最後の車にフリードとソリオで迷ったら、夫婦中心の街乗りならソリオ、6人以上の乗車や荷室の活用を重視するならフリードが有力です。
ただし、購入価格だけでなく、10年間の燃料代、安全装備、乗り降りのしやすさまで比較すると、選び方は少し変わってきます。
2026年の現行モデルを対象に、メーカー公表仕様と条件を明示した費用試算を使いながら、50代・60代から長く付き合える一台を考えていきましょう。
最後の車はフリードとソリオどっち?2026年現行モデルの違い
取り回しと購入費ではソリオ、多人数乗車と用途の幅ではフリードが有利です。 現行モデルの代表仕様では、ソリオの全長はフリードより500mm短く、最小回転半径も0.4m小さくなっています。
まずは、両車の基本的な違いを整理してみましょう。
現行フリードとソリオの基本スペック比較
比較項目 フリード AIR ソリオ HYBRID MG
メーカー ホンダ スズキ
車両タイプ コンパクトミニバン コンパクトトールワゴン
全長 4,310mm 3,810mm
全幅 1,695mm 1,645mm
全高 1,755mm 1,745mm
最小回転半径 5.2m 4.8m
乗車定員 6人 5人
エンジン 1.5L 1.2L
ハイブリッド e:HEVを設定 マイルドHV
後席ドア 両側スライド 両側スライド
※フリードはAIRガソリンFF・6人乗り、ソリオはHYBRID MG・2WDの代表仕様です。2026年10月21日時点で検討対象となる現行世代の比較であり、改良時期やグレードによって仕様が異なります。
数字で目立つのは、全長500mm、全幅50mmの違いです。
全長50cmというと、一般的な大人の靴を2足ほど縦に並べた長さに近いですね。
毎日の駐車や狭い道での取り回しでは、この差が気持ちの余裕につながる可能性があります。
一方、フリードにはソリオにない3列シート仕様があります。
家族が増えたときや、孫を乗せて出かけたいときには、6人乗りを選べることが大きな魅力です。
フリードはAIRとCROSSTARで使い方が変わる
2024年6月に発売された3代目フリードには、大きく分けてAIR系とCROSSTAR系があります。
AIRは家族での移動や日常生活に使いやすい仕様で、CROSSTARはアウトドアなどの用途も意識したモデルです。
特に注目したいのは、CROSSTARの5人乗りです。
3列目シートを持たず、荷室を広く使えるため、夫婦で旅行を楽しむ方や、趣味の道具を積む方に向いています。
なお、現行フリードの乗車定員はグレードや駆動方式によって設定が異なります。
AIR系の6人乗り、AIR EXなどに設定される7人乗り、CROSSTARの5人乗りなどを区別し、購入時には希望するグレードで実際に選べる乗車定員を確認してください。
特に7人乗りは、すべてのAIR系グレードに設定されるわけではありません。
また、6人乗りでは2列目が独立したキャプテンシート、7人乗りではベンチシートという違いがあります。
同じフリードでも、座席構成によって使い勝手が変わるわけですね。
ソリオはHYBRID MGとHYBRID MZを区別したい
ソリオは2025年1月16日に一部仕様変更を受け、安全装備や快適装備などが見直されました。
現行ソリオのハイブリッドは、エンジンをモーターが補助するマイルドハイブリッド方式です。
フリードのe:HEVとは仕組みが異なります。
ソリオの主な選択肢は、購入費を抑えやすいHYBRID MGと、快適装備や運転支援装備が充実したHYBRID MZです。
私なら、長く乗るつもりで購入する場合、車両価格だけでなく、電動スライドドアや運転支援機能がどこまで標準装備されるかを確認します。
特に後席へ家族を乗せる機会が多い方には、ドアの開閉操作の負担も大切な比較項目です。
2021年の比較記事では何が評価された?
フリードとソリオの比較は、以前から注目されてきました。
2021年8月4日19時には、自動車情報サイトMOTAで、まるも亜希子さんによる両車の比較記事が公開されています。
当時の比較対象は、スズキ・ソリオHYBRID MZと、ホンダ・フリードG Honda SENSINGのガソリン仕様でした。
紹介された車両価格は、ソリオが202万2,900円、フリードの6人乗りが216万400円です。
その差は13万7,500円でした。
当時の比較では、ソリオの快適装備の充実ぶりが注目されていました。
後席を左右独立して16.5cmスライドできることや、最大56度のリクライニング、スリムサーキュレーター、ロールサンシェード、パーソナルテーブルなどが紹介されています。
一方、フリードでは3列シートによる多人数乗車と、3列目を格納して荷室を広げられることが評価のポイントでした。
つまり、当時から両車は単純な広さの競争ではなく、2列シートの快適性を重視するソリオと、乗車人数の柔軟性を重視するフリードという違いがあったのです。
ただし、2021年のソリオHYBRID MZはマイルドハイブリッド車です。旧型の比較を「ガソリン車同士」と表現するのは正確ではありません。
さらに、フリードは2024年に世代交代し、ソリオも2025年に改良されています。
現在の購入判断では、当時の装備や価格をそのまま使わず、現行仕様を比較する必要があります。
フリードとソリオはどちらが運転しやすい?小回り・視界・乗降性
車体の小ささと最小回転半径ではソリオが有利です。 代表仕様の最小回転半径はソリオ4.8m、フリードAIR5.2mで、差は0.4mあります。
ただし、実際の運転しやすさは、車体寸法だけで決まりません。
運転席からの視界やペダル操作、乗り降りのしやすさまで確認することが大切です。
最小回転半径0.4mの差は大きい?
最小回転半径とは、ハンドルをいっぱいに切って旋回したとき、外側のタイヤが描く円の半径を示す数値です。
ソリオの4.8mに対して、フリードAIRは5.2mです。
単純に直径へ換算すると、ソリオは9.6m、フリードは10.4mになります。
差は0.8mです。
ただし、これは車体全体が必要とする旋回スペースを示したものではありません。
実際には前後の車体の張り出し、ハンドル操作、タイヤの位置なども関係するため、この数値だけでUターンに必要な道路幅を決めることはできません。
それでも、同じような条件で曲がる場合、小回りの利くソリオは狭い場所で扱いやすい可能性があります。
例えば、スーパーの駐車場で切り返すときや、住宅街の狭い交差点を曲がるときです。
私が長く乗る車を選ぶなら、こうした毎日の小さな操作負担を重視します。
一度の運転では気にならない違いでも、何年も使ううちに印象が変わることがあるからです。
全長50cmの違いは自宅駐車場で確認
ソリオの全長は3,810mm、フリードAIRは4,310mmです。
例えば、奥行き5,000mmの駐車スペースを考えてみましょう。
単純に車両全長を差し引くと、残る長さはソリオで1,190mm、フリードで690mmです。
もちろん、これは前後の合計余裕を示すだけの机上計算です。
実際には車止めの位置や建物との距離、バックドアの開閉スペースなどを考える必要があります。
それでも、500mmの違いは駐車後の歩きやすさに影響する可能性があります。
特に、自宅駐車場の奥に壁がある場合や、車の後ろを通って玄関へ向かう場合には、購入前に確認したいですね。
乗り降りは床の高さだけでは判断できない
フリードもソリオも、後席にスライドドアを採用しています。
しかし、スライドドアがあるからといって、乗降性が同じになるわけではありません。
私が確認してほしいのは、床面の高さ、座面の高さ、乗降口の幅、足を運ぶ方向です。
例えば、床が低くても座面との高低差が大きいと、立ち上がる際に負担を感じる場合があります。
反対に、床が多少高くても、自然に腰を下ろせる座面なら楽に感じる方もいるでしょう。
現行フリードとソリオについて、同じ測定条件で照合できる乗降口の実測値を今回は確保できていません。
そのため、どちらの乗降口が何mm低いといった断定は避けます。
特に、膝や腰に不安のある方は、販売店で実際に乗り降りしてみてください。
ドアを開けるところから座るまで、そして降りてドアを閉めるまでを一連の動作として確認することが大切です。

50代・60代からの試乗では何を確認する?
長く付き合う車なら、試乗では単に走りやすいかだけでなく、体に無理がないかを確認したいですね。
私なら、次の項目を同じ条件で比較します。
- 運転席へ自然な姿勢で乗り込めるか
- シートを調整したとき、ペダルを無理なく踏めるか
- 右左折時に歩行者や自転車を確認しやすいか
- 駐車枠へバックで入れる際に車両感覚をつかみやすいか
- 後席への乗り降りや荷物の出し入れが楽か
- 運転後に肩や首、腰の疲れを感じないか
特に、運転席の位置を調整せずに試乗してしまうと、本来の運転しやすさを判断できない場合があります。
販売店では遠慮せず、シートの高さや前後位置、ハンドルの位置を調整してもらいましょう。
なお、この記事はメーカー公表資料と比較条件に基づく分析であり、筆者が現行2車種を同じ日に実車測定した記録ではありません。
未確認の乗り心地や乗降性を実体験として紹介することは避けています。
フリードとソリオの安全装備は?ACC・カメラ・電動スライドドアを比較
2026年の車選びでは、衝突被害軽減ブレーキの有無だけでなく、ACCの停止保持、車線維持支援、後側方の検知、駐車支援カメラ、電動スライドドアの装備差を確認することが重要です。
フリードとソリオは、どちらも運転を支援する機能を備えていますが、グレードによって内容が異なります。
フリードのHonda SENSINGは何ができる?
現行フリードには、Honda SENSINGが採用されています。
主な機能として、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、路外逸脱抑制機能、車線維持支援システム、ACCなどがあります。
ACCとは、前方車両との距離を保ちながら速度を調整する機能です。
現行フリードでは渋滞追従機能付きACCが採用されており、対応条件では先行車に合わせて停止まで支援します。
ただし、停止保持の条件や再発進の操作には決まりがあります。
停止している間、運転者が何もしなくても無期限に安全が確保される機能ではありません。
また、車線維持支援は、運転者の代わりにハンドル操作をすべて行う機能ではありません。
運転支援が作動していても、周囲の確認と適切な操作は運転者の責任です。
ソリオHYBRID MZの安全装備は?
2025年1月改良後のソリオには、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする予防安全技術が採用されています。
上級グレードのHYBRID MZでは、全車速追従機能付きACC、車線維持支援機能、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラートなどが注目ポイントです。
ブラインドスポットモニターは、走行中に後側方の車両を検知し、車線変更時などの確認を補助する機能です。
リヤクロストラフィックアラートは、駐車場から後退するときなどに、左右から近づく車両の存在を知らせる機能です。
どちらも、日常生活で役立つ場面が考えられますね。
ただし、検知できる対象や速度条件には制限があり、すべての危険を防げるわけではありません。
また、HYBRID MGとHYBRID MZでは装備内容が異なります。
特にACCの停止保持や電動パーキングブレーキとの連携は、購入する仕様の最新装備表で確認する必要があります。
安全装備と快適装備の比較ポイント
確認項目 フリード AIR系 ソリオ MG/MZ
衝突被害軽減 Honda SENSING 予防安全技術
ACC 渋滞追従機能付き MZの全車速追従機能に注目
車線維持 LKAS MZの車線維持支援に注目
後側方検知 装備設定を確認 MZにBSM設定
後退時の横方向検知 装備設定を確認 MZにRCTA設定
駐車支援カメラ グレード・OP別 全方位モニター設定を確認
電動スライドドア グレード別 MGは助手席側、MZは両側の設定に注目
※MGはHYBRID MG、MZはHYBRID MZ、BSMはブラインドスポットモニター、RCTAはリヤクロストラフィックアラートです。上表は主要な比較ポイントを示したもので、2026年10月21日時点の全仕様について装備設定を独立検証した確定一覧ではありません。年次改良やオプションの違いがあるため、購入時にはホンダとスズキの最新公式装備表で標準・オプション設定を照合してください。
ここで特に気をつけたいのが、ACCの違いです。
全車速追従機能があることと、停止後の保持機能があることは、必ずしも同じ意味ではありません。
例えば、先行車が停止したときに自車も停止する機能と、その後ブレーキを保持する機能は、分けて確認する必要があります。
私は、販売店で担当者に機能名を説明してもらうだけでは不十分だと考えています。
実際に設定画面を開き、作動条件、解除条件、再発進の操作まで理解しておくことが大切です。
電動スライドドアは片側と両側のどちらが必要?
後席へ家族を乗せることが多い方には、電動スライドドアも重要です。
ソリオHYBRID MGでは、助手席側のワンアクションパワースライドドアが基本設定となっています。
一方、HYBRID MZでは両側パワースライドドアが設定されています。
ただし、仕様によって非装着の選択肢などがあるため、購入する車両の装備内容を確認してください。
フリードについても、AIR系とCROSSTAR系、グレードによって装備設定が異なります。
電動ドアは便利ですが、開閉速度や操作方法、挟み込み防止機能の作動条件を理解して使う必要があります。
特に、後席に高齢の家族を乗せる場合は、開閉ボタンの位置や操作しやすさも確認しておきたいですね。
私なら、電動スライドドアの数だけでなく、実際に乗り降りする方が安心して使えるかを優先します。
フリードとソリオの価格・燃費・10年間の費用はどちらが安い?
購入費を抑えやすいのはソリオですが、WLTCモード燃費ではフリードe:HEV AIRの方が優れる組み合わせがあります。
ただし、年間走行距離が少ない場合、燃費差によって購入価格の差を取り戻すことは難しくなります。
ここでは、車両価格と燃料代を分けて比較し、さらに税金や保険、整備費を含む総所有費用の考え方も整理します。
2026年の車両価格はどのくらい?
まず、現行世代の代表的な価格水準を整理します。
車種・グレード 価格水準の目安
ソリオ HYBRID MG 2WD 約193万円
ソリオ HYBRID MZ 2WD 約225万円
フリード AIR ガソリン FF 約262万円
フリード e:HEV AIR FF 約302万円
フリード CROSSTAR 5人乗り 約281万円
※CROSSTARはガソリンFFの参考水準です。上記は現行世代の価格比較と試算に用いる参考値であり、2026年10月21日時点の全グレードのメーカー希望小売価格を最新公式価格表と独立照合した確定値ではありません。改良時期や仕様によって価格は変わります。購入時にはメーカー公式価格表と販売店見積もりで最新価格を確認してください。
この参考水準では、ソリオHYBRID MGとフリードAIRガソリンの差は約69万円です。
一方、ソリオHYBRID MZとフリードAIRガソリンでは、差は約37万円になります。
つまり、どのグレードを比較するかによって、価格差の印象が大きく変わるのです。
例えば、ソリオの上級グレードに必要な安全装備がそろっているなら、フリードとの価格差を考えながら選ぶことができます。
反対に、6人以上で移動する必要があるなら、5人乗りのソリオでは代わりになりません。
購入時には、車両本体価格に加え、登録諸費用、オプション、税金などを含めた支払総額で比較しましょう。
WLTCモード燃費はフリードe:HEVが優秀
代表的な2WD仕様のWLTCモード燃費を比較します。
車種 WLTC燃費
ソリオ HYBRID MG 22.0km/L
フリード AIR ガソリン 約16.5km/L
フリード e:HEV AIR 25.6km/L
※フリードは6人乗りFFの代表値です。ソリオはHYBRID MG 2WDの代表値です。燃費は仕様や改良時期で異なるため、購入予定車の最新公式諸元表で確認してください。
フリードe:HEV AIRの25.6km/Lは、ソリオHYBRID MGの22.0km/Lを上回ります。
これは少し意外に感じるかもしれませんね。
車体が小さいソリオの方が、必ず燃費もよいとは限らないのです。
理由の一つは、ハイブリッド方式の違いです。
ソリオのマイルドハイブリッドは、エンジンを中心に走りながらモーターが補助します。
一方、フリードe:HEVは、走行状況に応じてモーター駆動とエンジンの働きを使い分ける方式です。
ただし、カタログ燃費は決められた試験条件で測定された数値です。
実際の燃費は、渋滞、気温、エアコンの使用、走行速度、乗車人数などによって変わります。
年間3,000km・5,000km・10,000kmで燃料代を比較
定年後の車選びでは、年間走行距離が重要です。
通勤がなくなると走行距離が減る方もいますし、旅行を楽しむようになって増える方もいるでしょう。
ここでは、ガソリン価格を170円/L、保有期間を10年間と仮定します。
年間走行距離 ソリオ MG フリード ガソリン フリード e:HEV
3,000km 約23.2万円 約30.9万円 約19.9万円
5,000km 約38.6万円 約51.5万円 約33.2万円
10,000km 約77.3万円 約103.0万円 約66.4万円
※10年間の燃料代です。WLTCモード燃費を一定とし、燃料価格170円/Lで計算しています。実燃費や将来の燃料価格を予測したものではありません。
年間3,000kmの場合、ソリオとフリードe:HEVの10年間の燃料代差は約3.3万円です。
年間5,000kmなら約5.4万円、年間10,000kmなら約10.9万円になります。
つまり、年間走行距離が増えるほど、燃費のよいフリードe:HEVの利点が大きくなります。
ただし、購入価格の差も考えなければなりません。
例えば、参考価格をソリオ193万円、フリードe:HEV302万円とすると、車両本体価格の差は109万円です。
年間10,000km走った場合でも、10年間の燃料代差は約10.9万円にとどまります。
この条件では、燃費のよさだけで109万円の購入価格差を回収することはできません。
購入価格と10年間の燃料代を合わせると?
次に、車両本体価格と燃料代を合計してみましょう。
年間5,000km走行、ガソリン170円/L、10年間保有という条件です。
比較項目 ソリオ MG フリード ガソリン フリード e:HEV
仮定した車両価格 193万円 262万円 302万円
10年燃料代 38.6万円 51.5万円 33.2万円
合計 231.6万円 313.5万円 335.2万円
ソリオとの差 基準 +81.9万円 +103.6万円
※車両価格は試算用の参考値です。登録費用、税金、保険、車検、整備、タイヤ、金利、駐車場、売却価格などは含みません。したがって、10年間の総所有費用を示す表ではありません。
この条件では、ソリオの購入価格と燃料代の合計が最も小さくなります。
ただし、フリードには多人数乗車や荷室の使い方など、費用だけでは評価できない魅力があります。
大切なのは、追加で支払う費用に対して、自分の生活に必要な価値があるかどうかです。
私なら、燃費の数字だけで高価なグレードを選ぶのではなく、10年間で何回その機能を使うかを考えます。
自動車税はフリードとソリオで違う?
現行フリードの1.5Lエンジンと、現行ソリオの1.2Lエンジンは、どちらも自動車税種別割の「1.0L超〜1.5L以下」に該当します。
2019年10月1日以降に初回新規登録された自家用乗用車では、この排気量区分の基本年額は30,500円です。
したがって、通常の税額区分だけを見れば、両車に差はありません。
10年間では、単純計算で305,000円になります。
ただし、登録時期、課税月数、制度変更などによって実際の負担は変わる可能性があります。
また、自動車重量税は車両重量やエコカー減税の適用条件によって異なります。
フリードはソリオより車両重量が大きい仕様があるため、重量税やタイヤなどの費用も確認したいところです。
2021年の比較記事で紹介された旧型車の税額を、2026年に購入する新車へそのまま当てはめることはできません。
購入時には、最新の税制度と販売店の諸費用明細を確認してください。
保険・車検・整備・残価まで含めるとどうなる?
10年間の総所有費用を比較する場合、購入価格と燃料代だけでは不十分です。
本来は、次のように計算します。
総所有費用=購入時の支払総額+燃料代+税金+保険料+車検・整備費+タイヤ代など-売却価格
ここで重要なのが、10年後の売却価格です。
例えば、購入価格が高い車でも、売却時に高い価格がつけば、実質的な負担差が縮まる場合があります。
反対に、購入価格が安くても、修理費や整備費が大きくなれば、総費用は増えます。
現時点で、2026年購入車の2036年における売却価格を確実に予測することはできません。
そのため、残価を決め打ちして、どちらが必ず得になると断定するのは避けたいところです。
10年間の費用差はどこまで変わる?
ここでは、先ほどの年間5,000kmの試算を使い、ソリオとフリードAIRガソリンの差を考えてみましょう。
購入価格と燃料代だけでは、フリードの方が約81.9万円高いという結果でした。
ただし、フリードとソリオで保険料、重量税、整備費、売却価格が異なれば、この差は変わります。
例えば、10年間でフリードの保険・税金・整備などの追加負担が合計10万円大きく、売却価格がソリオより30万円高いと仮定します。
この場合、費用差は次のようになります。
81.9万円+10万円-30万円=61.9万円
反対に、追加負担が20万円大きく、売却価格の差が10万円しかなければ、費用差は91.9万円です。
どちらも仮定による感度分析であり、実際の維持費や将来の売却価格を示すものではありません。
それでも、購入価格と燃料代だけで結論を出す危険性が分かりますね。
私なら、販売店で見積もりを取る際に、任意保険の見積もり、点検パック、タイヤサイズ、車検費用の目安まで確認します。
将来の売却価格は保証されないため、残価を過度に期待して予算を組まないことも大切です。
フリードとソリオの荷室はどちらが便利?旅行・買い物・車中泊で比較
乗車人数を優先するならフリードの3列シート仕様、夫婦中心で荷室を使うならソリオとフリードCROSSTAR 5人乗りの比較が重要です。
荷室は、単純な広さよりも、普段の荷物を無理なく積み下ろしできるかで判断したいですね。
ソリオはコンパクトでも後席を調整できる
ソリオは5人乗りの2列シート車です。
後席を前後にスライドさせることで、足元空間と荷室の広さを調整できます。
例えば、普段は夫婦2人で使い、後席に人を乗せないなら、後席を前へ移動して荷室を広げることができます。
一方、友人を乗せるときには、後席の足元に余裕を持たせる使い方が考えられます。
ただし、後席を大きく後ろへ下げると、荷室の奥行きは小さくなります。
旅行かばんを積む場合は、後席の位置を変えながら確認しましょう。
フリードCROSSTAR 5人乗りは荷室重視
現行フリードCROSSTARの5人乗りは、3列目シートを持たない構成です。
そのため、日常的に荷室を使いたい方に向いています。
例えば、夫婦で旅行へ出かけるとき、大きなスーツケースを積みたい場合です。
また、キャンプ用品や釣り道具など、長さのある荷物を積む機会が多い方にも魅力があります。
ただし、荷室の使いやすさは容量だけでは判断できません。
床面の高さ、開口部の幅、後席を倒したときの段差、荷物を奥へ押し込む際の姿勢などが関係します。
今回、現行ソリオとフリードCROSSTARの荷室について、同一測定条件の実測寸法を十分に照合できていません。
そのため、どちらが何L広い、何mm積みやすいといった数値による優劣は断定しません。
荷室は10kgの荷物を積む場面で考える
私が長く乗る車を選ぶ際に重視したいのは、荷室の最大容量よりも、普段の荷物を持ち上げる負担です。
例えば、お米や飲料水など、10kg程度の荷物を積む場面を想像してみてください。
荷室の床が高ければ、持ち上げる動作が大きくなります。
荷室が深ければ、奥に置いた荷物を取り出すときに、腰を曲げたり腕を伸ばしたりする必要があります。
また、バックドアの開閉時に手が届くかどうかも大切です。
購入前には、普段使う買い物かごや旅行かばんの寸法を測り、販売店で積載可能か確認してみましょう。
単に「広い荷室」ではなく、「自分が楽に使える荷室」を選ぶことが重要だと考えています。
車中泊を考えるならどちら?
車中泊を楽しみたい方には、フリードCROSSTAR 5人乗りが候補になります。
荷室を活用したシートアレンジができるため、旅行やアウトドアでの使い方を検討しやすい仕様です。
一方、ソリオもシートアレンジによって車内で休める空間を作ることができます。
ただし、シートの段差や横になれる長さは異なります。
身長や寝る姿勢によって快適性が変わるため、車中泊を目的に購入するなら実車で確認してください。
また、車中泊では換気や温度管理が重要です。
密閉された場所でエンジンをかけたまま休むことは避け、安全な場所で適切な方法を選びましょう。
最後の車で後悔しない選び方は?生活場面別の判断と筆者の考察
最後の車を選ぶとき、私は「何人乗れるか」よりも「普段何人で乗るか」を先に考えることが重要だと思っています。
年に数回の特別な使い方のために、毎日の運転や費用に負担をかける必要があるかを考えてみましょう。
夫婦2人の街乗りが中心ならソリオ
買い物や通院、近場のドライブが中心なら、ソリオのコンパクトさが魅力です。
全長3,810mm、最小回転半径4.8mという数値は、狭い道や駐車場で扱いやすさを求める方に向いています。
購入費を抑えやすいことも、将来の生活費を考えるうえで大切ですね。
ただし、装備の充実度を求める場合は、HYBRID MGだけでなくHYBRID MZも比較してください。
安全装備や電動スライドドアなど、毎日使う機能に追加費用をかける価値があるかを考えましょう。
孫や家族を6人以上乗せるならフリード
6人以上で移動する機会が多いなら、フリードの3列シート仕様が有力です。
ソリオの乗車定員は5人なので、6人以上で移動することはできません。
フリードでは、6人乗りや7人乗りの設定を選ぶことで、家族構成に合わせた使い方が可能です。
ただし、3列目を使用すると荷室が狭くなるため、乗車人数と荷物の量を同時に確認する必要があります。
特に、孫を乗せる予定がある場合は、チャイルドシートの取り付け位置や適合条件も確認してください。
年に3回だけ6人乗るならレンタカーも検討
ここで、少し違った視点から考えてみましょう。
普段は夫婦2人なのに、年に数回だけ家族全員で出かけるために、毎日6人乗りの車を使う必要があるでしょうか。
もちろん、家族との外出が多いならフリードを選ぶ価値があります。
しかし、多人数で移動する機会が少ないなら、そのときだけレンタカーを利用する方法もあります。
例えば、6人以上で移動する機会が年3回あり、1回あたりのレンタカー費用を2万円と仮定します。
10年間のレンタカー費用は60万円です。
一方、先ほどの参考試算では、ソリオHYBRID MGとフリードAIRガソリンの購入価格と燃料代の差は約81.9万円でした。
この条件では、レンタカー費用60万円の方が小さくなります。
ただし、レンタカー料金は車種、利用時間、繁忙期、補償内容などによって変わります。
また、借りる場所までの移動や、予約の手間も考慮する必要があります。
さらに、購入車両の保険、税金、整備費、売却価格などを含めれば、比較結果は変わる可能性があります。
レンタカー利用回数で費用はどう変わる?
1回2万円という仮定を使うと、10年間の費用は次のようになります。
年間利用回数 10年間の費用
年1回 20万円
年2回 40万円
年3回 60万円
年4回 80万円
年5回 100万円
年6回 120万円
※1回2万円固定の単純計算です。実際の料金、補償費用、燃料代、移動費などによって変わります。
この表を見ると、年3回程度ならレンタカーを利用する選択肢にも経済的な合理性があります。
一方、年5回以上利用する場合は、費用だけでなく、予約や受け取りの手間も含めて考えたいところです。
ただし、この比較から「年4回以下なら必ずレンタカーがお得」と結論づけることはできません。
自家用車の総所有費用と、レンタカーの実際の利用費用を同じ条件で比較する必要があるためです。
私が大切だと思うのは、年に数回しか使わない機能のために、毎日の車を大きくする必要があるかという視点です。
これは、定年後の車選びでは特に役立つ考え方だと思います。
50代・60代・70代で重視することは変わる?
50代で購入するなら、仕事や趣味、家族との外出など、今後の生活の変化を考えたいところです。
60代では、退職後の走行距離や維持費の変化が重要になります。
70代では、乗り降りや運転姿勢、周囲の確認のしやすさをより丁寧に確認したいですね。
ただし、年齢だけで必要な車種が決まるわけではありません。
70代でも長距離運転を楽しむ方がいますし、50代でも大きな車の運転を負担に感じる方がいます。
大切なのは、自分の生活環境や体調に合わせて判断することです。
運転に不安を感じる場合は、警察の安全運転相談ダイヤル「#8080」などを利用する方法もあります。
筆者が最後の車選びで重視する3つの基準
私は、長年車選びに関する情報を見てきた立場から、最後の車では次の3つを重視したいと考えています。
第一に、毎日の運転で必要以上に緊張しないことです。
車体の大きさや視界が自分に合っていれば、買い物や通院も気軽に出かけやすくなります。
第二に、乗り降りや荷物の積み下ろしで無理をしないことです。
広い荷室があっても、重い荷物を持ち上げにくければ、日常の便利さにはつながりません。
第三に、購入費と維持費が将来の生活を圧迫しないことです。
定年後には、旅行や趣味、家族との時間など、車以外にも大切にしたいことがありますよね。
そのため、車にかける費用と生活全体の楽しさのバランスを考えることが重要です。
個人的には、夫婦2人で使うことが中心なら、まずソリオを候補に入れたいと思います。
理由は、必要な室内空間を確保しながら、車体の大きさと購入費を抑えやすいためです。
一方、家族を頻繁に乗せる方や、趣味で大きな荷物を積む方には、フリードの多用途性が魅力になります。
どちらが優れた車かではなく、どちらがこれからの暮らしに合うか。
そこを基準にすることが、後悔しにくい車選びにつながると考えています。
まとめ:最後の車はフリードとソリオのどちらを選ぶべき?
2026年の現行モデルを比較すると、ソリオはコンパクトな車体と小回り性能、購入費を抑えやすいことが強みです。
一方、フリードは多人数乗車への対応力や、CROSSTAR 5人乗りの荷室など、用途に合わせた選択肢が魅力です。
燃費については、フリードe:HEVの方がソリオより優れる仕様もあります。
ただし、年間走行距離が少ない場合、燃料代の差だけで車両価格差を取り戻すことは難しい場合があります。
また、10年間の総所有費用を判断するには、税金、保険、車検、整備、タイヤ、売却価格なども含める必要があります。
私なら、普段の乗車人数、道路や駐車場の環境、乗り降りのしやすさ、将来の家計を総合的に考えて選びます。
そして、最後の車と決めたからといって、必ず10年間乗り続けなければならないわけではありません。
生活環境や体調が変われば、乗り換えたり、運転を卒業したりすることも自然な選択です。
車に暮らしを合わせるのではなく、暮らしに車を合わせる。
そんな考え方で選ぶことが、長く満足できるモーターライフにつながるのではないでしょうか。
よくある質問
最後の車としてフリードとソリオはどちらが運転しやすい?
車体の小ささと小回り性能ではソリオが有利です。
代表仕様では、ソリオはフリードAIRより全長が500mm短く、最小回転半径も4.8mと小さくなっています。
ただし、運転姿勢や視界には個人差があるため、実際に試乗して判断することをおすすめします。
70代の夫婦2人ならフリードとソリオのどちらがおすすめ?
買い物や通院など街乗りが中心なら、コンパクトなソリオが有力候補です。
一方、旅行で大きな荷物を積む方や、家族を乗せる機会が多い方にはフリードも向いています。
年齢だけで決めず、乗り降りのしやすさや運転姿勢を確認することが大切です。
フリードとソリオは10年間でどちらが経済的?
今回の年間5,000km、ガソリン170円/L、車両価格を仮定した試算では、購入価格と燃料代の合計はソリオの方が小さくなりました。
ただし、実際の10年間の総所有費用には、税金、保険、整備、車検、タイヤ、売却価格なども影響します。
購入予定のグレードで支払総額と維持費を比較することをおすすめします。
最後の車は、これからの暮らしを一緒に過ごす大切な相棒です。
フリードのゆとりも、ソリオの気軽さも、それぞれに魅力があります。どうか数字だけで急いで決めず、ご自身とご家族が安心して乗れる一台を選んでくださいね。
モーターライフ・アドバイザー
杉原健一


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