フリードとソリオは、5人以下の日常利用ならソリオ、6人以上の移動ならフリードが有力です。ただし、後席の段差や乗降しやすさは別に比較する必要があります。
両車とも便利なスライドドアを備えていますが、座席の配置や車内の移動方法には大きな違いがあります。特に50代以降の車選びでは、足の上げやすさや立ち上がりやすさも大切ですよね。
こんにちは。モーターライフ・アドバイザーの杉原健一です。
車選びでは、燃費や価格、室内の広さに目が向きますよね。しかし、長く乗る車だからこそ、私が見落としてほしくないのは毎日の乗り降りです。
例えば、買い物帰りに後席へ荷物を置くときや、ご家族がゆっくり座席へ腰を下ろすとき。ほんの少しの段差や座席の位置が、使いやすさを左右することがあります。
今回の比較の起点となるのは、2026年5月22日にベストカーWebが掲載した、ホンダ「フリード」とスズキ「ソリオ」の比較記事です。
そこで紹介された車体寸法、室内空間、乗車定員、価格、燃費などを整理しながら、後席の段差、足元、ウォークスルーという3つのポイントを中心に掘り下げます。
さらに、フリードの5人乗り・6人乗り・7人乗りの違いを明確にし、実際の乗降動作を4つに分けて比較する方法も紹介しますね。
なお、本記事は公開資料に基づく構造比較です。両車を同一条件で実測した記事ではなく、乗降口の高さなど数値を確定できない項目は、確認済みの仕様と区別してお伝えします。
フリードとソリオはどちらが乗り降りしやすい?まず結論を比較
5人以下で使うならソリオのシンプルな2列シート構成が魅力です。一方、6人以上で乗るなら、3列シートを選べるフリードが候補になります。
ただし、これは乗車人数と座席構造から見た判断です。ソリオの方が段差が低い、あるいはフリードの方が座りやすいと結論づけたものではありません。
フリードとソリオの基本仕様を比較
まず、代表的な車体寸法を整理しましょう。
比較項目 フリード ソリオ
全長 4,310mm 3,810mm
全幅 1,695mm 1,645mm
全高 1,755mm 1,745mm
乗車定員 5・6・7人の仕様 5人
シート列数 2列・3列 2列
後席ドア 両側スライド 両側スライド
2列目シート 仕様により独立式・ベンチ式 ベンチ式
3列目 仕様により装備 なし
車内移動 6人乗りは2列目中央通路が特徴 前後席間の移動に配慮
※2026年5月22日のベストカーWeb比較記事で扱われた代表仕様を基準とした数値です。フリードの全高は代表的なFF仕様の参考値で、全仕様共通ではありません。グレードや駆動方式によって寸法・装備が異なる場合があります。
フリードはソリオより全長が500mm長く、全幅も50mm広くなっています。
一方、代表仕様同士の全高差は10mmです。
つまり、両車とも背の高い車ですが、車内空間の使い方は大きく異なります。
ソリオはコンパクトな車体に2列シートを配置し、5人まで乗れる構造です。
フリードは長い車体を活かして、仕様によって3列目を備え、6人または7人での移動にも対応します。
ここで注目したいのは、車体の大きさと乗降性能は必ずしも比例しないという点です。
全長が長くても、後席へ足を入れる場所が狭ければ乗り込みやすいとは限りません。
逆に、コンパクトな車でも、座席の位置や乗降口の形が体に合っていれば、自然な動作で乗り降りできる場合があります。
フリードは5人乗り・6人乗り・7人乗りで何が違う?
フリードを検討する際に、最初に確認したいのが乗車定員です。
2024年に登場した現行世代のフリードには、AIR系とCROSSTAR系があり、設定される座席構成が異なります。
仕様 2列目の構造 乗降時の特徴
フリード5人乗り ベンチシート 2列目と荷室を中心に使う
フリード6人乗り 左右独立シート 中央通路から3列目へ移動できる
フリード7人乗り ベンチシート 3列目へのアクセスには2列目の操作が重要
ソリオ5人乗り ベンチシート スライドドアから2列目へ直接乗る
※フリード5人乗りはCROSSTAR系の2列シート仕様を想定しています。グレードごとの設定は購入時点の公式主要装備表で確認してください。
例えば、フリード6人乗りでは、2列目に左右独立したキャプテンシートが配置されています。
その中央に通路があるため、3列目へ移動できることが特徴です。
一方、7人乗りでは2列目がベンチシートとなるため、6人乗りと同じ中央通路はありません。
5人乗りでは3列目そのものがなく、後席と荷室を中心に使う構造です。
この違いは、乗降性能を考えるうえで重要です。
同じフリードでも、6人乗りの展示車で中央通路を確認しただけでは、7人乗りの使い勝手を判断できないからです。
私なら、車名を比較する前に、まず購入予定の座席仕様を決めます。
それだけでも、比較するポイントがずっと明確になりますよ。
フリードとソリオの後席の段差はどう違う?乗降口と座面を確認
後席への乗り降りを比較するなら、最初に見るべきなのは、地面から車内へ足を移すまでの動きです。
ただし、段差が小さい車が、すべての人にとって乗りやすいとは限りません。座面の高さや体の向きを変える余裕も関係します。
スライドドア開口幅とステップ高はどこを見る?
フリードとソリオは、どちらも両側スライドドアを採用しています。
一般的なヒンジ式ドアと比べ、開閉時にドアが外側へ大きく張り出しにくいため、隣の車との間隔が限られる駐車場でも使いやすい構造です。
ただし、同じスライドドアでも、乗降口の形や寸法が同じとは限りません。
確認したいのは、次の4項目です。
確認項目 意味 乗降時への影響
開口幅 人が通る横方向の広さ 体の向きを変えやすいか
開口高 乗降口の上下方向の余裕 頭をかがめずに入れるか
ステップ高 地面から足を置く床面までの高さ 足を上げる負担
座面高 地面から座席までの高さ 座る・立つ動作の負担
このうち、今回の参考資料から確実に比較できるのは、車体寸法や座席構造などです。
スライドドア開口幅、開口高、ステップ高、座面高については、両車の同一条件による比較数値を確定できていません。
メーカー資料には乗降口の一部寸法や乗降補助に関する説明が掲載される場合がありますが、測定位置や対象仕様が異なる数値をそのまま比較することは適切ではありません。
そのため、本記事では未確認の寸法を推定して優劣を付けることはしません。
実車で測る場合は、平坦な場所で車両を停車させ、同じ基準位置から測定する必要があります。
例えば、ステップ高なら、地面から乗降口の足を置く床面までを測ります。
座面高なら、座席のどの位置を基準にするかもそろえなければなりません。
この測定条件を統一しないと、数字だけが独り歩きしてしまうのですね。
後席の段差が低ければ乗り降りしやすい?
段差が低いことは、足を高く上げるのが苦手な方にとって有利に働く可能性があります。
しかし、乗り降りのしやすさは、それだけでは決まりません。
例えば、座面が低い車では、足を車内へ入れやすくても、座るときに膝を深く曲げる必要があるかもしれません。
逆に、座面が高い車では、腰を下ろしやすくても、乗り込む際に足を大きく上げる場合があります。
これは、椅子の高さを考えると分かりやすいでしょう。
低いソファは座るときには楽に感じても、立ち上がる際に力が必要になることがありますよね。
車の座席も同じで、床面と座面の組み合わせが重要なのです。
フリードとソリオの比較では、次の順番で考えると分かりやすくなります。
- 足を車内へ上げるときに無理がないか
- 座席へ腰を下ろすときに膝を深く曲げすぎないか
- 体を横へ向ける際に頭や肩が当たりそうにならないか
- 降りる際に自然な姿勢で立ち上がれるか
私は、この4つをひとつの流れとして確認することが大切だと考えています。
数字だけでは分からない、実際の使いやすさが見えてくるからです。
乗降補助グリップとパワースライドドアも重要
段差や座面高と並んで確認したいのが、乗降時に手を添えられる場所です。
特に足腰に不安のあるご家族を乗せる場合、手を添えられる位置によって安心感が変わることがあります。
ただし、車内のすべての取っ手が体重を支えるために設計されているわけではありません。
乗降補助として使える部位は、取扱説明書や販売店で確認してください。
また、パワースライドドアも使い勝手を左右する装備です。
電動開閉機能があれば、ドアを手で大きく動かす必要がなくなります。
一方、パワースライドドアの標準装備・オプション設定・装備される側は、グレードや年式によって異なります。
フリードもソリオも、車名だけで電動ドアの装備内容を決めつけないことが大切です。
私なら、購入候補のグレードについて、電動開閉の有無だけでなく、開閉スイッチの位置や操作のしやすさも確認します。
乗り降りの快適さは、足元だけでなく、ドアを開けるところから始まっていますからね。
フリードとソリオの後席足元はどちらが広い?シート構造の違い
後席の足元を考えるとき、ソリオは2列シートの使いやすさ、フリードは乗車人数に応じた空間配分が特徴になります。
ここで重要なのは、室内長の数字をそのまま膝まわりの広さと考えないことです。
ソリオは後席スライドで足元と荷室を調整できる
ソリオの特徴のひとつが、後席の前後スライド機構です。
後席を後方へ移動すれば、前席との間隔を広げやすくなります。
反対に、後席を前方へ移動させれば、荷室の奥行きを確保しやすくなります。
例えば、普段は夫婦2人で乗ることが多く、買い物の荷物をたくさん積む家庭。
その場合は、後席を前方へ移動して荷室を優先する使い方が考えられます。
一方、週末に大人4人で出かけるなら、後席の足元を優先した位置に調整するとよいでしょう。
ソリオは左右分割式の後席を備えており、座席位置や背もたれの角度を調整できる構造が特徴です。
ただし、調整範囲や操作方法は対象年式・仕様の取扱説明書で確認する必要があります。
ここで私が注目したいのは、後席を最も後ろへ下げたときの広さだけではありません。
普段使うシート位置で、膝と足先にどれだけ余裕が残るかが大切なのです。
展示車では広く感じても、荷室を確保するために後席を前へ寄せると、印象が変わることがあります。
フリード6人乗りは2列目と3列目のバランスが重要
フリードの6人乗りでは、2列目に左右独立したシートが配置されています。
それぞれの座席を調整できるため、乗員の体格や3列目の使用状況に合わせて空間を配分できます。
例えば、2列目を後ろへ移動させると、2列目の膝まわりに余裕を確保しやすくなります。
ただし、その分だけ3列目の足元に影響する場合があります。
逆に、3列目の乗員のために2列目を前方へ調整すれば、2列目の足元が狭くなることも考えられます。
つまり、フリードの3列シート仕様では、2列目だけを見て広いかどうかを判断するのは適切ではありません。
大人4人で乗る場合と、6人で乗る場合では、使いやすい座席位置が変わるからです。
一方、5人乗りフリードには3列目がありません。
そのため、ソリオと同じく、2列目の快適さと荷室の使い勝手を中心に比較できます。
ただし、フリードの5人乗り仕様と6人乗り仕様では、後席や荷室の構造が異なります。
6人乗りの展示車だけで5人乗りの使い勝手を判断しないようにしましょう。
室内長2,645mmと2,500mmの差は足元の差ではない
2026年5月22日のベストカーWeb記事で紹介された室内寸法には、フリードの3列シート仕様で2,645mm、ソリオで2,500mmという参考値があります。
両者の差は145mmです。
しかし、この145mmをそのまま後席の膝まわりの差と考えることはできません。
フリードの3列シート仕様では、車内空間を1列目・2列目・3列目で分け合います。
一方、ソリオは2列シートなので、後席と荷室を中心に空間が配分されています。
また、室内長は車内全体の寸法であり、前席の背もたれから後席の膝までの距離を示すものではありません。
例えば、室内長が長い車でも、3列目を確保するために2列目の位置が制約される場合があります。
逆に、室内長が短くても、2列シートなら後席の足元を広く使える構成が考えられます。
なお、フリード5人乗りについては、参考資料に1,935mmという室内長の数値もありますが、3列仕様と同じ条件で比較できるかの照合が完了していません。
したがって、今回の後席足元の優劣判定には使用しません。
私は、室内長よりも、運転席を普段の位置に合わせた状態での膝まわりと足先の空間を重視したいと考えています。
実際に座ったときの余裕こそ、日常の快適さに直結するからです。

フリードとソリオのウォークスルーはどう違う?6人乗りの中央通路に注目
ウォークスルーとは、車内の通路を利用して座席間を移動できる構造のことです。
フリードとソリオでは、車内移動の目的が異なります。
ソリオは前席と後席の間を移動しやすい構造
ソリオは、前席まわりの通路を利用した車内移動に配慮した構造です。
例えば、雨の日に後席へ置いた荷物を確認したい場面。
いったん車外へ出ずに前後席間を移動できれば、便利に感じることがありますよね。
ただし、実際に通り抜けられるかは、体格や座席位置、足元の荷物などによって変わります。
車内で立ったまま自由に歩けるという意味ではありません。
また、通路に荷物を置いていると、移動の妨げになる場合があります。
車内移動は必ず安全な場所に停車してから行い、走行中に座席を離れないようにしましょう。
フリード6人乗りは2列目中央から3列目へ移動できる
フリード6人乗りの特徴は、2列目の左右独立したキャプテンシートです。
左右の座席の間に中央通路があり、3列目へ移動できる構造になっています。
例えば、家族6人で出かけるとき。
3列目に座る人が、2列目の中央通路を利用できることは、座席配置を考えるうえで大きな特徴です。
ただし、通路の幅には限りがあり、体格によっては体を横向きにするなど、姿勢を変える必要があります。
さらに、2列目のシート位置や荷物の置き方によっても通りやすさが変わります。
ここで気を付けたいのは、6人乗りの中央通路があるからといって、すべての人が楽に3列目へ乗れるわけではないことです。
特に足腰に不安のある方の場合、中央通路を通るより、スライドドア側からの乗降経路を確認した方がよい場合もあります。
フリード7人乗りは2列目の操作方法が違う
フリード7人乗りでは、2列目がベンチシートとなります。
そのため、6人乗りと同じ中央通路はありません。
3列目へ乗る場合は、2列目シートの背もたれや前後位置を操作して乗降スペースを確保する方法が基本になります。
具体的な操作手順は、対象グレードの取扱説明書に従う必要があります。
また、チャイルドシートを取り付けている場合、2列目の操作に制限が生じることがあります。
そのため、子どもを乗せる家庭では、チャイルドシートを取り付けた状態で3列目へアクセスできるかも重要です。
6人乗りと7人乗りは、単に定員が1人違うだけではありません。
3列目へ乗るための動線そのものが異なるのです。
私は、ここがフリード選びで見落としやすいポイントだと感じます。
多人数で乗れることだけでなく、誰がどの席に座り、どのドアから乗り込むかまで考えたいですね。
高齢者・子ども・50代夫婦にはどちらが向いている?利用場面別に判断
フリードとソリオのどちらが使いやすいかは、乗る人の人数と体の動かしやすさによって変わります。
ここでは、日常生活で想定される3つの場面から考えてみましょう。
高齢の家族を乗せるなら乗降動作を優先
足腰に不安のあるご家族を乗せる場合は、車内の広さよりも、自然な姿勢で座れることが重要です。
例えば、座席へ先に腰を下ろしてから足を車内へ入れる方もいれば、先に足を入れてから座る方もいます。
どちらの動作が楽かは、人によって異なります。
そのため、フリードとソリオを比較するときは、実際に乗る方の動作に合わせることが大切です。
また、降りる際に足を地面へ下ろしやすいか、立ち上がるときに体を大きくひねる必要がないかも確認したいところです。
私なら、座るときよりも、むしろ立ち上がるときの動作を丁寧に確認します。
車から降りる動作は、座面の高さや足を置く位置の影響を受けるからです。
なお、フリードには仕様や販売時期によって福祉車両の選択肢もあります。
通常仕様で乗降が難しい場合は、福祉車両の設定や利用目的に合う補助装備について、ホンダの公式情報や販売店で確認する方法もあります。
ただし、福祉車両の設定は通常仕様とは異なるため、購入前に対象グレードと装備を確認してください。
子どもの送迎ではドア開口部と座席配置が重要
小さなお子さんを乗せる家庭では、両車のスライドドアが役立つ場面があります。
例えば、チャイルドシートへ子どもを乗せるとき。
大人が上半身を車内へ入れやすいか、ベルトを装着する際に無理な姿勢にならないかが重要です。
ソリオは2列シートなので、後席にチャイルドシートを設置する構成が分かりやすい車です。
一方、フリードは6人乗りや7人乗りを選べるため、家族の人数が多い場合に対応しやすくなります。
ただし、フリードの3列シート仕様では、チャイルドシートの設置位置によって3列目への移動が制限される可能性があります。
特に7人乗りでは、2列目のシート操作との関係を確認したいところです。
使用するチャイルドシートが車両に適合するか、メーカーの適合情報を必ず確認しましょう。
また、チャイルドシートを設置した状態で、ほかの乗員が無理なく乗り降りできるかも重要です。
乗車定員が多いことと、家族全員が快適に乗れることは、同じではないのですね。
50代夫婦なら普段の乗車人数を基準に考える
50代以降になると、車の使い方が変わる家庭もあります。
以前は子どもの送迎が中心だったのに、今は夫婦2人で使うことが多くなった。
そんな場合は、3列目が本当に必要かどうかを考える価値があります。
例えば、普段は2人で乗り、ときどき家族を含めて4人で出かける程度なら、ソリオでも定員は足ります。
フリードの5人乗り仕様も候補になるでしょう。
一方、祖父母や親族を含めて6人以上で出かける機会が多いなら、ソリオでは定員が足りません。
その場合は、フリードの6人乗りや7人乗りが有力です。
ただし、年に1回だけ6人で移動するために、普段から3列シート車を所有する必要があるかは、家庭によって判断が分かれます。
私なら、まず1年間で何回ほど6人以上で移動するのかを整理します。
そのうえで、普段の乗り降りや駐車のしやすさと、たまに必要になる多人数乗車能力のどちらを重視するか考えます。
車選びは、将来のあらゆる可能性に備えることよりも、日常の使い方に合っていることが大切だと思うのです。
考察|フリードとソリオの乗降性能は4つの動作で比較したい
ここからは、私自身の考えをお伝えします。
今回の比較で重要だと感じたのは、乗降性能を「段差が低いか」「室内が広いか」というひとつの数字だけで評価しないことです。
車への乗り降りは、いくつかの動作が連続して行われます。
そのため、私は4つの工程に分けて比較する方法が役立つと考えています。
乗降の4工程を使えば自分に合う車を判断しやすい
まず、乗降動作を整理してみましょう。
工程 確認すること 重視したい人
①足を上げる 床面までの段差 足を高く上げにくい人
②腰を下ろす 座面の高さと位置 膝を深く曲げにくい人
③体の向きを変える 開口部と足元の余裕 体をひねりにくい人
④立ち上がる 足の踏ん張りやすさ 立ち上がりに不安がある人
この4工程は、メーカーが公表する性能評価ではなく、私が乗降動作を整理するために用いている判断方法です。
例えば、足を高く上げるのが苦手な方なら、最初の工程を重視します。
膝を深く曲げるのが苦手な方なら、腰を下ろす動作と立ち上がる動作が重要です。
体をひねる動作が苦手な方なら、開口部の形や座席までの距離を確認したいですね。
ここで大切なのは、すべての工程で同じ車が優れているとは限らないことです。
足を入れやすい車でも、立ち上がりにくいと感じる場合があります。
反対に、座面が少し高くても、腰を下ろしやすいと感じる人もいるでしょう。
だからこそ、私は4工程のうち、本人が負担を感じやすい動作を優先する方法が現実的だと考えています。
フリードとソリオを同じ条件で比較する方法
販売店で比較する際には、できるだけ条件をそろえることが大切です。
例えば、フリードとソリオで運転席の位置が違えば、後席の足元の印象も変わってしまいます。
私なら、次の順番で確認します。
- 運転席を普段の運転姿勢に合わせる
- 後席を日常的に使う位置へ調整する
- 普段履いている靴で乗り降りする
- 4工程を同じ順番で確認する
- 乗り込むときと降りるときの感覚をそれぞれ記録する
ここで、ひとつ工夫したいことがあります。
単に「乗りやすい」「乗りにくい」と評価するのではなく、どの動作で負担を感じたかを記録するのです。
例えば、フリードでは足を入れる動作は楽だったが、座席へ腰を下ろす際に体をひねる必要があった。
ソリオでは座る動作は自然だったが、立ち上がるときに足の位置を調整する必要があった。
こうした違いを記録できれば、単なる第一印象よりも具体的な判断材料になります。
もちろん、これらは比較方法の例であり、実際に両車を検証して得た結果ではありません。
しかし、同じ条件で確認することによって、自分や家族に合う車を選びやすくなると考えています。
1日4回の乗降は10年間で約14,600回になる
乗り降りのしやすさを考えるうえで、もうひとつ注目したいことがあります。
それは、毎日の小さな動作が長い年月で積み重なるという点です。
例えば、1日に4回、車への乗り降りをすると仮定します。
1年間では約1,460回です。
10年間では約14,600回になります。
もちろん、これは毎日同じ回数だけ乗り降りするという単純計算です。
実際の利用回数は人によって異なります。
それでも、長く車に乗るほど、乗降動作を繰り返すことは確かです。
毎回少しだけ体をひねる必要があったり、足を大きく上げる必要があったりすれば、その動作が気になる方もいるでしょう。
反対に、自然な姿勢で座れて、無理なく立ち上がれる車なら、日常の快適さにつながります。
私は、車の乗降性能を考えるとき、単純な室内の広さよりも、動作が自然につながるかを大切にしたいと思っています。
カタログでは分かりにくい部分ですが、長く付き合う車だからこそ見落としたくないですね。
5年後の暮らしまで考えると選び方が変わる
50代以降の車選びでは、今の生活だけでなく、数年後の使い方も気になるところです。
例えば、現在は家族を乗せる機会が多くても、5年後には夫婦2人での利用が中心になるかもしれません。
反対に、親の送迎や家族との外出が増える可能性もあります。
また、今は気にならない段差や座面の高さが、将来は気になるようになることも考えられます。
もちろん、将来の体の状態や家族構成を正確に予測することはできません。
だからこそ、私は現在の使い方を基本にしながら、5年後も無理なく使えそうかを考える方法が現実的だと思います。
ソリオのコンパクトさが将来の生活に合うのか。
フリードの多人数乗車能力が今後も必要なのか。
この2つを整理すると、選び方が明確になるのではないでしょうか。
乗降のしやすさは駐車場の環境でも変わる
ここで、もうひとつ忘れたくない視点があります。
それは、自宅の駐車場で乗り降りしやすいかということです。
フリードとソリオの全幅差は50mmです。
左右均等に配置した場合、車体側面までの余裕の差は片側25mmになります。
ただし、この25mmがそのままスライドドアの開口スペースの差になるわけではありません。
実際には、駐車枠の幅や隣の車との距離、ドアの開口位置などが関係します。
また、全長はフリードの方が500mm長いため、限られた駐車スペースでは取り回しの感覚が変わる可能性があります。
例えば、自宅の駐車場で後席のドアを開ける位置に壁や柱がある場合。
車体の長さが変わることで、乗降口と障害物の位置関係も変わります。
これは、カタログの車体寸法だけでは判断しにくい部分です。
私は、販売店での乗降確認に加えて、自宅の駐車スペースで無理なく使えるかも重要な判断材料だと考えています。
フリードとソリオの価格差は約58万円?乗降性能との関係
2026年5月22日のベストカーWeb記事では、価格や燃費についても比較されています。
乗降性能が重要でも、購入費用とのバランスは気になりますよね。
参考記事で扱われた代表的な2WD仕様の車両価格は、次のとおりです。
車種・グレード 参考価格
ソリオ HYBRID MG 1,926,100円
フリード ガソリンAIR 2,508,000円
差額 581,900円
※2026年5月22日の参考記事に掲載された価格をもとにした比較です。特定グレード同士の差額であり、全グレード共通ではありません。2026年10月時点の最新価格として再確認したものではないため、購入時はメーカーの最新価格表と販売店の見積もりを確認してください。
価格差は約58万円です。
ただし、この差額を乗降性能の差と考えることはできません。
フリードには3列シート仕様や多人数乗車への対応など、ソリオとは異なる特徴があります。
また、今回比較したフリードのガソリンAIRと、5人乗りCROSSTAR系では仕様が異なります。
5人乗り同士で比較する場合は、対象グレードをそろえて改めて見積もりを確認する必要があります。
燃費については、参考記事でソリオの代表的な2WD仕様がWLTCモード22.0km/L、フリードのガソリンAIR 2WDが16.5km/L、e:HEV AIR 2WDが25.6km/Lと紹介されています。
ただし、これらはパワートレインやグレードが異なる参考値です。
燃費や価格だけでなく、日常的に必要な座席数や乗降のしやすさも含めて判断したいですね。
安全装備については、フリードにHonda SENSING、ソリオにスズキ セーフティサポートが採用されています。
ただし、具体的な装備内容や作動条件はグレード・年式によって異なります。
運転支援機能は乗降時の安全確認を代わりに行うものではないため、スライドドアの開閉時には周囲の人や障害物に注意しましょう。
まとめ|フリードとソリオは乗車人数と乗降動作で選ぼう
フリードとソリオは、どちらも後席にスライドドアを備えた、日常生活で使いやすい車です。
しかし、座席構成と車内の移動方法には明確な違いがあります。
ソリオは、全長3,810mmのコンパクトな車体と、5人乗りの2列シート構成が特徴です。
後席へ直接アクセスする使い方が中心で、普段5人以下で乗る家庭にとって有力な選択肢になります。
一方、フリードは仕様によって5人乗り・6人乗り・7人乗りを選べることが魅力です。
特に6人乗りでは、2列目の独立シートと中央通路によって、3列目への移動に配慮されています。
7人乗りでは2列目がベンチシートとなるため、3列目へのアクセス方法が変わります。
乗降性能については、ステップ高、座面高、開口幅などを同一条件で比較した数値がそろっていないため、段差の小ささだけで優劣を付けることはできません。
私なら、まず普段の乗車人数を整理し、そのうえで4つの乗降動作を確認します。
足を上げる、腰を下ろす、体の向きを変える、立ち上がる。
この一連の動きが自然にできるかどうかです。
車は、毎日の暮らしを支える大切な存在です。
だからこそ、数字だけで決めるのではなく、自分や家族が無理なく使える一台を選んでいただきたいと思います。
よくある質問
フリードとソリオはどちらが高齢者に乗り降りしやすいですか?
一概には決められません。
どちらもスライドドアを備えていますが、ステップ高や座面高、足を置く位置によって乗りやすさは変わります。
実際に乗る方が、座る動作と立ち上がる動作を試して判断することをおすすめします。
フリードとソリオはどちらが後席の足元が広いですか?
室内長だけでは判断できません。
ソリオは後席の前後位置を調整でき、フリードは5人乗り・6人乗り・7人乗りで座席構成が異なります。
運転席を普段の位置に合わせ、後席の膝まわりと足先の余裕を比較するとよいでしょう。
フリードとソリオはどちらもウォークスルーできますか?
両車とも車内移動に配慮した構造を備えていますが、通路の位置と目的が異なります。
ソリオは前席と後席の間の移動、フリード6人乗りは2列目中央通路を利用した3列目への移動が特徴です。
フリード7人乗りは2列目がベンチシートのため、6人乗りと同じ中央通路はありません。
購入予定の仕様で確認してくださいね。
参考資料と情報の確認について
本記事は、2026年5月22日にベストカーWebが掲載したホンダ「フリード」とスズキ「ソリオ」の比較記事を主な起点として構成しました。
車体寸法、乗車定員、室内長、価格、燃費などは、同記事で紹介された代表仕様の情報をもとに整理しています。
また、フリードの世代による違いを考えるうえでは、グーネットが2024年2月5日に掲載し、同年4月5日に更新した先代フリードとソリオの比較記事も参考になります。
現行世代のフリードは2024年にフルモデルチェンジして登場しており、先代とは車体寸法や座席構成が異なります。
なお、現行世代のフリードは2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞していますが、この受賞歴はソリオより乗降性能が優れていることを示すものではありません。
正式な車両仕様については、ホンダが公開する「フリード」の主要諸元表・主要装備表・取扱説明書、スズキが公開する「ソリオ」の主要諸元表・主要装備表・取扱説明書を確認することが重要です。
本記事の編集基準日は2026年10月25日です。
ただし、メーカー公式資料の最新版との全項目照合、乗降口の実測、両車の同一条件による乗降テストは実施していません。
そのため、確認済みの車両構造と、筆者による使い勝手の考察を区別して記載しています。
車両価格、燃費、装備、グレード構成は変更される可能性があります。購入前には必ずメーカーの最新情報と販売店の見積もりをご確認ください。
モーターライフ・アドバイザー
杉原健一



コメント