさ」という視点を加えたいですね。サイテーション
安全装備は「多い車」より「扱いやすい車」
今の車には、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱に関する支援、誤発進を抑える支援、後方確認を助けるカメラやセンサーなど、さまざまな運転支援機能があります。
ただ、ここで「安全装備が付いているから安心」と考えすぎないようにしたいところです。
Hondaも安全運転支援装置について、あくまで運転を支援する機能であり、能力を過信せず周囲を確認して安全運転するよう案内しています。Honda Japan
つまり、
安全装備が充実していること+車そのものを扱いやすいこと
この二つがそろって初めて、毎日の安心につながりやすくなるんですね。
試乗するときは機能の数だけでなく、「警報音が理解しやすいか」「メーターが見やすいか」「スイッチに迷わないか」も確認してください。
乗り降りは10年後を想像して確認する
今は腰や膝に不安がなくても、70代まで同じ車に乗る可能性があるなら、乗り降りの姿勢は軽視できません。
低い車は腰を深く落とす必要があります。一方、車高が高いSUVは、人によっては足を持ち上げる動作が負担になることもあります。
「SUVなら楽」「軽ハイトワゴンなら誰でも楽」とは限らないんですね。
私がおすすめしたいのは、販売店で夫婦それぞれが乗る・降りるを3回程度繰り返すことです。
一度だけなら「大丈夫」と感じた小さな違和感が、3回繰り返すと意外にはっきり見えてきます。
車体サイズは「年に一度」より「週に何度も」を優先する
「旅行へ行くから大きな車が欲しい」
その気持ちも分かります。
ただ、旅行が月1回で、スーパーへの買い物が週3回なら、その車が最も働く場所は高速道路ではなくスーパーの駐車場ですよね。
私は60代以降の車選びでは、月1回の100点より、週3回の90点を選ぶ考え方が合いやすいと思っています。
大きな車が悪いわけではありません。
「大きさを必要とする日が本当にどれくらいあるのか」を、一度数えてみてほしいんですね。
維持費は退職後の家計まで見る
維持費は燃料代だけではありません。
税金、任意保険、車検、整備、タイヤ、駐車場など、所有している限り費用は続きます。
だからこそ、「今なら買える」で終わらず、退職後も気軽に使えるかまで想像してください。
立派な車を買ったのに、「燃料代が気になるから今日は出かけるのをやめよう」となってしまったら、せっかくの車が玄関前の置物になってしまいます。
60代からは、所有する満足感と同じくらい「気兼ねなく使えること」が重要になってきますよ。
ご主人だけでなく奥さまも必ず運転席へ
夫婦の車なのに、商談中ずっと一方だけが運転席に座っている。
これは意外によくあります。
普段はご主人が運転していても、旅行帰りに疲れて奥さまへ交代することはあるでしょう。その逆もありますよね。
身長差があればシート位置、ミラー位置、ハンドルとの距離、ペダルの踏みやすさまで変わります。
候補車では必ず夫婦二人とも運転席へ座る。
これは簡単ですが、60代夫婦の車選びではかなり効果のある確認方法です。
買い物・通院中心ならソリオ、ワゴンRスマイル、スペーシアギア
普段の買い物や病院への通院が中心なら、ソリオ、ワゴンRスマイル、スペーシアギアを優先的に比べてみたいところです。
こうした用途では高速道路での力強さより、小回り、見晴らし、スライドドア、荷物の出し入れといった「毎回感じる小さな楽」が大切になります。

ソリオは「軽より余裕、ミニバンより気軽」
ガリバーはソリオについて、全長約3.8mのコンパクトな車体、やや高めの着座位置、スライドドア、最小回転半径4.8mなどを評価しています。サイテーション
この立ち位置は60代夫婦にとても分かりやすいですね。
「軽自動車だと少し物足りない。でも3列ミニバンほど大きな車はいらない」
その間に、すっと入ってくるのがソリオです。
大きな荷物を頻繁に運ばず、後席もときどき使うという二人暮らしなら、かなり現実的なサイズ感だと私は考えます。
ワゴンRスマイルは夫婦で座ったときの視界を確認
ワゴンRスマイルは、スライドドアを持つ軽自動車として、買い物や通院などの日常用途と相性を考えやすい一台です。
ここで見てほしいのは、カタログ上の室内寸法だけではありません。
ご主人が座ると見やすいのに、奥さまが座ると車両前端の感覚が分かりにくい。
反対に、奥さまにはちょうどいいものの、ご主人には足元が窮屈。
車選びでは、こうしたことが普通に起こります。
試乗のたびに、面倒でも二人それぞれがシート・ミラー・ハンドル位置を自分用に調整してから走り始めてくださいね。
スペーシアギアは安全支援とスライドドアが魅力
ガリバーが紹介する現行スペーシアギアは2024年9月登場モデルで、記事では広角単眼カメラを使った予防安全装備や視界の良さ、両側スライドドアなどが評価されています。サイテーション
軽自動車を「税金や燃料代が安そう」という理由だけで選ぶのは、少しもったいないですね。
60代以降なら、むしろ安全支援の内容や見切りの良さまで比べたいところです。
中古車では同じ「スペーシアギア」という名前でも、年式やグレードで装備が異なる場合があります。
車名を見る→年式を見る→グレードを見る→実車装備を見る。
この順番を覚えておくと、中古車選びでの思い込みを減らせますよ。
夫婦旅行も楽しむならフィットe:HEV・スイフト・ヤリス・ヤリスクロス
日常だけでなく夫婦旅行も大切にしたいなら、フィットe:HEV、スイフト、ヤリス、ヤリスクロスが比較しやすい候補です。
どれも「近所で大きすぎない」という条件を保ちながら、長距離移動まで考えやすい車だからです。
フィットe:HEVは2026年7月の改良を区別しよう
ここは現在の記事から、より正確に修正しておきたい部分です。
ガリバーの記事は2025年10月20日更新なので、そこで紹介されるフィットと、2026年8月現在の新車フィットは完全に同じ仕様ではありません。
Hondaは2026年7月9日にフィットのマイナーモデルチェンジを発表・発売しています。Honda Japan
つまり2026年に新車を選ぶ人は、2025年の記事にある数値だけを見て決めず、現在販売されている仕様を確認する必要があります。
Honda公式サイトでは、たとえばe:HEV HOME特別仕様車BLACK STYLEのFFがWLTCモード28.9km/Lと案内されています。タイプによって燃費は異なるため、「フィットe:HEVは何km/L」と一つの数字に決めつけないことが大切です。Honda Japan
フィットで私が注目したいのは燃費だけではありません。
夫婦旅行では助手席に長時間座ることになりますし、旅行バッグを積んだ状態での荷室や後方視界も重要です。
運転席の快適性ばかり確認して、助手席を5秒座っただけで決めないようにしてくださいね。
旅行では助手席の居心地も、立派な「車の性能」です。
スイフトは小回りそのものが旅行装備になる
現行スイフトは2023年12月に登場し、ガリバーは安全性能とコンパクトな車体を評価しています。
同記事では全長4m弱、最小回転半径4.8mという取り回しの良さも紹介されています。サイテーション
最小回転半径なんて、カタログでは少し地味な数字ですよね。
ところが旅館の駐車場、古い温泉街、道の駅、観光地の細い道路では、この「地味な性能」が急に頼もしくなります。
旅行用だから大きなSUV。
そう決めつけなくてもいいんです。
小ささも立派な旅行装備だと私は思います。
ヤリスは2024年1月改良前後を分けて探す
ガリバーの記事では、ヤリスについて2024年1月の一部改良後モデルを評価しています。
記事ではToyota Safety Senseの機能向上や、PDA(プロアクティブドライビングアシスト)が加わった点などが紹介されています。サイテーション
中古車を探す方は、ここを見落とさないでください。
「ヤリス」と検索して出てきた中古車が、すべて同じ安全装備を持っているわけではありません。
中古車では車名の次に、初度登録年月と装備内容を見る。
「比較的新しいから大丈夫」ではなく、「この一台には何が付いているのか」を確認しましょう。
これはヤリスだけでなく、今回紹介する10車種すべてに共通する考え方です。
ヤリスクロスは「SUVが欲しいけれど大きすぎる車は不安」な人へ
SUVの少し高い視点や荷室は欲しい。
でも、大柄なSUVで毎日のスーパーへ行くのは少し心配。
そんなご夫婦なら、ヤリスクロスを一度試してみる価値があります。
ただしSUVは「小さく見えるデザイン」でも、実際に運転すると横幅の感覚がコンパクトカーと異なることがあります。
試乗コースが広い国道だけでは判断しにくいんですね。
自宅周辺の狭い道、病院の立体駐車場、いつものスーパー。
自分の生活道路に車を重ね合わせて考えることが大切です。
孫を乗せるならシエンタ?元記事は先代170系なので注意
孫や子ども世帯を頻繁に乗せるなら、シエンタは分かりやすい候補です。
ただし、ここには大事な注意点があります。
ガリバーの記事が具体的におすすめしているのは、現行シエンタではなく先代170系のハイブリッドGです。サイテーション
先代170系シエンタは2015年に登場し、2022年まで販売されました。
ガリバーの記事では全長4,260mmのコンパクトな車体ながら3列シートを備え、7人乗りも可能で、両側スライドドアや低床フロアによる乗降性にも触れています。
また最終モデルのハイブリッドFF車について、WLTCモード22.8km/Lと紹介しています。サイテーション
大切なのは、7人乗れることそのものではありません。
「7人で乗る日が一年に何日あるか」です。
たとえば、孫を含め6〜7人で乗るのがお正月だけなら、その一日のために365日3列シート車へ乗る必要があるかは考えてもよいでしょう。
一方、娘さんや息子さん一家が近所に住んでいて、毎週のように孫を乗せるなら話は違います。
3列目が「年1回の保険」なのか、「毎週使う生活装備」なのか。
ここを分けるだけで、シエンタが必要なのか、ソリオやフィットでも十分なのかが見えてきます。
車選びを「最大何人乗れるか」ではなく、「普段誰と乗るか」から逆算する。
私はこの考え方を60代夫婦にぜひ取り入れてほしいですね。

維持費重視なら日産サクラ・フィット・軽自動車のどれ?
維持費を比べるときは、燃費や電費だけでなく購入価格、年間走行距離、充電環境、保険、タイヤまで合わせて考えるのが基本です。
燃費ランキング1位の車を買えば、家計も必ず1位。
車は残念ながら、そこまで単純ではありません。
日産サクラは近距離中心なら検討しやすいEV
日産サクラは軽自動車規格の電気自動車です。
2026年8月時点の日産公式サイトでも、一充電走行距離は180km(WLTCモード、国土交通省審査値)と案内されています。日産自動車
ここは以前の記事より、現在の情報としてはっきり整理できます。
一方で180kmは試験条件での値で、日産自身も気象、渋滞、エアコン使用、運転方法、タイヤの状態などによって実際の航続可能距離は変わると説明しています。日産自動車
サクラを考えるなら、まず次の3点を確認しましょう。
自宅で充電できるか。
普段、一日何km走るか。
長距離旅行をどのくらいするか。
買い物と通院が中心で一日に20〜30km程度、自宅充電もしやすい家庭なら検討しやすいでしょう。
反対に、頻繁に高速道路で長距離を移動するなら、充電場所や充電時間まで含めて実際の使い方を組み立ててから選ぶ必要があります。
「EVだから得」「EVだから不便」と両極端に考えないことです。
生活パターンに合えば便利、合わなければ不便。
これはエンジン車でもEVでも同じですよ。
ハイブリッドは燃費だけで元が取れるかを考えない
フィットe:HEVやヤリス、シエンタなどのハイブリッド車は、燃料消費を抑えたい人には魅力があります。
ただし購入価格との差まで含めれば、「燃費がいい=総支払額が必ず安い」とは限りません。
年間5,000km程度しか乗らない家庭と、年間20,000km走る家庭では、燃費差による家計への影響がまるで違います。
私は店頭で「燃費のいい車が欲しい」と相談されたときほど、最初に年間走行距離を尋ねるようにしていました。
カタログ燃費は答えではなく、自分の走行距離に当てはめるための材料なんですね。
軽自動車は「一番長く走る日」を考える
ワゴンRスマイルやスペーシアギアは、近距離中心なら非常に使いやすい選択肢になり得ます。
ただ、高速道路を頻繁に走る方や、旅行荷物が多い方、後席に大人を乗せる機会が多い方は、普通車も一緒に比べてください。
迷ったら、私はこんな質問をおすすめします。
「一年で一番長く車に乗る日は、どんな日ですか?」
普段は一日5kmでも、毎月一度300kmの高速道路移動をするなら、その300kmを無視できません。
「平均的な一日」だけでなく、「ときどき訪れる長い一日」まで見る。
これが、後悔を減らすコツですよ。
2026年のCX-5はガリバー記事のCX-5と別物として考える
今回の記事で、最も注意してほしいのがCX-5です。
ガリバーが2025年10月の記事でおすすめしたCX-5と、2026年8月に新車として購入する新型CX-5は、そのまま同一視できません。
ガリバーが具体的に紹介しているのはKF系で、記事では2017年発売モデル、プロアクティブをおすすめグレードとして挙げています。また2.2LディーゼルターボのXD系にも触れています。サイテーション
旧型KF系の代表的な寸法は、全長4,575mm×全幅1,845mm×全高1,690mmです。Mazda
その後、CX-5は9年ぶりにフルモデルチェンジしました。
マツダ公式サイトでは、新型CX-5が2026年5月21日に発売され、発売約1か月で累計受注1万台に達したと案内されています。Mazda
つまり2026年に「CX-5がガリバーのシニア夫婦向け10選に入っていたから」と新型をそのまま候補にするのは、少し早いんですね。
旧型中古車を検討しているのか。
2026年発売の新型を検討しているのか。
ここを分ける必要があります。
これはCX-5に限らず、ネットの記事を参考に車を買うときの重要な教訓です。
車の記事には「モデルチェンジ」という賞味期限があります。
車名が同じだから、中身まで同じ。
そう思ってしまうと、装備や寸法、パワートレーンなどの前提がずれることがあります。
中古車を選ぶなら、車名だけでなく年式・型式・改良時期まで見る習慣をつけてくださいね。
60代夫婦の試乗では何を確認すれば失敗しにくい?
私なら60代夫婦の試乗では、加速力より先に「10年先でも気楽に使えそうか」を確認します。
カタログでは分からないところこそ、販売店で確かめる価値があります。
- 夫婦二人とも運転席に座る
- 乗る・降りるをそれぞれ3回程度繰り返す
- 前進だけでなくバック駐車を試す
- 荷室へ買い物袋を載せる姿勢を確認する
- ナビ・エアコン・シフトを自分で操作してみる
- 助手席にも座り、長時間移動を想像する
- 自宅車庫や普段使う駐車場へ入れる場面を想像する
特におすすめしたいのが、バック駐車です。
試乗では一般道を走り、「静かですね」「乗り心地がいいですね」で終了してしまいがちです。
ところが普段の生活では、スーパー、病院、道の駅、旅館など、駐車で神経を使う場面がたくさんあります。
車を運転すること自体は嫌いではないのに、「あの駐車場へ入れるのが嫌だから今日はやめよう」と外出をためらう。
年齢を重ねれば、そんな心理的負担も無視できません。
だから私は、駐車しやすさも60代からの重要な快適装備だと思っています。
もう一つ、販売スタッフから説明を受ける前に、ナビやエアコンを一度触ってみてください。
横から「ここを押してください」と教えてもらえば、最新車でも簡単に使えます。
でも本当に大切なのは、半年後に一人で運転しているときです。
暑いから温度を下げたい。
地図を拡大したい。
曇ったからデフロスターを使いたい。
そのたびに「どこだっけ」と迷う車では、小さな疲れが積み重なります。
最新機能の数より、自分が迷わず使える機能のほうが価値がある。
長く販売現場を見てきた私としては、ここを強くお伝えしたいですね。
結局60代夫婦にはどの車がおすすめ?
結論として、60代夫婦に「これ一台が正解」という車はありません。
夫婦が最も頻繁にする行動から逆算して選ぶことが、一番失敗しにくい方法です。
私なら今回の10車種を次のように整理します。
買い物・通院中心なら、ソリオ、ワゴンRスマイル、スペーシアギア。
夫婦二人で日常と旅行を両立したいなら、フィットe:HEV、ヤリス、スイフト。
SUVらしい視点や荷室も欲しいなら、ヤリスクロス。
孫や家族を頻繁に乗せるなら、シエンタ。
近距離中心で自宅充電との相性が良いなら、日産サクラ。
長距離の快適性やSUVらしさを重視するなら、CX-5も候補になります。ただし2026年に新車を選ぶ場合は、ガリバーの記事で紹介されたKF系と新型を分けて比較してください。サイテーション+1
そして私が、60代夫婦の車選びにもう一つだけ質問を加えるなら、これです。
「10年後の二人でも、この車で今日は出かけようと思えるだろうか?」
大きすぎて車庫から出すのが面倒。
駐車するのが怖い。
乗り降りすると腰がつらい。
操作が複雑で運転する気になれない。
維持費が気になって遠出しなくなる。
それでは、どれほど高性能な車でも少し寂しいですよね。
反対に、玄関を出て自然にキーを手に取り、「今日はどこへ行こうか」と思える車なら、買い物にも旅行にも友人との食事にも出かけやすくなります。
60代からの車は、若い頃のように速さや大きさを競う道具というより、夫婦の行動範囲をできるだけ長く保つための相棒という意味が強くなっていく。
私は長年ディーラーで多くのお客様と話してきて、そう感じています。
まとめ|60代夫婦の車は「人気」より10年後まで続く気楽さで選ぼう
ガリバーが2025年10月20日更新の記事でシニア夫婦向けに選んだのは、スペーシアギア、スイフト、ヤリス、ヤリスクロス、ワゴンRスマイル、ソリオ、シエンタ、サクラ、フィットe:HEV、CX-5の10車種です。安全性、運転や乗り降りのしやすさ、維持費などを重視して選ばれています。サイテーション+1
実際に60代夫婦が選ぶなら、そこからさらに安全装備・乗降性・取り回し・維持費・夫婦双方の運転しやすさへ落とし込んで考えてみてください。
大切なのは、「60代に人気だから」「専門家がおすすめしたから」で決めないことです。
買い物中心なら、日常の駐車と乗り降り。
旅行中心なら、長距離での疲れにくさと荷物。
孫を頻繁に乗せるなら、スライドドアと必要な座席数。
近距離中心なら、軽自動車やEVまで含めた維持のしやすさ。
このように、車ではなく自分たちの暮らしを先に決めると、候補車は自然に絞れてきます。
また、2025年の記事を2026年に読む以上、モデルチェンジにも注意が必要です。
フィットは2026年7月9日にマイナーモデルチェンジされ、CX-5も2026年5月21日に新型が発売されています。日産サクラの現行公式情報では一充電走行距離180km(WLTCモード)と確認できます。Honda Japan+2Mazda+2
車の情報は時間とともに変わります。
価格、グレード、安全装備、燃費、納期、補助制度などは、購入する時点でメーカーや販売店の最新情報を確認してください。
最後はぜひ、ご夫婦そろって試乗してみてください。
二人とも運転席へ座り、駐車して、乗り降りして、荷室を開けてみる。
そして車から降りたあと、自然に二人から、
「これなら気楽だね」
という言葉が出てくるか。
私は、その感覚こそ60代から長く付き合える車を見つける、とても優秀な物差しだと思っています。
よくある質問
60代夫婦には軽自動車と普通車のどちらがおすすめですか?
買い物や通院など近距離が中心なら、スペーシアギアやワゴンRスマイルのような軽自動車は有力候補です。
一方、高速道路を頻繁に使う、夫婦旅行が多い、後席に大人を乗せる機会が多い場合は、ソリオ、フィット、ヤリス、スイフトなどの普通車も比較しましょう。
「軽か普通車か」ではなく、一番長く走る日の距離と、普段誰を乗せるかで決めるのがおすすめです。
60代夫婦が車を選ぶとき安全装備は何を確認すればいいですか?
衝突被害軽減ブレーキをはじめ、車線逸脱に関する警報・支援、駐車時のカメラやセンサーなど、自分が必要とする機能を確認しましょう。
ただし、安全運転支援装置は運転そのものを代行するものではありません。メーカーも機能には限界があり、運転者自身が周囲を確認して安全運転することを求めています。Honda Japan
中古車では、同じ車名でも年式・グレード・改良時期によって装備が異なる場合があるため、実際の車両ごとに確認してください。
60代で車を買うなら何年先まで考えて選ぶべきですか?
次の買い替えまで5〜10年乗るつもりなら、その頃の自分たちでも乗り降りや駐車が負担になりにくいかを考えておくと安心です。
とくに夫婦で共有する車なら、二人とも運転席に座り、前方視界、ペダル位置、バック駐車、乗降動作、スイッチ操作まで確認してから決めることをおすすめします。
2025年の記事でおすすめされた車を2026年にそのまま買っても大丈夫ですか?
車名だけを見て決めるのはおすすめしません。
たとえばCX-5は、ガリバーの記事ではKF系が紹介されていますが、2026年5月21日に新型CX-5が発売されています。またフィットも2026年7月9日にマイナーモデルチェンジされています。サイテーション+2Mazda+2
車名ではなく「年式・型式・改良時期・実車装備」まで確認する。
これが、少し古いおすすめ記事を上手に車選びへ活用するコツですよ。
杉原健一(すぎはらけんいち)
モーターライフ・アドバイザー



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