ヤリスとフィットの小回りはグレード次第です。最小回転半径4.8m同士なら数値上は同じですが、仕様によって差が生まれます。
ただし、最小回転半径が同じでも、実際のUターンや駐車のしやすさまで同じとは限りません。 車体の長さ、タイヤの切れ角、運転席からの見通しが関係するからです。
今回は、2026年9月15日のベストカーWebと、同年4月8日の日山自動車商会による比較情報を手掛かりに、ヤリスとフィットの小回り性能を数値と実用性の両面から整理します。メーカー公式諸元で確認すべき項目と、筆者独自の計算・考察も区別して解説します。
ヤリスとフィットはどっちが小回りが利く?最小回転半径を比較
ヤリスとフィットには、どちらも最小回転半径4.8mの仕様があります。 そのため、車種名だけで小回り性能の勝敗を決めることはできません。
重要なのは、購入する車両の年式、グレード、駆動方式、純正タイヤサイズを確認し、同じ条件で比較することです。
ヤリスとフィットの最小回転半径は何m?
2026年9月15日のベストカーWebで紹介された比較情報では、トヨタ・ヤリスのハイブリッドXについて、最小回転半径4.8mという数値が示されています。
一方、ホンダ・フィットにも最小回転半径4.8mの仕様があります。ただし、すべてのフィットが4.8mというわけではありません。
2026年4月8日の日山自動車商会による比較情報でも、両車の取り回しや視界の違いが取り上げられています。
まずは、今回の参考資料で扱われた情報と、購入時に公式資料で照合すべき内容を整理しましょう。
比較項目 トヨタ ヤリス ホンダ フィット
比較対象 ハイブリッドX e:HEV X(参考記事表記)
最小回転半径 4.8m(参考記事掲載値) 対象仕様の公式値は未照合
4.8mの仕様 あり あり
全長(代表値) 3,950mm 3,995mm
全幅(代表値) 1,695mm 1,695mm
全高(代表値) 1,495mm 1,515mm
ホイールベース(代表値) 2,550mm 2,530mm
主な特徴 短い車体と取り回し 前方視界と室内の使いやすさ
※寸法は参考資料に基づく代表値であり、すべての年式・仕様を示すものではありません。フィットの「e:HEV X」は参考記事で用いられた表記で、2026年の正式グレード名称としては未確認です。2026年10月25日時点のメーカー公式諸元表との照合は完了していないため、表の数値を現行販売仕様の確定値として扱わないでください。
この表で注目したいのは、ヤリスの参考値4.8mに対して、フィットの比較対象がまだ確定していない点です。
したがって、ヤリスのハイブリッドXがフィットのe:HEV Xより小回りに優れる、と現段階で断定することはできません。
例えば、購入候補のヤリスが4.8m、フィットも4.8mなら、最小回転半径という指標では同値です。
一方、ヤリスが4.8m、フィットが5.2mという仕様同士であれば、外側前輪の旋回半径はヤリスのほうが40cm小さくなります。
ただし、5.2mという数値を今回のフィット比較対象にそのまま当てはめることはできません。
実際の比較では、メーカー公式諸元表で対象グレードを確定する必要があります。
グレードによって最小回転半径が変わるのはなぜ?
同じ車種でも、グレードによって最小回転半径が異なる場合があります。
主な理由は、タイヤサイズ、ホイール形状、足回りの構造、駆動方式などが異なるためです。
例えば、幅の広いタイヤを装着すると、ハンドルを大きく切った際にタイヤが車体内部の部品へ接近することがあります。
そのため、車両の設計によっては、タイヤの切れ角を制限する場合があるんですね。
ただし、ホイール径が大きいほど必ず最小回転半径が大きくなるわけではありません。
実際の数値は、タイヤ幅やサスペンション構造、ステアリング機構などを含めた設計によって決まります。
また、同じグレード名でも2WDと4WDで諸元が異なることがあります。
中古車を検討する場合は、年式による変更にも注意が必要です。
購入前に確認したい項目は、次のとおりです。
- 年式と正式グレード名称
- 2WDか4WDか
- 純正タイヤ・ホイールサイズ
- メーカー公表の最小回転半径
- ホイール変更などの有無
特に中古車では、見た目が同じヤリスやフィットでも、装着されているタイヤが異なることがあります。
私は、車種の比較表を見るとき、最小回転半径の数字だけでなく、その数字がどの仕様に対応しているのかを必ず確認したいと考えています。
最小回転半径4.8mと5.2mではどれくらい違う?
最小回転半径とは、ハンドルをいっぱいに切って低速で旋回したとき、一般に外側前輪の接地中心が描く円の半径を表す数値です。
簡単にいえば、車がどれくらい小さな円を描いて曲がれるかを示す目安ですね。
例えば、4.8mの仕様では、外側前輪中心の旋回直径は9.6mになります。
5.2mなら10.4mです。
最小回転半径 外側前輪中心の旋回直径 4.8mとの差
4.8m 9.6m 基準
4.9m 9.8m 20cm
5.1m 10.2m 60cm
5.2m 10.4m 80cm
この表は旋回半径から計算した比較例であり、各数値が特定のヤリス・フィットのグレードに対応することを示したものではありません。
4.8mと5.2mの違いは、半径で40cm、直径で80cmです。
80cmと聞くと、意外に大きな差だと感じませんか。
狭い駐車場や住宅街の交差点では、この差が取り回しの余裕につながる場合があります。
ただし、ここには大切な注意点があります。
旋回直径9.6mという数字は、車体全体が幅9.6mの範囲でUターンできるという意味ではありません。
実際には、バンパーや車体の角が外側前輪とは異なる軌跡を描きます。
そのため、最小回転半径は小回り性能を比較する重要な指標ですが、必要な道路幅そのものではないんですね。
ヤリスとフィットのボディサイズは小回りにどう影響する?
代表寸法では、ヤリスの全長は3,950mm、フィットは3,995mmです。
ヤリスのほうが45mm短い一方、全幅は両車とも1,695mm。 ただし、全長が短いからといって、必ず小さく旋回できるとは限りません。
全長45mmの差は駐車やUターンで有利になる?
ヤリスとフィットの全長差は45mm、つまり4.5cmです。
この差は、一般的な駐車場では大きな違いとして感じられない可能性があります。
しかし、前後に余裕の少ない駐車場では、わずかな車体寸法の違いが役立つ場合もあります。
例えば、駐車枠の前方に壁があり、後方には通路があるような場所です。
車体が短ければ、同じ位置に停車したとき、前後方向に余裕が生まれる可能性があります。
ただし、駐車のしやすさは全長だけでは決まりません。
車体の前端や後端が、前後の車輪からどれくらい張り出しているかも重要です。
ここで注目したいのが、ホイールベースです。
ホイールベースとは、前輪と後輪の中心間の距離を指します。
参考となる代表値では、ヤリスが2,550mm、フィットが2,530mmです。
つまり、全長はヤリスのほうが45mm短いのに、ホイールベースはヤリスのほうが20mm長いという関係になっています。
この数字は、取り回しを考えるうえで興味深いポイントです。
ホイールベースと前後の張り出しを計算すると?
車体の前後にどれくらい張り出しがあるのかを考えるため、全長からホイールベースを引いてみましょう。
ヤリスは3,950mmから2,550mmを引くと、1,400mmです。
フィットは3,995mmから2,530mmを引くと、1,465mmになります。
項目 ヤリス フィット
全長 3,950mm 3,995mm
ホイールベース 2,550mm 2,530mm
前後張り出しの合計 1,400mm 1,465mm
計算上、前後の張り出しの合計はフィットのほうが65mm長くなります。
ただし、これは前側と後側の張り出しを合計した値です。
どちらの車のフロントバンパーが何mm長いのか、あるいはリアバンパーがどれくらい張り出しているのかまでは、この計算だけでは分かりません。
それでも、全長だけでは見えない設計上の違いを理解する材料になります。
例えば、狭い交差点でハンドルを切ったとき、車体前端がどのように動くかは、前輪の位置とバンパーの張り出しによって変わります。
同じ最小回転半径でも、車体の角が描く軌跡まで同じになるとは限らないのです。
私は、この違いこそ、カタログの数値だけで小回り性能を決めつけてはいけない理由だと考えています。
全幅1,695mmは同じでも運転感覚が違う理由
ヤリスとフィットの代表仕様は、どちらも全幅1,695mmです。
車体の横幅という条件だけを見れば、両車に差はありません。
ただし、細い道路での運転では、車体幅以外にも重要な要素があります。
それが、運転席から左右の車体位置を把握しやすいかどうかです。
例えば、左側に側溝がある住宅街の道路を走る場面を想像してみてください。
車体の左端がどこにあるのか分かりにくいと、必要以上に右側へ寄ってしまうことがあります。
反対に、車両感覚をつかみやすければ、無理のない位置を保ちやすくなります。
また、カタログの全幅には、通常、ドアミラーの張り出しが含まれません。
実際のすれ違いでは、ミラーを含めた幅も意識する必要があります。
このため、同じ1,695mmという数字でも、運転者が感じる扱いやすさは異なる可能性があります。
フィットの視界はヤリスより有利?運転席からの見通しを比較
フィットは、前方視界の広さを重視した設計が特徴です。
一方、ヤリスは比較的短い車体と軽快な取り回しが魅力であり、どちらが運転しやすいかは運転者の体格や道路環境によって変わります。
フィットの細いAピラーは何が違う?
2026年4月8日の日山自動車商会による比較情報では、フィットの運転しやすさを支える要素として、細いフロントピラーや水平基調のダッシュボードが紹介されています。
フロントピラーとは、フロントガラスの左右にある柱のことです。
一般にAピラーとも呼ばれます。
この柱は車体を支える重要な構造ですが、運転席から見たときには視界を遮る部分にもなります。
フィットは、こうした柱の見え方を工夫し、前方の視認性を高める設計を採用しています。
例えば、住宅街の交差点を左折するときです。
左前方から歩行者や自転車が近づいていないか、確認する必要がありますよね。
このとき、前方や斜め前方の見通しが良ければ、周囲の状況を把握しやすくなる可能性があります。
ただし、フィットにも死角は存在します。
柱の位置や太さだけで安全性が決まるわけではなく、運転者自身が視線や上体を動かして確認することが大切です。
水平基調のダッシュボードは車両感覚に役立つ?
フィットのもう一つの特徴が、水平基調のダッシュボードです。
ダッシュボードとは、フロントガラスの下に広がる車内前方の部分を指します。
水平に近い形状は、車の向きや左右の位置関係をつかむ手掛かりになる場合があります。
例えば、駐車場で車をまっすぐ停めたいとき。
前方の景色と車内の水平なラインを見比べることで、車体の向きを把握しやすいと感じる方もいるでしょう。
一方、ヤリスは運転席周辺の配置や車体形状がフィットと異なります。
そのため、ボンネットの見え方や車体前端の感覚も変わります。
どちらが自然に運転できるかは、座っただけでは分からない部分もあります。
できればシート位置を調整したうえで、低速走行や駐車操作を試してみたいですね。
視界の良さと最小回転半径は別の性能
ここで整理しておきたいのは、視界の良さと最小回転半径は別の性能だということです。
最小回転半径は、車がどれくらい小さく旋回できるかを示します。
一方、視界の良さは、運転者が周囲をどれくらい確認しやすいかに関係します。
例えば、最小回転半径4.8mの車と5.2mの車を比較した場合、前者のほうが外側前輪の旋回軌跡は小さくなります。
しかし、後者のほうが運転席から車体の位置を把握しやすいと感じる方もいるでしょう。
そのため、カタログの数値が良い車を、すべての人にとって運転しやすい車と考えるのは早計です。
私なら、まず数値で取り回し性能を比較し、その後に運転席からの見通しを確認します。
この順番なら、数字と感覚を混同せずに判断できます。
ヤリスとフィットはUターンや駐車場でどちらが扱いやすい?
Uターンでは最小回転半径、駐車場では車体の張り出しや周囲の見え方が重要になります。
つまり、同じ車でも、どのような場所で使うかによって評価が変わるのです。
Uターンでは最小回転半径が小さい車が有利?
同じ条件で比較するなら、最小回転半径が小さい車のほうが、外側前輪を小さな円に沿って旋回させられます。
そのため、方向転換のしやすさを考えるうえで有利な指標になります。
例えば、4.8mと5.2mの仕様を比較すると、外側前輪中心の旋回直径には80cmの差があります。
しかし、実際のUターンでは、車体全体の動きを考えなければなりません。
車の前端は、旋回中に外側へ張り出すことがあります。
また、後輪は前輪より内側を通るため、道路端の縁石や側溝にも注意が必要です。
この後輪が前輪より内側を通る現象を、内輪差と呼びます。
例えば、前輪が縁石を避けていても、後輪が同じ場所を通るとは限りません。
さらに、実際の転回には、進入位置やハンドルを切り始めるタイミングも関係します。
そのため、最小回転半径4.8mだから道路幅9.6mで必ずUターンできる、とはいえないのです。
最小回転半径は旋回性能の比較値であり、実際に必要な道路幅の保証値ではありません。
この違いは、特に狭い道路で覚えておきたいポイントですね。
スーパーの駐車場では何が違う?
スーパーの駐車場では、通路から駐車枠へ車体の向きを変える操作が必要です。
ここでは最小回転半径に加え、車体前端の張り出しや後方の見え方が影響します。
例えば、駐車枠の左右に車が停まっている場合です。
ハンドルを切るとき、車体前端が隣の車に近づきすぎないよう注意する必要があります。
また、バック駐車では、後方の確認もしなければなりません。
ヤリスは代表寸法でフィットより45mm短いため、前後方向の余裕という点ではわずかに有利になる可能性があります。
一方、フィットは前方視界を重視した設計が特徴です。
ただし、前方視界が良いからといって、後退時も必ず扱いやすいとは限りません。
バックカメラやドアミラー、後方窓の見え方は別に確認する必要があります。
また、カメラは安全確認を補助する装備です。
画面だけに頼らず、目視やミラーによる確認を組み合わせることが大切です。
狭い路地ではどちらが安心?
狭い路地では、車体の前端と後輪の通過位置を意識する必要があります。
例えば、交差点の角に電柱がある場面です。
ハンドルを切るタイミングによっては、前輪が通過できても、車体の前端が障害物に接近する場合があります。
また、後輪が内側を通ることで、縁石との距離が近くなることもあります。
こうした場面では、最小回転半径だけでなく、ホイールベースや車体の張り出しも関係します。
ヤリスとフィットは、全長とホイールベースの関係が異なるため、同じ最小回転半径でも車体全体の旋回軌跡が一致するとは限りません。
私は、狭い路地を日常的に走る方ほど、車体の四隅を把握しやすいかを確認していただきたいと考えています。
なお、道路交通法で転回が禁止されている場所や、安全に転回できない状況ではUターンを行わないことが基本です。
小回り性能を過信せず、必要に応じて安全な経路を選びましょう。

ヤリスとフィットの小回りを試乗で比較するには?
購入前には、最小回転半径の数値を確認したうえで、同じような条件で低速の右左折や駐車操作を比較することをおすすめします。
ここからは、参考資料に基づく分析を踏まえた、筆者独自の確認方法をご紹介します。
なお、この記事はヤリスとフィットを同一条件で実走比較した試乗記ではありません。以下は、購入候補を公平に評価するためのチェック方法です。
試乗で確認したい5つのポイント
- ① 駐車時の切り返し回数: 同じような駐車枠で、何回切り返す必要があるかを確認する
- ② 車体前端の見え方: 右左折時に、ボンネットの先端や車体の位置を把握しやすいかを確かめる
- ③ 後方確認のしやすさ: バック駐車でミラーやカメラ、目視による確認がしやすいかを見る
- ④ ハンドル操作の負担: 低速での操作感や、切り返し時の扱いやすさを比較する
- ⑤ 左右の死角: Aピラー周辺や交差点での見通しを確認する
この5項目を比較すると、最小回転半径だけでは分からない違いが見えてきます。
ただし、試乗中に無理なUターンや急な操作をする必要はありません。
販売店の許可を得た安全な場所で、通常の運転操作の範囲内で確認しましょう。
切り返し回数だけで優劣を決めない
駐車のしやすさを比較するとき、切り返し回数は分かりやすい指標です。
しかし、回数が少ない車が必ず運転しやすいとは限りません。
例えば、一度で駐車できても、隣の車との距離が分かりにくく、不安を感じる場合があります。
反対に、一度切り返す必要があっても、周囲を確認しやすく、落ち着いて操作できる車のほうが自分に合っているかもしれません。
私は、切り返し回数と操作中の安心感を分けて評価することをおすすめします。
毎日使う車では、数値上の性能だけでなく、自然に操作できることも大切だからです。
自宅の駐車場を想定すると違いが分かりやすい
試乗するときは、普段利用する駐車場を思い浮かべてみましょう。
例えば、自宅の駐車場が狭く、道路からバックで入れる必要がある場合です。
そのような方は、駐車枠へ車体の向きを変えるときの余裕や、後退時の確認のしやすさを重視するとよいでしょう。
一方、住宅街の交差点を頻繁に通る方なら、前方視界や左右の死角が重要になります。
つまり、同じヤリスとフィットの比較でも、普段の利用環境によって評価の優先順位が変わるのです。
これは、カタログに掲載されている数値だけでは判断しにくい部分ですね。
ヤリスとフィットの小回り比較から考える後悔しない選び方
ここからは、参考資料で確認できる数値と設計上の特徴を踏まえた、私自身の考察です。
結論として、数値上の小回り、運転席からの見通し、実際の駐車のしやすさを分けて評価することが、後悔しない車選びにつながると考えています。
数値上の小回りを重視するなら?
小回り性能を数値で比較したい方は、最小回転半径を優先して確認しましょう。
参考記事で紹介されたヤリスのハイブリッドXには、4.8mという数値があります。
フィットにも4.8mの仕様があるため、同じ数値の仕様同士なら最小回転半径では同値です。
一方、購入候補の一方が4.8m、もう一方が5.2mであれば、外側前輪中心の旋回直径には80cmの差が生まれます。
このように、比較するグレードによって結論が変わる可能性があります。
私は、小回りを最優先するなら、車名やデザインではなく、まず購入候補の正式な諸元を確認するべきだと考えています。
そのうえで、車体全体の動きや運転感覚を比較するのが合理的です。
見通しの良さを重視するなら?
前方の見通しを重視する方には、フィットの設計が魅力になるでしょう。
細いフロントピラーや水平基調のダッシュボードは、周囲の状況や車体の向きを把握する手掛かりになります。
特に、狭い交差点や住宅街を走る機会が多い方には、確認していただきたい特徴です。
ただし、視界の感じ方には個人差があります。
運転者の身長やシート位置によって、見える範囲は変わります。
そのため、フィットのほうがすべての人にとって見やすいと断定することはできません。
ヤリスにも、運転姿勢や車体形状による扱いやすさがあります。
私は、両車に座って比較し、自分が自然に周囲を確認できるかを確かめることが大切だと考えています。
駐車のしやすさを重視するなら?
駐車のしやすさを重視する場合は、最小回転半径に加え、車体の張り出しや後方視界も確認しましょう。
ヤリスは代表寸法でフィットより45mm短いため、前後方向の余裕を考えるうえでは一つの利点になります。
しかし、車体が短いからといって、必ず切り返し回数が少なくなるわけではありません。
ホイールベースやタイヤの切れ角、車体前端の張り出しなども関係します。
また、フィットの前方視界の良さが、駐車場での車両感覚をつかむ助けになる場合もあります。
このため、駐車のしやすさについては、カタログの数値だけで優劣を決めないほうがよいでしょう。
できれば同じような条件で両車を試し、操作のしやすさを比較したいところです。
燃費や室内空間も比較するべき?
小回り性能が近い場合は、燃費や室内空間も判断材料になります。
2026年9月15日のベストカーWebで紹介された参考数値では、ヤリスのハイブリッドXがWLTCモード燃費36.0km/L、フィットのe:HEV Xが29.1km/Lとされています。
ただし、これらの数値については、対象年式や正式グレード、駆動方式をそろえたメーカー公式資料との照合が必要です。
参考記事の数値だけで、現行販売車の燃費差を確定することはできません。
室内寸法についても、参考資料では次の代表値が紹介されています。
室内寸法 ヤリス フィット
室内長 1,845mm 1,955mm
室内幅 1,430mm 1,445mm
室内高 1,190mm 1,260mm
この数値では、フィットのほうが室内長で110mm、室内高で70mm大きくなります。
フィットは、燃料タンクを前席下に配置するセンタータンクレイアウトを採用していることも特徴です。
後席座面を跳ね上げるシートアレンジなど、室内空間の使い方にも工夫があります。
そのため、後席や荷室を頻繁に使う方には、フィットの実用性が魅力になるでしょう。
一方、主に一人で通勤や買い物に使う方なら、車体の取り回しや燃費性能を優先する考え方もあります。
参考記事では、ヤリスのハイブリッドXが224万9,500円、フィットのe:HEV Xが223万8,500円と紹介されています。
掲載値同士の差は1万1,000円ですが、正式な比較対象や価格適用時期が未照合のため、現在の実売価格差を示すものではありません。
車両価格や装備、燃費は年式や仕様によって変わります。
購入を検討する際は、トヨタとホンダの公式サイトや販売店で、最新の諸元と見積もりを確認してくださいね。
私ならヤリスとフィットをどう選ぶ?
もし私が、主に一人で通勤や買い物に使うコンパクトカーを選ぶなら、ヤリスのハイブリッドXを有力候補にします。
参考資料で示された最小回転半径4.8mという数値と、短い車体が魅力だからです。
一方、住宅街での運転や交差点での確認のしやすさを重視するなら、フィットも積極的に検討します。
細いフロントピラーや水平基調のダッシュボードは、日常の運転で安心感につながる可能性があります。
さらに、後席や荷室を使う機会が多い方なら、フィットの室内空間も評価したいところです。
ただし、フィットにも最小回転半径4.8mの仕様があります。
そのため、小回りを重視するから必ずヤリスを選ぶべき、という結論にはなりません。
私が最も大切だと考えているのは、自分が普段走る道路や利用する駐車場で、無理なく扱えることです。
最小回転半径が小さくても、車体の位置が分かりにくければ不安を感じるかもしれません。
反対に、旋回半径が少し大きくても、周囲を確認しやすく、落ち着いて操作できる車のほうが合っている場合もあります。
数字は大切ですが、数字だけで車の使いやすさが決まるわけではないんですね。
まとめ|ヤリスとフィットの小回りはグレードと運転環境で判断
ヤリスとフィットは、どちらもコンパクトな車体を持ち、街なかでの取り回しを重視して選べる車です。
最小回転半径4.8mの仕様同士なら、最小回転半径という指標では同じ数値になります。
ただし、グレードやタイヤ仕様、駆動方式によって数値が変わる場合があります。
今回の比較で押さえておきたいポイントは、次のとおりです。
- ヤリスのハイブリッドXは、参考記事で最小回転半径4.8mと紹介されている
- フィットにも最小回転半径4.8mの仕様がある
- フィットの比較対象「e:HEV X」は、2026年の正式グレード名称と公式諸元の照合が必要
- 最小回転半径4.8mと5.2mでは、外側前輪中心の旋回直径に80cmの差がある
- 代表寸法ではヤリスの全長が45mm短く、全幅は両車とも1,695mm
- ホイールベースや車体の張り出しによって、実際の旋回軌跡は異なる
- フィットは前方視界を重視した設計が特徴
- Uターンや駐車のしやすさは、最小回転半径だけでは決まらない
数値上の小回りを重視するなら、購入候補の最小回転半径を確認することが第一歩です。
一方、視界や駐車操作のしやすさを重視するなら、実際の運転席からの見え方も確かめたいところです。
ヤリスとフィットのどちらが合うかは、使い方によって変わります。
ぜひ、ご自身が普段利用する道路や駐車場を思い浮かべながら、無理なく付き合える一台を選んでくださいね。
よくある質問
ヤリスとフィットはどちらの最小回転半径が小さい?
ヤリスとフィットには、どちらも最小回転半径4.8mの仕様があります。
同じ4.8m同士なら数値上は同じですが、年式やグレード、タイヤ仕様によって異なる場合があるため、購入候補のメーカー公式諸元を確認する必要があります。
ヤリスとフィットはどちらがUターンしやすい?
同じ条件なら、最小回転半径が小さい仕様のほうが外側前輪の旋回軌跡を小さくできます。
ただし、実際のUターンには車体の張り出しや道路幅、周囲の障害物も関係するため、最小回転半径だけで判断することはできません。
運転初心者にはヤリスとフィットのどちらがおすすめ?
短い車体や数値上の取り回しを重視するならヤリス、前方視界の広さや室内の使いやすさを重視するならフィットが候補になります。
ただし、運転しやすさには個人差があります。可能であれば両車に試乗し、低速での右左折や駐車操作を比較してみましょう。
モーターライフ・アドバイザー
杉原健一



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