タフトは高い視点が魅力ですが、乗り降りでは足を持ち上げる動作が気になる人もいます。最低地上高190mmだけで判断せず、実車で確認することが大切です。
2026年1月28日に公開された軽の森の記事でも、「視点が高く運転しやすい」という評価の一方、「床が高く乗り降りしづらい」という声が紹介されました。今回はダイハツ公式の主要諸元も確認しながら、タフトのシート位置や60代・70代の乗降性を整理します。
タフトの乗り降りは楽?結論は実車での相性確認が必要
タフトの乗り降りは、高めの運転姿勢を楽に感じる人がいる一方、車内へ足を入れるときの高さを負担に感じる人もいるため、「誰にでも楽」とは言い切れません。
元ネタとなった軽の森の記事は2026年1月28日に公開された「ダイハツ タフトの口コミまとめ!実際の乗り心地・燃費・満足度は?」です。
同記事では、タフトの良い評価として、視点の高さや運転のしやすさ、走行時の安定感などが取り上げられています。
一方、悪い評価として紹介されているのが「床が高く乗り降りしづらい」という点です。
特に「子供が乗るには床が高い」という項目では、小さな子どもが自分で乗り込みにくいことや、抱っこして乗せると大変に感じる場合があることが紹介されています。
さらに高齢者についても、足をしっかり持ち上げる必要があるため、負担になる場合があると説明されています。
ただし、ここで注意したいことがあります。
元記事はタフトに関する口コミを良い点・悪い点に分けて整理した内容ですが、記事上では口コミの総回答数や統一された調査条件までは明示されていません。
そのため、「タフトに乗った人の何%が乗り降りしづらい」といった統計として読むのではなく、購入前に確認しておきたい利用者の声のひとつとして受け止めるのが適切でしょう。
また、タフトの「床が高い」という口コミと、メーカーが公表する最低地上高は同じ意味ではありません。
ここを分けて考えることが、今回の記事ではとても重要です。
タフトの最低地上高190mmは乗り降りとどう関係する?
ダイハツ公式のタフト主要諸元表によると、タフトの最低地上高は190mmです。
2026年7月発売モデルの公式カタログ情報では、主な車体寸法は次のようになっています。
項目 タフト
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,630mm
ホイールベース 2,460mm
室内長 2,050mm
室内幅 1,305mm
室内高 1,270mm
最低地上高 190mm
タフトは軽自動車の枠に収まる全長3,395mm、全幅1,475mmのコンパクトなボディながら、SUVらしさを感じさせる190mmの最低地上高を確保しています。
元記事でも、この高さについて、段差や雪道、未舗装路などで車体下部を擦りにくい安心感につながる点がメリットとして紹介されていました。
「コンビニの輪止めが気になりにくい」「雪道で安心感がある」といった趣旨の口コミも取り上げられています。
ただし、最低地上高190mm=乗り込み口の床まで190mmという意味ではありません。
最低地上高とは、基本的に路面から車体の最も低い部分までの距離を示す指標です。
乗り降りで実際に重要になるのは、路面からドア開口部付近までの高さ、足を通す位置、座面の高さ、座面までの横方向の距離などです。
さらに、
- ドアをどの程度開けられるか
- シートをどこまで前後調整しているか
- ハンドルと体の間に余裕があるか
- 足を車内へ入れるとき膝をどの程度上げるか
- 降りるとき足裏を安定して地面へ置けるか
といった要素も乗降性に影響します。
つまり190mmという数字は、「タフトがSUVらしい地上高を持つ」という客観的な材料にはなりますが、その数字だけで乗り降りが楽かどうかを決めることはできないのですね。
この点は、口コミと公式スペックを組み合わせて読むうえで覚えておきたいところです。
高い視点と最低地上高は別々に考えたい
もうひとつ混同しやすいのが、「最低地上高が高いから運転席からの視点も高い」という考え方です。
最低地上高、フロアの高さ、座面の位置、ドライバーの目線の高さは、それぞれ別の要素です。
もちろん車体設計として互いに関係する場合はありますが、最低地上高190mmだけを根拠に「座面が何mm高い」「高齢者でも楽」と判断することはできません。
今回確認したダイハツ公式主要諸元表には、一般的な全長・全幅・全高や最低地上高などは掲載されていますが、地面から運転席座面までの高さを示す数値は確認できません。
ですから本記事でも、「座面が○cmだから楽」といった数字は作らず、実車で確認する前提で考えていきます。
これは少し地味ですが、車の記事ではとても大切なところです。
分からない数字を埋めて記事をきれいに見せるより、分からないものは分からないと区切るほうが、車選びには役立つと私は考えています。
タフトのシート位置は足腰への負担にどう影響する?
タフトの乗り降りを確かめるなら、床の高さだけでなく、運転するときのシート位置を決めてから乗降することが重要です。
展示車に乗ると、前のお客様が使った位置のままシートへ腰掛けて「意外と乗りやすいな」と判断してしまうことがありますよね。
しかし購入後に使うのは、その位置ではありません。
まず運転席へ座ったら、ブレーキペダルを無理なくしっかり踏めるところまでシートを前後調整してみてください。
ハンドル操作にも無理がなく、自分が普段運転する姿勢を作ります。
そこから一度降りて、もう一度乗ります。
ここで確認したいのは、「乗れるか」だけではありません。
体を大きくひねらず、自然な一連の動作で座れるかを見てみましょう。
例えば、
- 車内へ入れる足を必要以上に高く上げないか
- 膝がドア周辺やステアリング周辺に当たりそうにならないか
- 腰だけを強くひねって座っていないか
- シートへ勢いよく腰を落としていないか
- 降車時に足裏を自然に路面へ置けるか
といった点です。
長年、ディーラーの店頭で車選びのお話を伺ってきた経験からも、乗降性はカタログ数値だけでは決めにくい項目だと感じます。
同じ身長でも、脚の長さや普段の体の使い方によって感覚が違います。
これは靴と少し似ています。
同じ26cmと書いてあっても、足幅や甲の高さによって履き心地は変わりますよね。
車の乗降性も、「○cmだから誰でも楽」というものではなく、最後は体との相性を見る必要があります。
なお、本稿ではメーカー公式資料と元記事をもとに検証しており、筆者自身によるタフトの座面高や乗降口の実測値を示すものではありません。
だからこそ、購入時には次の実車確認まで行うことをおすすめします。
タフトは60代・70代でも乗り降りしやすい?
60代・70代だからタフトが向かない、ということではありません。
むしろ人によっては、低い車へ深く腰を下ろすより、高めの着座姿勢のほうが楽に感じることもあるでしょう。
一方で元記事では、床の高さから小さな子どもや高齢者が乗り込む際に負担を感じる場合があると紹介されています。
つまり、年齢そのものよりも見るべきなのは、「足を上げる動作」と「腰を移す動作」が自分に合っているかです。
例えば普段、低い椅子から立ち上がる動作を面倒に感じる方なら、高めのシートが好印象になる可能性があります。
反対に、大きく膝を曲げて足を持ち上げる動作を避けたい方なら、タフトへの乗り込み方を念入りに確認しておいたほうが安心です。
特に50代後半から60代で「次の車を長く乗りたい」と考えている方は、現在の乗りやすさだけで判断しないことをおすすめします。
5年乗るなら、5年後にも毎日使います。
7年乗るなら、7年後にもスーパーや病院の駐車場でドアを開け、乗って、降りるわけです。
将来の体の状態を正確に予測することはできません。
それでも購入時点ですでに、
「毎回ちょっと足を持ち上げるな」
「体をかなりひねるな」
「降りるときにつかまる場所が欲しいな」
と感じるのであれば、その感覚を一度冷静に考えてみる価値はあります。
反対に、タフトへ自然に腰を移せて、高い視点も運転しやすいと感じるなら、年齢だけを理由に候補から外す必要はないでしょう。
高齢者向けかどうかではなく、自分の体の動きに合うか。
この見方のほうが、タフト選びでは実用的だと思います。

タフトと他の軽自動車では乗り降りの考え方がどう違う?
元記事では、タフトと比較されやすい軽自動車としてスズキ・ハスラー、日産・デイズ、三菱eKクロスが取り上げられています。
タフトについてはSUVらしいデザインや高い視界、安定した走り、ガラスルーフによる開放感などが特徴として紹介されています。
一方、デイズとの比較では、口コミの傾向として「デイズは乗り降りしやすい」「タフトは視界が高く運転しやすい」といった違いが整理されています。
ただし、この比較についても注意が必要です。
元記事では統一した条件で両車の乗降口や座面を実測した比較ではないため、「デイズのほうが○mm低いから必ず楽」という話ではありません。
口コミベースの傾向として参考にし、本当に乗降性を重視するなら同じ日に実車を乗り比べるのが確実です。
さらに買い物や家族送迎が中心なら、軽SUVだけに候補を絞らず、スライドドアを備えた軽ハイトワゴンも比較してみる価値があります。
特に、
- スーパーや病院など狭い駐車場をよく利用する
- 助手席に家族を乗せることが多い
- 後席に高齢の家族を乗せる
- 後席から荷物を頻繁に出し入れする
- ドアを大きく開けにくい場所をよく使う
という生活なら、車そのものの高さだけでなく、ドアの開き方も日常の使いやすさへ影響します。
一方、タフトにはSUVらしいスタイルや190mmの最低地上高、スカイフィールトップによる開放感など、別の魅力があります。
ですから「乗降性が少し気になる=タフトをやめる」と短絡的に考える必要はありません。
大切なのは、自分が車に何を求めるかです。
アウトドア感やデザイン、高い視界に強く魅力を感じるのか。
それとも毎日の買い物や送迎で、乗降動作の少なさを最優先するのか。
車の優劣ではなく、生活との相性を比べる。
ここまで考えると、候補選びがかなり分かりやすくなりますよ。
タフトを試乗するとき乗り降りは何をチェックする?
タフトの乗降性が気になる方には、私は試乗時に同じシート位置で2〜3回乗り降りすることをおすすめします。
これはダイハツが定めた試験回数ではなく、筆者としておすすめする確認方法です。
1回目は車に乗ること自体へ意識が向き、「格好いい」「視界が高い」といった第一印象が強くなりがちです。
2回目、3回目になると、足の運びや腰の動かし方といった小さな違和感にも気づきやすくなります。
確認項目は次の7つで十分です。
- 運転姿勢にシートを合わせてから乗り降りする
- 足を自然に車内へ入れられるか
- 膝を必要以上に高く持ち上げていないか
- 腰を大きくひねらずシートへ移れるか
- 降りるとき足裏を安定して地面へ置けるか
- ドアやステアリングへ過度に頼らず動けるか
- 2〜3回繰り返して面倒に感じないか
最後の「面倒に感じないか」は、スペック表には載っていませんが意外に重要です。
車はショールームで眺めている時間より、買い物や通勤で乗って降りる回数のほうが圧倒的に多いからです。
運転席だけでなく助手席と後席も確認する
夫婦で使う場合は助手席にも座ってみましょう。
親御さんや家族を乗せるなら、後席も確認してください。
運転席ではステアリングや周囲へ手を添えやすくても、助手席や後席では体の支え方が違います。
また、ショールームでは十分にドアを開けられても、自宅駐車場やスーパーでは隣に車が停まっていて、ドアを大きく開けられないことがあります。
できれば試乗時には、
「自宅の駐車スペースだったら、ここまでドアを開けられるか」
まで想像してみてください。
特に日常利用では、乗降性そのものより「狭い場所でその乗降動作をできるか」が重要になることがあります。
これはタフトだけでなく、50代・60代以降に長く乗る車を選ぶときにぜひ試してほしい確認方法です。
タフトの高さは欠点?筆者は「長所と負担が表裏一体」と考える
ここからは私見です。
タフトについて調べていて興味深いと感じるのは、高さに関係する特徴が、使う場面によって長所にも注意点にも変わることです。
公式諸元では最低地上高190mm。
元記事では、その高さが段差や雪道、未舗装路などでの安心感につながるという評価が紹介されています。
そして運転席に座れば、高い視点が「周囲を見やすい」「運転しやすい」という評価につながっています。
ところが乗降という場面になると、「床が高い」という不満が出てくる。
ここを単純に矛盾と考える必要はありません。
車にはよくあることです。
しっかりした足まわりは走行安定感を生みますが、柔らかな乗り心地を好む人には硬く感じられます。
大きな車は室内に余裕を作りやすいものの、狭い駐車場では扱いに気を使います。
タフトも同じで、「高さが悪い」のではありません。
その高さから得られるメリットを、自分が乗降時の感覚より高く評価できるかがポイントなのです。
私は車選びで、カタログの数字と毎日の動作を両方見ることが大切だと考えています。
全長3,395mm、全幅1,475mm、最低地上高190mmという数字は、タフトという車を理解する大切な材料です。
一方で、シートへ腰を移した瞬間の「これなら楽だな」という感覚は、その人にしか測れません。
メジャーで測れる情報と、体でしか測れない情報。
この2つを重ねて選ぶことが、タフトのような個性のある軽SUVでは特に大切ではないでしょうか。
まとめ|タフトの乗り降りは190mmだけで決めず2〜3回試そう
タフトは、SUVらしいデザインと高い視点が魅力の軽自動車です。
2026年1月28日に公開された軽の森の記事でも、視点の高さや運転のしやすさが評価される一方、「床が高く乗り降りしづらい」という口コミが紹介されています。
ダイハツ公式の主要諸元では、タフトの最低地上高は190mm、全高は1,630mmです。
ただし最低地上高は路面から車体下部までの指標であり、運転席の座面高や乗降口の床高そのものではありません。
そのため「190mmだから乗り降りしにくい」と数字だけで結論づけることはできません。
60代・70代で検討する場合も、年齢だけで向き・不向きを決める必要はありません。
購入前には自分の運転姿勢までシートを調整し、同じ条件で2〜3回乗る・降りるを繰り返してみることをおすすめします。
足をどの程度上げるのか、腰をひねらず座れるのか、降りるとき足裏が自然に地面へ着くのか。
さらに夫婦や家族で使うなら、助手席と後席も試してみてください。
タフトの高さは、単なる欠点ではありません。
段差などで得られる余裕、高い視点による運転のしやすさと、乗降時の足運びをセットで比べるべき特徴です。
「乗れる車」ではなく、「これから数年間、気持ちよく乗り降りできる車か」。
そこまで確かめてから選べば、タフトの個性を納得して楽しめる一台になると思いますよ。
よくある質問
タフトの最低地上高は何mmですか?
ダイハツ公式主要諸元表では、タフトの最低地上高は190mmです。
ただし最低地上高は路面から車体下部までの距離であり、地面から座面までの高さや乗降口の床高とは異なります。乗り降りのしやすさは実車で確認してください。
タフトは高齢者でも乗り降りできますか?
年齢だけでは判断できません。
元記事では床の高さから高齢者が負担を感じる場合があるとされていますが、高めの着座位置を楽に感じる人もいます。シートを自分の運転位置へ合わせ、乗車と降車の両方を試すことが大切です。
タフトの試乗では乗り降りを何回確認すればいいですか?
筆者としては2〜3回程度繰り返すことをおすすめします。
これはメーカー指定の回数ではありません。1回目では気づきにくい足の上げ方や腰のひねり、降車時の体重移動を確かめるための実用的なチェック方法です。
杉原健一
モーターライフ・アドバイザー



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