55歳で最後の車を選ぶなら、70歳前後まで安全に扱え、収入が変わっても無理なく維持できる一台を基準に考えるのがポイントです。
「最後かもしれないなら憧れの車に乗りたい」。その気持ちも大切にしながら、10〜15年後の身体、家計、暮らしまで想像して選んでみましょうね。
55歳で最後の車を選ぶなら何を優先すべき?
55歳で最後の車を選ぶなら、最初に見るべきなのは車格やブランドではありません。
「10〜15年後の自分にも、この車が合っているか」を考えることが大切です。
55歳で購入して10年乗れば65歳、15年なら70歳になります。
しかも、10年以上乗るという想定は決して大げさではありません。
自動車検査登録情報協会によると、2025年3月末時点の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年でした。前年より0.03年延び、4年ぶりに長期化しています。自動車検査登録情報協会
55歳で購入した車を平均使用年数と同じくらい保有すると、手放すころには68歳前後です。
つまり「最後の車」という言葉は、単なる気分の問題ではありません。
今選ぶ車が、60代後半まで日常を支える一台になる可能性が十分にあるんですね。
そこで、私は55歳からの車選びでは次の6つを確認しておきたいと考えています。
- 65歳・70歳でも取り回しやすいサイズか
- 乗り降り、視界、ペダル操作に無理がないか
- 長期保有を考えた安全装備がそろっているか
- 収入が変わっても維持費を負担できるか
- ローンを何歳で完済するのか
- 夫婦2人、旅行、買い物、趣味など将来の用途に合っているか
若いころの車選びは、「もっと広い」「もっと速い」「もっと豪華」と条件を足していくのも楽しかったですよね。
ところが55歳からは、少し違います。
必要なものを足すだけでなく、いらなくなるものを見つける。
たとえば子どもが独立すれば、3列シートが不要になる家庭もあるでしょう。
毎日の通勤距離が短くなれば、大きな燃料タンクや長距離性能より、小回りや乗り降りのしやすさが重要になるかもしれません。
これは「年齢に合わせて車を小さくしなさい」という話ではありません。
むしろ私は、55歳という年代は「家族のための車」から、もう一度自分の暮らしに合った車へ選び直せる時期だと思っています。
最後だから豪華にするのではなく、最後まで好きでいられる条件を残していく。
この考え方から始めると、車選びがずいぶん整理しやすくなりますよ。
65歳・70歳でも運転しやすい最後の車とは?
65歳・70歳まで長く乗るなら、カタログの数字だけでなく、乗降性、視界、車幅、駐車のしやすさを実車で確認しましょう。
55歳の今は何とも感じない動作でも、10年後には負担になる可能性があるからです。
たとえば低いスポーツカー。
運転席に収まれば最高に気持ちよくても、腰や膝の状態が変化すると「乗る」「降りる」という毎日の動作が負担になることがあります。
一方、SUVは着座位置が高く、前方を見渡しやすい車が多いのが魅力です。
ただし、大きなモデルでは全幅が広くなり、狭い住宅街やスーパーの駐車場で気を使うことがあります。
ですから「年齢を重ねるならSUV」「高齢になったら軽自動車」と車種だけで決めるのはおすすめしません。
身体の大きさも、駐車環境も、使い方も人それぞれだからです。
普段は夫婦2人で買い物が中心なら、軽自動車やコンパクトカーは有力な候補になります。
高速道路を使う夫婦旅行が多いなら、静粛性やシートの疲れにくさ、運転支援機能を含めて普通車を比較する意味があります。
雪道やキャンプへ頻繁に行くなら、SUVや4WDを選ぶ理由もはっきりしますね。
つまり、大きい・小さいではなく、「自分が日常で扱い切れる大きさか」がポイントです。
そして55歳からの試乗では、加速性能だけを確認して帰らないでください。
私がディーラーの現場でお客様と車を見てきた経験からも、長く乗る車ほど「走っている時間以外」の確認が重要だと感じます。
おすすめしたいのが、乗降3回・駐車3回です。
運転席へ乗って降りる動作を、できれば3回繰り返してみてください。
最初の1回は新しい車への期待もあって、「いいじゃない」と感じやすいんですね。
ところが何度か繰り返すと、
「降りるときに少し腰をひねるな」
「サイドシルをまたぐとき足を持ち上げるな」
「頭を毎回少しかがめるな」
といった小さな違和感が見えてきます。
次に、可能ならバック駐車も繰り返します。
後方カメラだけではなく、斜め前の見え方、Aピラー周辺の死角、ドアミラー、周辺確認カメラの映像まで見てください。
スーパーの駐車場を想像すると分かりやすいですよ。
毎回「よいしょ」と身体をひねり、白線を探しながら神経を使う車では、最初の数か月は平気でも10年間となると話が変わってきます。
ペダル位置も重要です。
シートを自然な位置に合わせた状態で、アクセルからブレーキへ右足を移してみましょう。
膝が窮屈ではないか、足首を不自然に曲げていないか、ブレーキをしっかり踏み込めるかも確認したいところです。
私は試乗を、「車の性能を採点する時間」ではなく、「未来の自分との相性を見る時間」だと考えています。
55歳の自分が楽しいだけでなく、65歳の自分も「この車、扱いやすいな」と思える。
そこまで確認できれば、最後の車としてかなり強い候補になりますよ。
55歳から長く乗るなら安全装備は何を確認する?
55歳から10年以上乗るなら、私は内装の豪華さ以上に、安全装備へ予算を振り分ける価値があると考えています。
理由は単純で、今回選んだ装備と60代・70代まで付き合う可能性があるからです。
国も車両安全対策を段階的に強化しています。
たとえば衝突被害軽減ブレーキは新しい車だけの珍しい装備ではなくなり、安全運転を支援する重要な技術として普及が進んできました。
さらに国土交通省は2025年6月17日、乗用車について国際基準に適合するペダル踏み間違い時加速抑制装置の搭載を義務づけるため、道路運送車両の保安基準などを改正しました。国土交通省
2026年1月には基準強化も公表され、停止状態だけでなくクリープ走行時の踏み間違いを検知して急加速を抑える性能要件や、検知対象の拡大などが盛り込まれています。国土交通省
そして2026年7月24日、国土交通省は従来のサポカーの対象装置を広げた「サポカー2.0」を公表しました。
従来の衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い時の加速抑制だけではなく、ドライバーの状態を確認するドライバーモニタリングシステムなど、より高度な安全技術へ対象を広げる方針です。国土交通省
ここから見えてくるのは、安全装備そのものが「危険を察知して補助する」段階から、運転している人の状態まで見守る方向へ進みつつあることです。
55歳で10年以上の保有を考えるなら、これは無視しにくい変化ですよね。
具体的には、購入候補で次のような機能を比較してみましょう。
- 衝突被害軽減ブレーキ
- ペダル踏み間違い時の加速抑制機能
- 車線逸脱警報や車線維持支援
- ブラインドスポットモニター
- 後退時に左右から近づく車両などを知らせる機能
- 周辺確認カメラ
- アダプティブクルーズコントロール
- ドライバーの注意力低下や状態を確認する機能
ただし、ここには大切な注意点があります。
安全運転支援機能は、事故を防ぐことを保証する装置ではありません。
道路状況、天候、速度、対象物などによって、期待どおり作動しない場合もあります。
「車が何とかしてくれるから大丈夫」と考えるのではなく、私は自分の見落としを補ってくれる助手くらいに考えるのがちょうどよいと思っています。
そして中古車を選ぶときは、さらに注意してください。
同じ車名でも、年式やグレード、メーカーオプションによって安全装備の内容が違うことがあります。
「この車種なら付いているはず」ではなく、購入するその1台に何が付いているかを確認しましょうね。
ここは中古車価格の数十万円の差だけで判断してしまうと、あとで気づきにくい部分です。
個人的には、10年以上乗る前提なら、見た目の装備を一つ減らしてでも、死角や誤操作を補助する機能を優先する考え方は十分ありだと思います。
今ではなく、10年後にありがたさを感じる装備。
最後の車には、そんな視点も持っておきたいですね。
55歳の最後の車は維持費をいくらまでに抑える?
55歳からの車の予算は、「今払える金額」ではなく、収入が変わったあとも気持ちよく払い続けられる金額で考えましょう。
ここが、30代や40代の車選びとは少し違うところです。
車を買えば、車両代だけで終わるわけではありません。
燃料代、任意保険、自動車税、車検、点検、オイル、タイヤ、バッテリーなど、所有している間は支出が続きます。
たとえば比較用のモデルとして、普通車を次の条件で所有するとします。
項目 年間の想定額
駐車場(月2万円) 24万円
燃料 12万円
任意保険 8万円
自動車税など 4万円
車検・整備の年平均 10万円
タイヤ・オイルなど 5万円
合計 約63万円
これは特定の車種について実際の支出額を示すものではなく、考え方を整理するためのモデルです。
車種、排気量、走行距離、保険契約、整備内容、駐車場料金などによって実際の金額は大きく変わります。
自宅に無料の駐車スペースがあるなら、このモデルでは駐車場24万円が不要なので年間約39万円です。
逆に大型SUVや高性能車では、大径タイヤなどの交換費用が高くなったり、燃料代が増えたりすることがあります。
最後の車で重要なのは、購入価格だけに目を奪われないことです。
たとえば車両価格300万円と500万円なら、200万円の差は誰でも気になりますよね。
ところが10年間所有すると、維持費の差も効いてきます。
仮に年間15万円違えば10年間で150万円、年間20万円違えば200万円です。
ですから私は、見積書をもらったら余白に、
「購入総額+10年間の維持費」
と書いてみることをおすすめします。
もちろん10年分を正確に予測することはできません。
それでも、車両価格しか見ていなかったときより「このタイヤを4本交換するといくらだろう」「この燃費なら年間のガソリン代はどうなるだろう」と、所有後の暮らしを想像しやすくなります。
ここで大切なのは、単純に安い車を選ぶことではありません。
500万円の車でも、余裕を持って維持でき、ずっと欲しかった一台なら価値があります。
反対に300万円でも、車検のたびに家計が苦しくなるなら、その人にとっては背伸びした車かもしれません。
車を豪華にすることと、カーライフを豊かにすることは同じではない。
私は55歳からの予算を考えるとき、ここを一度立ち止まって考えてほしいと思っています。
車体を少し小さくして、その分を夫婦旅行へ使う。
憧れの車を買う代わりに、他の固定費を見直す。
どちらでも構いません。
大事なのは、「最後の車なんだから」と勢いだけで決めず、自分が何にお金を使うと満足する人なのかまで考えることなんですね。

55歳で車のローンを組むなら何歳までに完済する?
55歳でローンを利用するなら、「月々いくら払うか」と同時に、払い終わるとき自分が何歳なのかを確認しましょう。
これだけで、車の予算の見え方がかなり変わります。
たとえば55歳で5年ローンを組めば完済は60歳、10年なら65歳です。
月々の返済額を下げるために期間を長くすると、一般に支払う利息も増えやすくなります。
55歳では「月3万円なら払えそう」と思っても、同じ3万円を65歳まで払うと考えたらどうでしょう。
退職時期や働き方が変わる予定の方なら、感じ方が変わるかもしれませんよね。
そこで見積もりを取るときは、
月々の返済額 → 完済年齢 → 総支払額
の順番で確認してみてください。
金利だけではなく、手数料や保証料などを含めた条件も商品によって異なるため、実際の契約前には金融機関や販売店の正式な返済予定表で確認することが大切です。
残価設定型のクレジットを利用するときも同じです。
月々の負担を抑えやすい一方、契約満了時に返却、乗り換え、買い取りなどの選択が発生します。
「これを人生最後の車として10年以上所有したい」と考えている人なら、月々の支払額だけを見ず、最後に自分の車として残す場合にいくら必要なのかまで確認しておきましょう。
退職金を購入資金に充てる予定の場合も、私は少し余白を残して考えることをおすすめします。
退職金は車だけのためのお金ではないからです。
家の修繕、家電の買い替え、旅行、日々の生活など、60代以降にもまとまった支出が発生する可能性があります。
「退職金があるから買える」ではなく、
「退職金を大きく取り崩さなくても、その後維持できるか」
まで考えると安心感が違ってきます。
最後の車は、ローンを払い終えた日がゴールではありません。
そこからも車検を受け、タイヤを交換し、燃料を入れながら乗り続ける相棒です。
だから見積書の「月々○万円」の横に、ぜひ、
「完済時○歳」
と書いてみてください。
たった5文字ほどですが、55歳からの車選びでは、とても大きな判断材料になると思います。
「最後だから高級車」ではなく70歳の暮らしから逆算する
55歳で最後の車を選ぶなら、車種ランキングを見る前に、70歳ごろの一週間を想像するという方法があります。
私はこれが、最後の車選びで意外と使える考え方だと思っています。
「何年乗るか」だけでは、未来はなかなか実感できませんよね。
そこで70歳になった自分が、月曜日から日曜日まで何に車を使っているか想像してみるんです。
たとえば、
「平日は近所のスーパーと病院へ行く」
「週末は夫婦で郊外へ食事に行く」
「月に一度くらい高速道路で旅行する」
「子どもや孫を乗せる機会がある」
そんなふうに具体化していきます。
すると、欲しい車ではなく必要な機能が見え始めます。
近所中心なら、大きな荷室より小回りのよさが重要かもしれません。
夫婦旅行が多いなら、後席の広さより前席の座り心地や高速道路での運転支援を重視したほうが満足するかもしれません。
子どもがすでに独立しているなら、7人乗りミニバンを維持する必要がなくなる家庭もあるでしょう。
反対に、孫を乗せる機会が増えれば後席の乗降性が重要になる場合もあります。
条件は「絶対必要」「あればうれしい」「なくても困らない」の3段階に分けると整理しやすいですよ。
たとえば、
「衝突被害軽減ブレーキは必要」
「周辺確認カメラは欲しい」
「3列シートはなくてもいい」
と決めるだけでも、候補車はかなり絞れます。
そして「最後だから好きな車に乗りたい」という気持ちも、私は大切にしていいと思います。
昔からスポーツカーが夢だった方なら、子育てが一段落した55歳だからこそ挑戦できるかもしれません。
上質なセダンで夫婦旅行を楽しみたい人もいるでしょう。
アウトドアが趣味ならSUVが生活そのものを楽しくしてくれるかもしれません。
年齢だけを理由に、好きな車を諦める必要はありません。
ただし、そこへ条件を一つ加えてください。
「好きで、長く扱えること」です。
低い車なら乗降を繰り返してみる。
幅の広い車なら自宅周辺や普段使う駐車場で困らないか考える。
大排気量車なら退職後も燃料代や税金、整備費を負担できるか試算する。
好きという感情を否定するのではなく、現実と一緒にテーブルへ載せるんですね。
私はこれこそ、大人の車選びだと思っています。
新車だけに絞る必要もありません。
欲しい安全装備を備え、状態のよい比較的新しい中古車を選べば、購入費を抑えながら希望をかなえられる場合もあります。
中古車では修復歴、整備記録、保証内容、タイヤやブレーキなどの状態を確認してください。
先ほど触れたように、安全装備は同じ車種でも年式やグレードで異なる可能性があります。
「新車か中古車か」を最初に決めるのではなく、
「10年後まで必要な条件を満たす車を、無理のない総額で買えるか」
で比較すると、本質から外れにくくなりますよ。
55歳で最後の車を買うなら免許返納まで考えるべき?
55歳の時点で「何歳で免許を返納する」と決める必要はありません。
ただ、いつか運転を卒業する可能性まで含めて車を選ぶという視点は持っておいてよいと思います。
2025年3月末時点の乗用車の平均使用年数13.35年を当てはめれば、55歳で購入した車を平均的な使用年数まで保有すると68歳前後です。自動車検査登録情報協会
15年間なら70歳、20年間なら75歳です。
つまり今回の購入が、本当に運転人生の最後の一台になる人もいるでしょう。
ただし、「70歳だからこの車」「75歳だからもう運転できない」と年齢だけで線を引く話ではありません。
運転を続けられる状態は一人ひとり違います。
視力や身体の動き、自分で感じる運転の負担、ヒヤリとする機会、家族から見た変化、生活環境などを、その時々で確認していくことが大切です。
そして、車を手放すときのことも少しだけ考えておくとよいでしょう。
自分が運転をやめたあと配偶者が乗るのか。
家族へ譲るのか。
売却するのか。
あるいは、そのころには車を使う生活そのものが変わっているかもしれません。
ここまで考えると、「最後の車」という言葉が少し重く感じられる方もいるでしょう。
でも私は、「一生乗らなければいけない車」と考えなくていいと思っています。
これから先、運転を楽しめる時間を気持ちよく支えてくれる相棒。
それくらいに考えると、選びやすくなります。
私見ですが、55歳の車選びで避けたいのは両極端です。
「人生最後だから」と家計を無視して過度に背伸びしてしまうこと。
反対に「もう55歳だから」と、好きな車や楽しみまで必要以上に諦めてしまうことです。
最後だから妥協しすぎない。でも、最後だから背伸びもしすぎない。
その真ん中に、自分にとっての一台があるのではないでしょうか。
私は長年、お客様が車を選ぶ場面に接してきましたが、満足感は必ずしも車両価格に比例しないと感じています。
高い車だから満足するのではありません。
自分が大切にした条件がきちんと入っている車ほど、年月がたっても「これにしてよかった」と思いやすいんですね。
55歳なら、まだ10年、15年と車を楽しめる可能性があります。
だから「最後」という言葉を終わりの意味だけで捉えるのではなく、これからのカーライフを自分らしく組み直すスタートとして考えてみてください。
よくある質問
55歳で車を買うのは遅いですか?
遅いとは言えません。
55歳で購入して10年乗れば65歳、15年なら70歳です。2025年3月末時点の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年なので、長期保有を想定して車を選ぶことには十分現実味があります。自動車検査登録情報協会
大切なのは、現在の収入や身体だけで判断せず、60代以降の使いやすさと維持費まで考えることです。
55歳の最後の車は軽自動車やコンパクトカーがいいですか?
年齢だけで軽自動車やコンパクトカーに決める必要はありません。
近距離の買い物が中心なら小回りの利く車が便利ですが、高速道路での旅行や雪道、アウトドアが多ければ普通車やSUVが合う場合もあります。
年齢ではなく、利用人数、道路環境、駐車場、走行距離、安全装備から選ぶと失敗しにくいですよ。
最後の車は新車と中古車のどちらがいいですか?
どちらにもメリットがあります。
最新の安全装備や希望する仕様を選び、最初から長く乗りたいなら新車は分かりやすい選択肢です。
一方、必要な安全装備を備えた比較的新しい中古車を選ぶことで、購入費を抑えられることもあります。
中古車の場合は、年式だけでなく修復歴、整備記録、保証、消耗品、安全装備の仕様を車両ごとに確認してくださいね。
まとめ
55歳で最後の車を選ぶなら、「今一番欲しい車か」だけで決めるのではなく、70歳前後の自分でも無理なく付き合えるかまで考えることが大切です。
確認したい条件は、取り回しやすいサイズ、乗降性と視界、安全装備、維持費、ローンの完済年齢、将来の暮らしとの相性の6つです。
2025年3月末時点で、乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年でした。55歳で買った一台と60代後半まで付き合うことは、十分に想定できる期間です。自動車検査登録情報協会
また、安全技術は今も変化しています。
国土交通省は2025年6月にペダル踏み間違い時加速抑制装置の搭載義務化に向けた基準改正を公表し、2026年7月にはドライバーモニタリングシステムなども対象に広げる「サポカー2.0」を打ち出しました。国土交通省+1
長期保有を考えるほど、「今便利な装備」だけでなく、年齢を重ねた自分を助けてくれる装備を見る意味が大きくなります。
そして最後に、私が一番大切だと思うことがあります。
最後の車だからといって、一番高い車を買う必要はありません。
小さな車にしなければならない理由もありません。
300万円のコンパクトカーにして、浮いたお金で夫婦旅行をたくさん楽しむのも素敵です。
若いころから憧れていた車を手に入れて、休日のたびにハンドルを握るのも素敵ですよね。
大事なのは、自分が何を残したいのかです。
広さなのか。
走る楽しさなのか。
安心感なのか。
夫婦で旅する時間なのか。
それが分かれば、最後の車は「世間がすすめる車」ではなく、あなた自身の暮らしから選べるようになります。
車は人生そのものではありません。
けれど、買い物へ出かけ、知らない町を旅し、大切な人を乗せながら、人生の景色を少し広げてくれる相棒ではあります。
55歳は、その相棒をもう一度、自分のために選び直せる年代です。
最後だから高い車ではなく、最後まで自分らしく乗れる車を選ぶ。
私は、それこそが55歳からの最後の車で後悔を減らす、いちばん大切な考え方だと思っています。



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