デリカD:5は最低地上高185mmを確保したミニバンですが、電動サイドステップ使用時は車内フロアまでの段差が前席中央210mm・後席中央220mmとなり、乗降時の高さを補いやすい設計です。三菱自動車+1
ただし、50代・60代・70代で長く乗るなら「ステップ付きだから大丈夫」と決めるのではなく、乗る・降りる・ステップを使えない場面まで実車で確認することが大切ですよ。
この記事では、三菱自動車の現行デリカD:5公式情報と2026年5月版取扱説明書を2026年9月12日に確認し、電動サイドステップの寸法・作動条件・注意点を整理しました。三菱自動車+1
私自身、長年ディーラーの店頭で車選びの相談に向き合ってきましたが、乗降性はカタログだけでは判断しにくい部分です。
そこで今回は数字だけでなく、「シニア世代が販売店で何を確認すればよいのか」まで一緒に見ていきましょうね。
デリカD:5はなぜ乗り降りの高さを感じやすい?
結論からいうと、デリカD:5は低床だけを最優先したミニバンではなく、最低地上高185mmという走破性側の設計と、電動サイドステップによる乗降補助を組み合わせた車です。三菱自動車
現行デリカD:5の主要諸元を見ると、P・G-Power Package・Gの全高は1,875mm、最低地上高は185mmです。
全長4,800mm、全幅はP・G-Power Package・Gで1,815mm、室内高は1,310mmとなっています。三菱自動車
最低地上高185mmは、舗装路だけでなくアウトドアやラフロードでの走破性を意識した数字でもあります。
三菱自動車も、デリカD:5について4WD性能だけでなく、障害物を乗り越えるためのボディ形状や最低地上高を走破性能の特徴として説明しています。三菱自動車
つまり、デリカD:5で乗り降りを考えるときには、
- 車そのものが持つ高さ
- 電動サイドステップまでの高さ
- ステップから車内フロアまでの高さ
- 車内で身体を支えながら足を移す動作
この一連の流れを見る必要があります。
「最低地上高185mmだから、乗り込み高さも185mm」という意味ではありませんので、そこは分けて考えてくださいね。
電動サイドステップの高さは前席210mm・後席220mm
ここは今回、特に押さえておきたい数字です。
三菱自動車の公式説明では、電動サイドステップによってステップから車内フロアまでの段差を低減し、その地上高は前席中央210mm、後席中央220mmとされています。
さらにステップ自体は、長さ1,426mm×奥行き150mmです。いずれも三菱自動車の社内測定値として公表されています。三菱自動車
これなら「電動ステップがあるから便利」という曖昧な話ではなく、もう少し具体的にイメージできますよね。
高さ約21〜22cmは、いわば車内へ向かう途中に一段をつくってくれるイメージです。
ただし重要なのは、電動サイドステップは車内床そのものを低くする装備ではないということです。
ステップに足を置いたあと、そこから再び車内へ身体を移します。
ですからシニア世代では「ステップまで足が届くか」だけでなく、そこから車内へ移る一連の動作まで確認する必要があります。
現行車ではPとG-Power Packageに標準装備
2026年9月12日に確認した三菱自動車の現行グレード比較では、電動サイドステップ(LEDステップ照明付)はPとG-Power Packageに標準装備されています。
一方、Gでは装備欄に設定されていません。またPとG-Power Packageでは、電動サイドステップを付けない「レスオプション」も選択できます。三菱自動車+1
中古車の場合は年式やグレード、装備内容が異なる可能性があります。
「デリカD:5なら全部付いている」と思い込まず、購入する車両そのものを確認してくださいね。
私はここが意外に大切だと思っています。
乗降性を理由にデリカD:5を選ぶのであれば、車名だけでなく、その個体に乗降を助ける装備が実際に付いているかまで含めて車選びだからです。
デリカD:5の電動サイドステップはどう動く?
電動サイドステップは、助手席側のフロントドアまたはスライドドアの開閉と連動して展開・格納する装備です。
2026年5月版のデリカD:5取扱説明書では、展開する条件として、AUTO STEPスイッチがON、車両が停止中、助手席側フロントドアまたはスライドドアを開けた場合と説明されています。三菱自動車
助手席側フロントドアとスライドドアの両方を閉めると、自動的に格納します。
また、ステップの展開に連動してLEDステップ照明が点灯し、展開したままの場合は約3分後に消灯します。三菱自動車
夜間に乗り降りするとき、足を置く位置が分かりやすくなるのはシニア世代にも心強いところでしょう。
ただし、便利な電動装備だからこそ使い方には注意があります。
完全に止まってからステップへ足を乗せる
取扱説明書では、電動サイドステップが完全に展開し、停止したことを確認してから乗降するよう注意されています。三菱自動車
ドアを開けると、ついそのまま足を出したくなるかもしれません。
しかし、これは固定された階段ではなくモーターで動く部品です。
「出てきたから踏む」のではなく、「完全に止まったことを確認して踏む」と覚えておきましょう。
展開・格納の途中でAUTO STEPスイッチをOFFにすると、ステップはその場で停止します。
途中まで出た位置を乗降に都合のよい高さとして使用するものではありません。
また、展開途中に車が走り始めた場合などには格納動作へ切り替わります。三菱自動車
動く装備ほど、人間側が動きを待つ。
単純ですが、安全に使ううえで大事な考え方ですね。
荷重は前席側・後席側とも100kg未満
電動サイドステップには荷重についても明確な条件があります。
取扱説明書では、助手席側フロントドア中心位置、スライドドア中心位置ともに、サイドステップにかかる荷重は100kg未満で使用するよう案内されています。三菱自動車
100kg以上の荷重は故障の原因になる可能性があるためです。
また、ステップの上へ荷物を置くことも避けるよう説明されています。
格納時に荷物を挟み、故障につながる可能性があるためですね。
洗車やルーフキャリアへ荷物を積むための足場ではなく、あくまで人が乗り降りするための補助装備と考えておきましょう。
こういう数字は地味ですが、長く車と付き合うほど効いてきます。
シニアはデリカD:5の乗り降りをどう確認すればいい?
シニア世代がデリカD:5を見るなら、「1回乗れたから大丈夫」ではなく、同じ動作を無理なく繰り返せるかを見るのがおすすめです。
長年ディーラーでお客様の車選びに接してきた経験からも、展示車では普段より少し頑張って乗れてしまうことがあります。
新しい車を前にすると、身体まで「今日は本番だ」と張り切ってしまうんですよね。
でも実際のカーライフは、展示場とは違います。
仕事や用事で疲れた夕方にも乗ります。
買い物袋を持っている日もあります。
雨の日もあれば、旅行先で何度も乗り降りする日もあるでしょう。
ですから販売店では、私は次の4点を中心に確認することをおすすめします。
- 運転席・助手席・後席で数回ずつ乗り降りする
- 乗る動作以上に、降りるときの足の運びを確認する
- 販売店へ相談し、ステップを使わない場合の乗降感覚も把握する
- 自宅や普段使う駐車場でも同じ動作ができそうか想像する
この4つを見るだけでも、「自分には合いそうか」がかなり具体的になりますよ。
1回ではなく数回乗り降りしてみる
私は販売店で車を確認するとき、同じ席で3回程度、乗り降りしてみる方法をおすすめしています。
「3回」という数字に医学的な根拠があるわけではありません。
一度の第一印象だけで決めないための、実践的な確認方法です。
1回目はステップの位置やドアの開き方に意識が向きます。
2回、3回と繰り返すうちに身体の動きが自然になり、「思ったより膝を上げている」「腕で身体を引っ張っている」といった違和感に気づきやすくなります。
確認するときは、普段よく履く靴に近いものがよいでしょう。
そして可能なら夫婦それぞれで確認してくださいね。
運転する本人には問題がなくても、毎回助手席へ乗るパートナーが大変なら、家族の車としては別の評価になります。
「乗る」より「降りる」を丁寧に見る
私が特に確認してほしいのは、降車時の動作です。
乗るときは前を向き、ステップを見ながら身体を上へ持ち上げられます。
一方で降りるときは、身体を外へ向けながら足を下ろし、ステップ、そして地面へ移動します。
そのとき、
「ステップはどこだろう」
と足で探していませんか。
身体を大きくひねっていませんか。
ステップから地面へ降りる瞬間に、身体がストンと落ちる感じはありませんか。
腕で強く身体を支えていませんか。
ここに違和感があるなら、その感覚を無視しないでください。
車は走っている時間だけで評価するものではありません。
毎回必ず、乗って始まり、降りて終わる道具だからです。

「車内→ステップ→地面」の3段階で見る
ここが、デリカD:5の乗降性を判断するときに私が特に大事だと考えるポイントです。
車内フロアの高さだけを見るのではなく、
車内→電動サイドステップ→地面
という一連の動作で評価してみてください。
たとえばステップそのものには楽に足を置けても、その先の地面が傾斜していれば降りにくくなります。
縁石があれば足を置く場所が変わりますし、砂利や水たまりなら身体の支え方も変わります。
つまり「車の乗降性」は、車両寸法だけでは決まりません。
最後の一歩を置く場所まで含めて乗降性なんですね。
これは自宅駐車場を確認するときにも役立つ視点です。
雨・雪・駐車場では電動サイドステップに何を注意する?
晴れた日の販売店で問題なく乗り降りできても、実生活では条件が変わります。
特にデリカD:5を長く乗るつもりなら、雨・雪・駐車場・未舗装路まで考えておくと安心です。
雨や雪ではステップ上面の滑りに注意する
取扱説明書では、雨天や降雪時にはサイドステップ上面が滑りやすくなるため、足元に注意して乗降するよう案内されています。
これはシニア世代では特に意識しておきたいところですね。
雨の日のスーパーを想像してみましょう。
片手に傘、もう片方には買い物袋。
靴底も濡れています。
晴れた展示場なら簡単だった一歩が、まったく同じ条件ではなくなります。
だから購入前には、
「晴れた今日、乗れたか」ではなく「雨の日に荷物を持っていても落ち着いて乗れそうか」
と想像してみてください。
最高出力や燃費のように数字に表れにくい部分ですが、所有してからの満足度には大きく関わります。
寒冷時は凍結で使えないことがある
2026年5月版取扱説明書では、寒冷時に電動サイドステップが凍結して正常に作動しなくなるおそれがあると説明されています。
その場合はAUTO STEPスイッチをOFFにし、電動サイドステップを使用しないよう案内されています。三菱自動車
ここから分かるのは、サイドステップが常に使えることを前提に車を選ばないほうがよいということです。
普段は非常に便利でも、環境によって使用できない場面があります。
だからこそ可能なら販売店スタッフへ相談し、ステップを使わない場合にどの程度の高さを感じるかも確認しておきたいですね。
「ステップなしでも何とか乗れる。ステップがあればかなり楽」
という状態なら余裕があります。
反対に「ステップが使えないと乗り降りが難しい」という場合は、それも購入判断の重要な材料になります。
縁石やコインパーキングとの相性も確認する
電動サイドステップは車体の外側へ展開します。
そのため、乗降時だけでなく駐車環境にも気を配る必要があります。
取扱説明書では、縁石付近などでは展開したサイドステップが接触する可能性があることが案内されています。
さらに段差、路肩、車止め、急な勾配、わだちなどでは接触する可能性があるため、できるだけゆっくり通過するよう注意されています。三菱自動車
また、コインパーキングなど設備との干渉が考えられる場所では、取扱説明書に従った扱いが必要です。
ここで私は、ぜひ自宅駐車場を思い浮かべてほしいと思います。
販売店では助手席側に広いスペースがあっても、自宅では壁が近いかもしれません。
普段行く病院の駐車場は狭いかもしれません。
スーパーでは助手席側を縁石へ寄せることもありますよね。
販売店では快適だったのに、自宅では使いづらい。
そうなってしまうと、せっかくの便利な装備を十分に生かせません。
車選びでは車そのものだけでなく、車を置く場所も装備の一部くらいに考えると失敗を減らせますよ。
未舗装路では泥や石にも注意する
デリカD:5でキャンプやアウトドアへ行きたい方も多いでしょう。
その場合、電動サイドステップには別の注意があります。
三菱自動車の取扱説明書では、未舗装路を走行するとステップの作動部へ泥や石が入り、正常に作動しなくなる場合があるため、走行後に取り除くよう案内されています。三菱自動車
デリカD:5は最低地上高185mmを確保し、ラフロードでの走破性にも配慮された車です。三菱自動車
その一方、電動サイドステップはモーターで動く機械部品です。
車の得意な場所と、装備が気をつけたい場所は必ずしも同じではない。
ここを理解して使うことが、デリカD:5と長く付き合うコツだと私は考えています。
電動サイドステップが動かないときはどうする?
電動装備である以上、「もし正常に動かなかったら」も購入前に知っておくと安心です。
取扱説明書では、助手席側のフロントドアやスライドドアを閉じてもステップが格納されない場合、周囲に障害物がないか確認することなどが案内されています。
異常時に警告が表示された場合には、説明書に従ってステップを格納し、必要に応じて三菱自動車販売会社で点検を受けることになります。
自己判断で無理に蹴ったり押し込んだりせず、取扱説明書に沿って対応したいところですね。
セーフティ機構があっても過信しない
電動サイドステップには安全のための機構も備わっています。
三菱自動車は、半ドアなどでステップが出た状態のまま走行した場合、車速を感知して自動格納する「車速感応格納機能」、作動中に縁石などへ当たると反転する「過負荷反転機構」を説明しています。三菱自動車
一方、取扱説明書では、サイドステップ周辺の安全を十分確認して操作するよう注意されています。三菱自動車
安全機構があることと、「何をしても安全」ということは別ですよね。
小さなお子さんやお孫さんを乗せる場合は特に、動作中のステップへ近づかないよう大人が確認したいところです。
便利な装備は、正しく使ってこそ便利です。
デリカD:5をシニアが選ぶなら何を基準に判断する?
私見では、デリカD:5を「シニアには乗り降りしにくい車」と一括りにするのは適切ではないと思います。
最低地上高185mmという車両側の特徴がある一方、PとG-Power Packageには電動サイドステップが標準装備され、ステップの地上高は前席中央210mm・後席中央220mmです。三菱自動車+1
ですから評価すべきなのは、
「車が高いか低いか」ではなく「自分の身体で無理なく一連の乗降動作ができるか」
です。
「乗れる」ではなく「余裕を持って乗れる」か
50代で購入し、60代、70代まで長く乗ることを考えているなら、私は「今できるか」より余裕があるかを基準にしたいと思います。
腕へ強く力を入れなくても乗れる。
膝を無理に持ち上げなくてもよい。
降りるときに勢いをつけなくてよい。
ステップを足で探さなくても自然に降りられる。
助手席へ乗る家族も同じように余裕がある。
この状態なら、長く付き合える可能性は高くなります。
逆に「今なら何とか乗れる」という感覚なら、少し慎重に考えてみてもよいでしょう。
未来の身体能力を正確に予測することは誰にもできません。
だからこそ、購入時点で余裕を残しておく。
私はこれが、60代以降まで乗る車を選ぶときの大切な考え方だと思っています。
普通の火曜日の夕方を想像してみる
デリカD:5の力強いデザインやアウトドア感が好きな方ほど、乗降性は一度切り離して考えてみてください。
好きな車を目の前にすると、
「これくらいなら平気」
と思いたくなるものです。
その気持ちはよく分かりますよ。
でも、車と過ごす時間の多くは特別な休日ではありません。
試乗を終えたら一度こう考えてみてください。
「普通の火曜日の夕方、買い物から帰って少し疲れた自分でも、自然に降りられるだろうか」
アウトドアへ行く特別な一日も大切です。
でも何でもない日の買い物や通院、家族の送迎は、もっと何度も繰り返します。
その普通の日に使いやすいかどうか。
私はそこまで含めて「自分に合った車」だと思っています。
購入前はこの4点を最終確認する
デリカD:5を「最後の車」の候補として考えているなら、最終的には次の4点で判断してみてください。
- 運転席・助手席・スライドドア側で数回乗り降りしても疲れないか
- 降車時にステップを探したり、身体を強くひねったりしないか
- ステップが使えない状況でも乗降できそうか
- 自宅・スーパー・病院など普段の駐車環境でも使いやすそうか
カタログで分かるのは車の寸法です。
あなたの身体との相性までは、カタログには書いてありません。
そこだけは実車で確かめてみてくださいね。
デリカD:5は、最低地上高185mmという走破性を意識した設計に対し、電動サイドステップで乗降時の高さを補う考え方の車です。現行P・G-Power Packageでは、ステップ地上高が前席中央210mm・後席中央220mmとなっています。三菱自動車+1
一方で、雨や雪、凍結、縁石、未舗装路など、ステップの使い方に注意すべき状況もあります。
だから結論は、「デリカD:5はシニアには高すぎる」でも「電動ステップがあるから誰でも大丈夫」でもありません。
自分と家族が余裕を持って、車内→ステップ→地面の動作を繰り返せるか。
そこを確かめて「これなら大丈夫」と感じられたなら、数字だけでは分からない納得感を持って選べるはずですよ。
よくある質問
デリカD:5は60代・70代でも乗り降りできますか?
一律には判断できませんが、現行P・G-Power Packageには乗降を補助する電動サイドステップが標準装備されています。
ステップの地上高は三菱自動車の社内測定値で前席中央210mm、後席中央220mmです。実際の負担は身長、膝や股関節の動かしやすさなどで異なるため、購入前には前席・後席で数回ずつ実車確認することをおすすめします。三菱自動車
デリカD:5の電動サイドステップはどのグレードに付いていますか?
2026年9月12日に確認した三菱自動車の現行グレード比較では、PとG-Power Packageに標準装備され、レスオプションも選択できます。
Gでは電動サイドステップは装備一覧に設定されていません。年式や仕様変更、中古車では条件が異なる場合があるため、購入する車両の装備を必ず確認してください。三菱自動車
デリカD:5の電動サイドステップは雨や雪の日も使えますか?
雨天・降雪時はステップ上面が滑りやすくなるため、足元を確認しながら乗降する必要があります。
また寒冷時に凍結して正常に作動しない場合は、AUTO STEPスイッチをOFFにし、電動サイドステップを使用しないよう2026年5月版取扱説明書で案内されています。三菱自動車
杉原健一
モーターライフ・アドバイザー



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