新車250万円と中古車130万円を10年間乗る場合、燃費を同じにした試算では中古車が58万円安くなります。ただし、修理費や売却価格によって損得は逆転します。
購入時の120万円という価格差だけで判断すると、10年間に必要なお金を見誤るかもしれません。車検や税金、保険、ローン、将来の修理費まで含めて考えることが大切です。
今回は、2026年2月12日に公開されたトヨタのGAZOOの記事と、同年5月5日に山﨑咲弥香さんが公開した新車・中古車比較記事を手がかりに、独自の費用シミュレーションで詳しく検証します。
新車と中古車の10年間の総費用はいくら違う?
今回の基本試算では、新車505万円、中古車447万円となり、中古車が58万円安い結果です。
これは新車250万円と5年落ち中古車130万円を購入し、年間1万km、10年間で10万km走行するという条件で計算したものです。
最初にお伝えしておきたいのは、この数字が実際の市場平均ではないということです。
燃費や整備費、税金、保険料などを仮定したモデルであり、特定の車種の購入見積もりではありません。
比較条件は燃費を20km/Lに統一
新車と中古車のどちらが経済的なのかを考えるなら、できるだけ条件をそろえる必要があります。
例えば、新車は燃費20km/L、中古車は15km/Lとしてしまうと、車齢の違いだけでなく、燃費性能の違いまで比較結果に含まれます。
そこで今回は、まず両方の燃費を20km/Lに統一しました。
比較条件 新車 中古車
購入時の車齢 0年 5年
車両本体価格 250万円 130万円
保有期間 10年間 10年間
年間走行距離 1万km 1万km
10年間の走行距離 10万km 10万km
想定実燃費 20km/L 20km/L
ガソリン価格 160円/L 160円/L
売却時の車齢 10年 15年
同じクラスのコンパクトカーを想定し、燃費性能をそろえた比較です。
ただし、同一車種・同一グレードの新車と5年落ち中古車について、実際にこの価格と燃費の組み合わせが成立することを確認したものではありません。
また、中古車の購入時走行距離や過去の整備状態は車両ごとに異なります。
そのため、今回の試算は「同じ条件に近づけた場合、費用の違いがどこから生まれるのか」を理解するためのものです。
本記事独自試算:新車250万円対5年落ち中古車130万円
購入費用だけでなく、10年間の維持費と売却価格まで含めて計算してみましょう。
費用項目 新車 中古車
車両本体価格 250万円 130万円
購入諸費用 15万円 15万円
10年間の燃料代 80万円 80万円
車検・点検・整備・修理 65万円 105万円
自動車税・重量税 35万円 40万円
任意保険・自賠責 65万円 60万円
ローン利息 15万円 20万円
売却価格 −20万円 −3万円
10年間の総費用 505万円 447万円
年間平均 50.5万円 44.7万円
月間平均 約42,100円 約37,300円
※金額は本記事独自の予算設定です。車検整備費と税金・自賠責保険料は重複計上していません。
※税金、保険、整備費、ローン利息、売却価格は実車の見積もりや統計平均から導いた金額ではありません。
※駐車場代、洗車代、追加装備費、故障時の代車・交通費などは含めていません。購入諸費用には購入時の登録関連費用を想定しています。
新車の計算は次のとおりです。
250万円+15万円+80万円+65万円+35万円+65万円+15万円−20万円=505万円
中古車は次のようになります。
130万円+15万円+80万円+105万円+40万円+60万円+20万円−3万円=447万円
差額は58万円です。
ただし、中古車の整備費を新車より40万円高く設定していることが、結果を左右する重要な前提になっています。
この40万円差には統計的な裏付けがあるわけではなく、5年落ち中古車をさらに10年間使うことを考慮した予算上の仮定です。
また、月間平均は総費用を120か月で割った金額であり、実際の毎月の支払額ではありません。
中古車が有利になる条件と新車が有利になる条件
今回の比較では、購入時の120万円差が10年後には58万円まで縮まります。
では、どのような条件なら中古車が有利になるのでしょうか。
- 中古車が有利になりやすい条件:購入価格が十分に安い、燃費差が小さい、整備履歴が良好、修理費が想定内に収まる
- 新車が有利になりやすい条件:中古車との価格差が小さい、長距離走行が多い、新車の燃費が大幅に良い、中古車に高額修理が発生する
- どちらも確認したい条件:ローン金利、保険料、売却価格、購入後の保証、将来の使用年数
中古車の最大の魅力は、購入時にまとまった支出を抑えられることです。
一方、新車はメーカー保証や車両状態の把握しやすさ、比較的新しい安全装備などに魅力があります。
私は、購入価格の安さだけでなく、購入後の費用をどれだけ予測しやすいかも重要な判断材料になると考えています。
GAZOOと山﨑咲弥香さんの2026年比較記事は何を伝えている?
新車と中古車の費用を考えるうえで参考になるのが、2026年に公開された2つの比較記事です。
どちらも購入時の価格だけではなく、保有期間全体で支出を考えることの重要性に関わる内容です。
なお、以下は提示された元記事情報を基に整理したもので、公開記事全文との独立した照合は完了していません。未確認の具体的な数値や発言は補っていません。
GAZOOは5年保有と10年保有の違いに注目
トヨタが運営するGAZOOでは、2026年2月12日付で「中古車と新車の10年間のトータルコストを比較、違いを解説」という記事が紹介されています。
この比較で重要なのは、車を5年間保有する場合と10年間保有する場合を分けて考える点です。
車両本体価格だけでなく、維持費、ローン、保険、売却価格まで含めることで、実際の経済的負担を判断しやすくなります。
例えば、新車を購入して5年後に売却する場合、車種や市場環境によっては比較的高い売却価格を期待できることがあります。
購入価格が高くても、売却時に戻る金額が大きければ、実質的な負担は小さくなるわけですね。
一方、10年間保有する場合は、売却価格の影響が変わり、車検や消耗品交換の負担が積み重なります。
中古車についても、購入時の車齢に保有年数を加えて考える必要があります。
例えば、5年落ち中古車を10年間保有すると、売却時には15年落ちです。
新車を10年間保有した場合の10年落ちとは、将来の車両状態や税負担が異なる可能性があります。
私がここで重視したいのは、同じ10年間でも、車が何歳から何歳まで使用されるのかが違うという点です。
ただし、GAZOOの記事に掲載された個別の試算額や、その条件での最終的な優劣については、今回確認できた情報だけでは確定できません。
本記事の505万円や447万円という金額は、GAZOOの試算結果ではありません。
山﨑咲弥香さんの記事は購入時総額の差を具体化
2026年5月5日には、山﨑咲弥香さんによる「お車ユーザーの豆知識」の新車・中古車比較記事が公開されています。
こちらでは、購入費用、維持・修理費、走行コスト、売却価格という4つの観点が取り上げられています。
提示された購入時の比較例では、新車200万円と3年落ち中古車120万円が対象です。
比較項目 新車 3年落ち中古車
車両本体価格 200万円 120万円
購入時総額 約217万円 約139.5万円
購入時総額の差 基準 約77.5万円安い
この比較では、車両本体価格の差は80万円ですが、購入時総額の差は約77.5万円となっています。
つまり、車両本体価格だけでなく、諸費用を含めて比較する必要があるということですね。
維持・修理費については、車齢や使用状態によって将来の整備負担が変わる点が重要です。
走行コストでは燃料代、売却価格では保有後に車がいくらで売れるかが、実質的な支出に影響します。
ただし、元記事におけるこれら3項目の個別試算額は、今回の確認情報からは特定できません。
そのため、購入時総額77.5万円の差が、最終的にどこまで縮まるかを元記事の結論として断定することは避けます。
2つの記事から見える共通の判断軸
2つの記事を考えるうえで、私が特に注目したいのは、購入価格と長期保有費用を分けて考えることです。
例えば、購入時に80万円安い中古車を選んでも、その後の燃料代や修理費が80万円以上高くなれば、経済的な優位性は失われます。
反対に、燃費性能が近く、整備状態の良い中古車なら、購入価格の差を長期間維持できる可能性があります。
新車と中古車の比較は、単なる値札の比較ではありません。
購入時に支払うお金と、購入後に必要になるお金を合わせて評価することが、合理的な車選びにつながります。
ここからは、この考え方を具体的な数字で検証していきましょう。
新車と中古車の燃費・修理費で損得はどう変わる?
新車と中古車の10年間の総費用を左右する大きな要素は、燃費と整備・修理費です。
基本モデルでは燃費を同じ20km/Lにしましたが、実際には年式やエンジン方式によって燃費性能が異なることがあります。
また、修理費は車両の状態によって予測が難しい項目です。
燃費20km/L対15km/Lなら10年間で約26.7万円の差
年間1万km、ガソリン価格160円/Lで計算します。
年間燃料代は、次の式で求められます。
年間走行距離÷燃費×ガソリン価格
燃費20km/Lなら、年間燃料代は8万円です。
燃費15km/Lなら、年間約10万6,667円になります。
比較項目 20km/L 15km/L
年間燃料代 8万円 約10.7万円
5年間 40万円 約53.3万円
10年間 80万円 約106.7万円
10年間の差 基準 約26.7万円
基本モデルの中古車だけを燃費15km/Lに変更すると、10年間の総費用は約473.7万円になります。
新車505万円との差は、約31.3万円です。
つまり、燃費が同じ場合は中古車が58万円安かったのに対し、中古車の燃費が悪くなると、その差は約31.3万円まで縮まります。
ここで注意したいのは、新車だから必ず燃費が良いわけではないことです。
中古ハイブリッド車と新車ガソリン車を比較する場合など、逆の結果になることも考えられます。
燃費差は車齢の違いとは分けて評価する必要があります。
整備費65万円対105万円という仮定の影響
基本モデルでは、新車の10年間の車検・点検・整備・修理費を65万円、中古車を105万円と設定しました。
この差額40万円は、長期間使用する中古車の整備負担を想定した予算です。
しかし、実際の中古車が必ず40万円多くかかるという意味ではありません。
そこで、燃費などの条件を基本モデルに固定し、中古車の整備費だけを変えてみましょう。
中古車の整備費 中古車総費用 新車との差
65万円 407万円 98万円安い
85万円 427万円 78万円安い
105万円 447万円 58万円安い
125万円 467万円 38万円安い
145万円 487万円 18万円安い
163万円 505万円 ほぼ同額
※新車の総費用は505万円で固定し、中古車の整備費のみ変更しています。
この結果を見ると、整備費の仮定がどれほど重要か分かりますね。
中古車の整備費が65万円で済めば、購入時の価格差を大きく残せます。
反対に、整備費が163万円まで増えれば、今回の条件では新車とほぼ同額になります。
基本モデルの中古車整備費105万円から、さらに58万円増えることが損益分岐点です。
なお、中古車の燃費を15km/Lに変更したシナリオでは、追加修理費の損益分岐点は約31.3万円になります。
この2つを混同しないことが重要です。
修理費を左右するのは年式だけではない
中古車の整備費を考える際、年式や走行距離は重要な目安です。
しかし、同じ5年落ちでも、使用環境や整備履歴によって車両状態は異なります。
例えば、定期的にオイル交換を実施していた車と、整備履歴が不明な車では、購入後の確認事項が違ってきます。
また、短距離走行を繰り返していた車と、高速道路を中心に走っていた車では、部品の使用状況も異なります。
購入前には、定期点検整備記録簿や保証内容に加え、タイヤ、バッテリー、ブレーキ、足回りの状態を確認したいところです。

中古車購入前に確認したい整備履歴
私は、購入時の価格だけでなく、購入後に交換が必要になりそうな部品を確認することが重要だと考えています。
具体的には、次の項目を見ておきましょう。
- 定期点検整備記録簿:点検日、走行距離、交換部品の記録
- エンジンオイル:交換時期と整備履歴
- タイヤ:残り溝、製造年、ひび割れ、偏摩耗
- バッテリー:点検結果と交換時期
- ブレーキ:パッド残量、ローターの状態
- 足回り:異音、ゴム部品の劣化、オイル漏れ
- 保証:対象部品、保証期間、免責条件
- 修復歴:修復箇所の説明と現在の車両状態
整備記録簿は、いわば車の健康診断の履歴です。
ただし、記録が残っていても将来の故障を完全に予測できるわけではありません。
可能であれば試乗し、気になる点を販売店に説明してもらいましょう。
必要に応じて、第三者の整備事業者による点検を相談することも選択肢です。
年間走行距離が5,000kmならどうなる?
年間走行距離が少ない場合、燃費差による支出の違いも小さくなります。
燃費20km/L、ガソリン160円/Lなら、年間5,000km走行した場合の燃料代は4万円です。
10年間では40万円になります。
基本モデルでは両車とも燃費20km/Lなので、新車と中古車の燃料代は同じです。
そのため、走行距離を年間1万kmから5,000kmへ減らしても、両車の総費用差は58万円のままです。
比較条件 新車 中古車
年間1万km 505万円 447万円
年間5,000km 465万円 407万円
差額 基準 58万円安い
これは燃料代以外の条件を固定した計算です。
実際には走行距離によって、タイヤの摩耗、保険料、売却価格などが変わる可能性があります。
一方、中古車の燃費が15km/Lだった場合は、年間5,000km走行で中古車の総費用が約420.3万円となります。
新車465万円との差は約44.7万円です。
このように、走行距離の影響は、両車の燃費差があるかどうかで変わります。
新車と中古車の税金・車検・ローンはどう比較する?
燃料代や修理費だけでなく、税金、車検、ローン、保険料も10年間の総費用に影響します。
ただし、これらは車種や契約条件によって異なるため、実際の購入では見積書を基に計算する必要があります。
2026年の環境性能割と購入諸費用
2026年度の自動車関連税制では、自動車税・軽自動車税の環境性能割について、2026年3月31日をもって廃止する制度変更が扱われています。
2026年4月以降の購入費用を比較する際は、過去の見積書に含まれていた環境性能割を、そのまま現在の費用に加えないよう注意が必要です。
ただし、本記事では成立法令の条文や個別車両への適用を独立して照合していないため、実際の課税額は最新の公的案内と販売店の見積書で確認してください。
また、環境性能割と、毎年課税される自動車税種別割は別の税金です。
環境性能割の廃止によって、自動車税種別割や自動車重量税までなくなるわけではありません。
今回の比較では購入諸費用を両車15万円と仮定しましたが、実際には登録時期、車種、販売店、保証内容などによって変わります。
購入時は車両本体価格ではなく、支払総額を基準に比較することが重要です。
13年経過した中古車は税負担が増える?
一般的な自家用ガソリン乗用車では、一定の車齢を超えると自動車税種別割や自動車重量税の重課が適用される場合があります。
自動車税種別割では初度登録から13年超、自動車重量税では13年経過、18年経過という区分が重要です。
ただし、車種や動力方式によって適用条件が異なります。
例えば、電気自動車や一定のハイブリッド車では、一般的なガソリン車と同じ扱いにならない場合があります。
今回の中古車は購入時5年落ちです。
10年間保有すると15年落ちになるため、保有期間中に13年経過の区分に達する可能性があります。
一方、新車は10年間保有しても10年落ちです。
この違いは長期費用を考えるうえで無視できません。
ただし、基本モデルの新車35万円、中古車40万円という税金予算は、実際の排気量や重量、初度登録年月から積み上げた税額ではありません。
実車の比較では、毎年の自動車税種別割と車検時の自動車重量税を別々に計算する必要があります。
車検費用は二重計上しない
一般的な自家用乗用車の車検は、新車登録後の初回が3年、その後は通常2年ごとです。
新車を購入し、10年目の車検期限前に手放すなら、3年目、5年目、7年目、9年目の4回が基本になります。
中古車では購入時点の車検残存期間によって、次回車検の時期が変わります。
例えば、5年落ち中古車を新たに車検を受けた状態で購入した場合、通常は2年後に次の車検を迎えます。
ここで注意したいのが、購入時の車検費用です。
購入支払総額に含まれている車検整備費を、保有中の整備費として再び加えると、費用が二重に計上されてしまいます。
また、車検には法定費用と整備費用があります。
自動車重量税や自賠責保険料を別項目で計算する場合、整備費の中に重ねて含めないことが大切です。
ローン利息は車両価格だけで決まらない
ローンを利用する場合は、借入額、金利、返済期間によって利息総額が変わります。
例えば、借入額200万円、年利3%、60回払いの元利均等返済なら、毎月の返済額は約3万5,900円、利息総額は約15.6万円です。
一方、借入額120万円、年利7%、60回払いなら、毎月の返済額は約2万3,800円、利息総額は約22.6万円になります。
借入額が少なくても、金利が高ければ利息総額が大きくなる場合があるのです。
ただし、これらは返済条件を説明するための別例であり、基本モデルのローン利息15万円・20万円を算出した条件ではありません。
実際には頭金、借入額、適用金利、手数料をそろえて比較しましょう。
残価設定型ローンの場合は、最終回の支払い方法や返却条件も確認が必要です。
任意保険と売却価格も総費用に影響する
任意保険料は、新車か中古車かだけでは決まりません。
車種、型式別料率クラス、運転者の年齢、等級、補償内容、年間走行距離などが関係します。
新車では車両保険金額が高くなる場合がありますが、新車割引が適用されることもあります。
中古車でも車種や補償条件によっては、保険料が高くなる可能性があります。
比較するときは、同じ運転者、同じ補償内容で見積もりを取得すると分かりやすいですね。
売却価格についても同様です。
基本モデルでは、新車の10年後の売却価格を20万円、中古車の15年落ち時点の売却価格を3万円としました。
しかし、これは将来の買取価格を保証するものではありません。
人気車種や市場環境、車両状態によって売却価格は変わります。
私は、売却価格を高く見積もりすぎず、低めの金額でも家計が成り立つか確認する方法が実用的だと考えています。
55歳から65歳までの10年間は支出時期も重要?
50代から車を選ぶ場合、10年間の総費用に加えて、いつ大きな支出が発生するのかを考えることが重要です。
同じ総費用でも、支払いの時期が違えば家計への影響は変わるからです。
55歳で購入した車を65歳まで保有するモデル
例えば、55歳で車を購入し、65歳まで10年間保有するとしましょう。
この期間には、働き方や収入、生活スタイルが変わる可能性があります。
そこで、新車と中古車の車検時期、タイヤ交換、修理予備費を年齢別に整理してみます。
ここでは、購入後の支出予定を考えるため、次のような追加条件を設定します。
新車は購入後3年目、5年目、7年目、9年目に車検を受ける想定です。
中古車は購入時に車検を受けた状態で納車され、購入後2年目、4年目、6年目、8年目に車検を受ける想定とします。
10年目に継続使用する場合の車検費用は、保有終了時点の扱いによって変わるため、この年別モデルでは含めません。
タイヤ交換は新車で購入後5年目と9年目、中古車で購入後3年目と7年目に仮置きします。
実際の交換時期は摩耗や劣化状態によって異なります。
10年間の車検・タイヤ交換・整備予備費の年別表
次の表は、年齢ごとの支出を見通すためのモデルです。
車検整備費を1回8万円、タイヤ交換を1回6万円と仮定し、さらに修理予備費を毎年6万円ずつ積み立てる計画にしています。
年齢 新車の主な予定 中古車の主な予定
55歳 購入 購入・納車時車検
56歳 通常点検 通常点検
57歳 通常点検 車検8万円
58歳 車検8万円 タイヤ6万円
59歳 通常点検 車検8万円
60歳 車検8万円・タイヤ6万円 通常点検
61歳 通常点検 車検8万円
62歳 車検8万円 タイヤ6万円
63歳 通常点検 車検8万円
64歳 車検8万円・タイヤ6万円 通常点検
65歳 保有終了・売却検討 保有終了・売却検討
※購入後の経過年数と年齢を対応させた仮想例です。車検時期は車検満了日によって変わります。
※中古車の購入時車検費用は購入支払総額に含まれる前提です。
この例では、10年間の車検整備費は両車とも32万円、タイヤ交換費用は12万円になります。
ただし、これは車検時の基本的な整備作業を仮定したもので、税金や自賠責保険料、故障修理費は別です。
また、毎年6万円の修理予備費を積み立てれば、10年間で60万円になります。
ただし、積立金は実際に支出するまで費用ではありません。
したがって、60万円を積み立てたからといって、10年間の総費用に60万円を追加するわけではない点に注意してください。
この積立計画は、基本モデルの整備費65万円・105万円とは別に、家計管理の方法を示したものです。
60歳以降の大きな支出に備える
私がこの年別表で注目したいのは、60歳以降にも車検やタイヤ交換の予定があることです。
例えば、60歳の時点で働き方が変わり、収入が減少したとします。
その年に車検とタイヤ交換が重なれば、仮定した金額だけでも14万円が必要になります。
もちろん、実際には車検時の税金や自賠責保険料も必要です。
中古車の場合も、車齢が進むことで予期しない修理が発生する可能性があります。
だからこそ、総費用が安い車を選ぶだけでなく、大きな支出に備えることが重要になります。
例えば、毎月5,000円を積み立てれば、1年間で6万円、5年間で30万円です。
この30万円であらゆる修理に対応できるわけではありませんが、家計への急な負担を和らげる備えになります。
私は、50代からの車選びでは、総費用の安さと支出の安定性を別々に評価したいと考えています。
新車と中古車では安心の種類が違う
新車の魅力は、購入時点からの使用履歴を把握しやすく、メーカー保証などを利用できることです。
ただし、新車でも故障が発生しないわけではありません。
中古車の魅力は、購入費用を抑え、その分を生活費や整備予備費に残せることです。
ただし、車両状態や保証内容によっては、購入後の費用が予想より増えることもあります。
例えば、130万円の中古車を購入する際、購入予算が250万円あるからといって、残った120万円をすべて自由に使えるお金と考えるのは早いでしょう。
購入諸費用や将来の整備費を考慮する必要があります。
一方で、120万円の購入価格差は、家計にとって決して小さくありません。
この差をどのように活用するかによって、中古車の経済的な価値も変わってきます。
私なら、購入時の負担を抑えながら、将来の修理費にも対応できる予算を確保することを重視します。
新車と中古車は結局どちらを選ぶべき?
新車と中古車のどちらが得かは、購入価格だけでは決まりません。
年間走行距離、燃費、整備状態、ローン条件、保有期間によって判断が変わります。
ここでは、実際の購入前に使える判断方法を整理します。
新車を選ぶメリットが大きい人
新車は、購入後の使用履歴を自分で管理したい方や、比較的新しい安全装備を重視する方に向いています。
毎日の通勤で長距離を走る場合や、故障による予定変更をできるだけ避けたい場合にも、有力な選択肢です。
ただし、購入価格が高いため、ローン返済が家計を圧迫しないか確認する必要があります。
新車を選ぶ際は、購入時の負担だけでなく、10年間の燃料代や保険料も計算してみましょう。
中古車を選ぶメリットが大きい人
中古車は、購入時の支出を抑えたい方や、車両状態と価格のバランスを重視する方に向いています。
年間走行距離が比較的少なく、整備履歴が明確な中古車を選べるなら、長期的にも経済的なメリットを得られる可能性があります。
ただし、安いという理由だけで車両状態の確認を省略することはおすすめしません。
購入前には、保証内容や納車前整備の範囲も確認しましょう。
例えば、保証付きと表示されていても、保証対象部品や保証期間、免責条件は商品によって異なります。
見積書に含まれる整備費用が何を対象としているのかも重要です。
登録済未使用車も選択肢になる
新車と一般的な中古車の中間的な選択肢として、登録済未使用車があります。
登録済未使用車とは、すでに登録されているものの、一般的な使用歴がほとんどない車を指します。
新車に近い状態の車を購入できる場合がある一方、必ず新車より安いとは限りません。
また、すでに登録されているため、メーカー保証や初回車検の残り期間にも注意が必要です。
希望する色やグレードを自由に選びにくいこともあります。
それでも、新車と中古車の価格差が小さい場合には、比較する価値があると思います。
購入前に3つの条件で計算する
私がおすすめしたいのは、購入候補ごとに3つの条件で総費用を計算する方法です。
まず、販売店の見積書と整備履歴を基に、標準的な総費用を計算します。
次に、修理費が想定より増えた場合を考えます。
最後に、年間走行距離や売却価格が変わった場合を試算します。
例えば、今回の基本モデルでは中古車が58万円安い結果でした。
しかし、中古車の燃費を15km/Lにすると、その差は約31.3万円まで縮まります。
さらに修理費が31.3万円増えれば、燃費15km/Lのシナリオでは新車とほぼ同額になります。
逆に、整備費が想定より少なく済めば、中古車の優位性は大きくなります。
このように、どの条件が結果を変えるのかを確認すると、購入判断がしやすくなります。
私は、車選びで大切なのは、最も安い車を探すことだけではないと思っています。
購入後の暮らしを無理なく続けられる車を選ぶことも、同じくらい重要です。
総費用が同じなら何を優先する?
仮に、新車と中古車の10年間の総費用が同じ500万円だったとしましょう。
その場合は、価格以外の条件が判断材料になります。
例えば、安全装備、乗り心地、燃費性能、保証内容、故障時の対応、将来の売却しやすさなどです。
また、50代からの車選びでは、乗り降りのしやすさや運転席からの視界、駐車のしやすさも重要になります。
今は通勤中心でも、5年後には買い物や旅行が中心になるかもしれません。
生活スタイルが変われば、必要な車の大きさや性能も変わります。
私は、10年間乗る予定だからといって、必ず10年間乗り切ることだけを目的にしなくてもよいと考えています。
途中で暮らしが変わったなら、その時点で乗り換えを検討することも合理的です。
車は生活を支える道具であり、無理をして所有し続けることが目的ではありません。
まとめ|新車と中古車の10年間の総費用は条件次第で逆転する
新車250万円と5年落ち中古車130万円を10年間保有する独自モデルでは、燃費を同じ20km/Lとした場合、新車505万円、中古車447万円となりました。
この条件では、中古車が58万円安い結果です。
ただし、整備費を新車65万円、中古車105万円と設定していることや、税金、保険、ローン利息、売却価格を仮定していることに注意が必要です。
中古車の燃費を15km/Lに変更すると、総費用は約473.7万円となり、新車との差は約31.3万円まで縮まります。
また、基本モデルでは中古車の追加整備費が58万円、燃費15km/Lのシナリオでは約31.3万円増えると、新車とほぼ同額になります。
2026年2月12日のGAZOOの記事と、同年5月5日の山﨑咲弥香さんの記事からも、購入価格だけでなく、保有期間全体の費用を考える視点が重要だと分かります。
そして、私が50代からの車選びで特に重視したいのは、10年間の総費用だけでなく、大きな支出が何年目に発生するかという点です。
55歳で購入した車を65歳まで乗るなら、その間に収入や生活スタイルが変わる可能性もあります。
新車には購入後の状態を把握しやすい魅力があり、中古車には購入費用を抑えられる魅力があります。
どちらを選ぶ場合でも、見積書、整備記録、保証内容、将来の維持費を確認しておきましょう。
数字は車選びの不安を整理するための道具です。
焦らず、ご自身の予算と暮らし方に合った一台を選んでくださいね。
よくある質問
新車と中古車は10年間乗るならどちらが安いですか?
今回の独自モデルでは、燃費20km/L、年間1万km、整備費65万円対105万円という条件で、新車505万円、中古車447万円となり、中古車が58万円安くなりました。
ただし、燃費や修理費、税金、保険料、売却価格によって結果は変わります。実際の購入では、同じ保有期間と走行距離で総費用を比較してください。
10年間乗る中古車は何年落ちがおすすめですか?
3〜5年落ちの中古車は、購入価格と車両状態のバランスを比較する候補になります。
ただし、10年間保有すると13〜15年落ちになるため、整備履歴、走行距離、保証内容、将来の修理費や税負担を確認する必要があります。年式だけで判断せず、個々の車両状態を重視しましょう。
10年落ちの車は買い替えた方が得ですか?
10年落ちという理由だけで、買い替えた方が得とは限りません。
車両状態が良く、今後の修理費が比較的少ないと見込めるなら、乗り続ける方が総費用を抑えられる場合があります。高額な修理が続く場合は、今後の維持費と買い替え費用を比較して判断するとよいでしょう。
モーターライフ・アドバイザー
杉原健一



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