ミニバン卒業でフリードとソリオを選ぶなら、6人乗る機会がある家庭はフリード、5人以下で十分ならソリオが有力です。価格だけでなく、3列目の使用頻度と10年間の総支出で判断しましょう。
2025年10月24日に公開されたインテージの自動車購入者分析では、50代のミニバン乗り換え先として、トヨタ「シエンタ」が1位、ホンダ「フリード」が2位になりました。
子どもの独立をきっかけに大きなミニバンを見直す動きが見られる一方、3列目を残すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インテージの調査結果を整理したうえで、現行世代のホンダ「フリード」とスズキ「ソリオ」を比較します。
なお、インテージの調査でソリオが上位だったと確認されたわけではありません。ソリオは、3列目を手放して日常の使いやすさを優先する場合の比較候補として、筆者が選んだ車です。
車両価格、燃費、税金、保険、車検、消耗品、将来の売却額まで考えながら、50代・60代の暮らしに合う一台を探していきましょうね。
ミニバン卒業はなぜ50代から増える?インテージ調査の結果とは
2025年10月24日に公開された株式会社インテージの自動車購入者分析では、50代になると大型のミニバンからコンパクトなスライドドア車へ乗り換える傾向が見られました。
特に注目したいのは、50代の購入車種ランキングでシエンタが1位、フリードが2位となったことです。
この結果は、ミニバン卒業が単純に車を小さくする行動ではなく、家族構成の変化に合わせて車の役割を見直す機会になっている可能性を示しています。
2025年10月24日公開の調査は何を分析した?
今回の背景となるのは、インテージの自動車アナリスト、三浦太郎氏によるミニバンからの乗り換え分析です。
分析には、インテージの自動車調査「Car-kit®」が利用されています。
Car-kitは毎月約70万人から回答を集める大規模な自動車調査として紹介されていますが、この人数は今回の分析対象者数ではありません。
今回取り上げられたのは、2020年以降に新車を購入し、その直前までミドルサイズ以上のミニバンを所有していた人たちです。
元記事で示された年代別の分析対象人数は、次のとおりです。
年代 分析対象人数
20代 386人
30代 2,388人
40代 6,895人
50代 6,930人
60代 3,131人
70代以上 616人
合計 20,346人
合計20,346人は、掲載された年代別人数を合算した数字です。
ただし、元資料の正式な記事タイトル、対象期間の終了日、各設問の有効回答者数、ランキングの集計表番号については、今回参照できる情報だけでは確定できていません。
したがって、ここでは確認できる分析条件と掲載数値を区別して紹介します。
この調査から読み取れるのは、あくまで条件に該当する新車購入者の傾向です。
日本のドライバー全体や、すべての50代の購入行動を示しているわけではない点に注意してくださいね。
50代ではシエンタ1位・フリード2位に変化
インテージの分析では、20〜40代の購入車種上位にほとんど登場しなかったシエンタとフリードが、50代ではそれぞれ1位と2位になりました。
この傾向は60代、70代以上でも続き、60代以上ではトヨタ「ルーミー」が3位に入っています。
つまり、従来のミドルサイズ以上のミニバンから、比較的コンパクトなスライドドア車へ移る選択が、50代以降で目立つようになったのです。
ただし、ランキングの具体的な構成比までは今回確認できていません。
シエンタとフリードが何%を占めたのか、ソリオが何位だったのかについて、数字を推測して補うことは避けます。
私が興味深いと感じたのは、車体は小さくしたいけれど、スライドドアの便利さは残したいという需要が、この結果からうかがえることです。
長年ミニバンに乗ってきた方なら、狭い駐車場でも後席のドアを開けやすい便利さを実感しているでしょう。
車を買い替える際にも、慣れ親しんだ使い勝手をすべて手放す必要はないのです。
子どもとの別居割合は50代19%、60代46%
調査では、子どもがいるものの同居していない人の割合にも年代差が見られました。
40代までは5%未満だった一方、50代では19%、60代では46%となっています。
また、同居している末子の年齢も、40代までは中学生以下が多いのに対し、50代では高校生、大学生、社会人が増えていました。
三浦氏が50代を子育て卒業層の中心として分析している背景には、こうした家族構成の変化があります。
子どもが小さいころは、部活動の送迎や家族旅行など、7人乗りや8人乗りの車が活躍する機会も多いですよね。
ところが、子どもが独立すると、普段は夫婦2人で乗ることが中心になる家庭もあります。
それでも、お盆や年末年始には家族が集まるかもしれません。
この「普段は2人、たまに6人」という使い方こそ、フリードとソリオの選択を難しくする理由の一つだと私は考えています。
50代の平均最終支払い額は316万円
もう一つ見逃せないのが、乗り換え時の支払い額です。
年代 平均最終支払い額
20代 312万円
30代 326万円
40代 326万円
50代 316万円
60代 293万円
70代以上 261万円
この平均最終支払い額は、車両本体とオプションの価格から、値引き額と下取り額を差し引いたものです。
税金や登録諸費用まで含む一般的な支払総額とは、必ずしも一致しません。
50代の平均額は316万円で、40代の326万円との差は10万円でした。
さらに、50代ではミドルサイズ以上のミニバンへ再び乗り換える割合が34%まで低下し、SUVへの乗り換えは約24%を占めたとされています。
ただし、この34%と約24%については、元資料の詳細な設問条件や集計母数を独立して確認できていないため、紹介されている分析結果として扱います。
ここから分かるのは、車体を小さくすることが、そのまま大幅な支出削減を意味するわけではないということです。
私は、50代の買い替えには、節約だけでなく、これからの暮らしに合った車へお金の使い方を変える意味もあるのではないかと感じました。
フリードとソリオはどっちがおすすめ?価格・サイズ・燃費を比較
3列シートを残すならフリード、5人乗りで十分ならソリオが基本的な選択肢です。
ただし、フリードには2列シート仕様もあるため、単純に座席数だけで車名を決める必要はありません。
まずは比較条件をそろえて、現行世代の違いを確認してみましょう。
比較対象はフリードe:HEV AIRとソリオHYBRID MZ
今回の比較では、次の仕様を基準にします。
- ホンダ フリード e:HEV AIR・FF・6人乗り
- スズキ ソリオ HYBRID MZ・2WD
フリードは2024年6月発売の現行世代、ソリオは2025年1月16日の改良モデルを基準としています。
なお、以下の価格・諸元は各モデルの公表時点の参考情報を整理したもので、2026年10月21日時点の最新価格表・諸元表との独立照合は完了していません。
購入判断に使う際は、最新のメーカー公式資料でグレード、年式、駆動方式を確認してください。
フリードとソリオの主要スペック比較表
比較項目 フリード e:HEV AIR FF ソリオ HYBRID MZ 2WD
車の種類 コンパクトミニバン コンパクトトールワゴン
乗車定員 6人 5人
シート構成 3列 2列
全長 4,310mm 3,810mm
全幅 1,695mm 1,645mm
全高 1,755mm 1,745mm
最小回転半径 5.2m 4.8m
WLTC燃費 25.6km/L 22.0km/L
エンジン排気量 約1.5L 約1.2L
駆動方式 FF FF
後席スライドドア あり あり
ハイブリッド方式 e:HEV マイルドハイブリッド
車両本体価格の参考水準 約286万円 約225万円
フリードの約286万円は、今回の対象仕様についての暫定的な比較水準です。現行の確定販売価格として扱わないでください。
ソリオHYBRID MZの224万8,400円は、2025年1月改良時の2WD車の参考価格です。
また、フリードの全高1,755mm、最小回転半径5.2m、WLTC燃費25.6km/Lについても、2026年10月時点の対象グレードとの一致を最終確認する必要があります。
比較表を読む際は、この点を前提にしてくださいね。
全長50cmの差は駐車場でどう影響する?
今回の参考諸元では、フリードの全長は4,310mm、ソリオは3,810mmです。
差は500mm、つまり50cmになります。
全幅はフリードが1,695mm、ソリオが1,645mmで、差は50mmです。
数字だけを見ると全幅の差は小さく感じますが、狭い住宅街や駐車場では、車体の長さも重要になります。
例えば、前方に壁がある駐車スペースでは、車を出し入れするときに前後の余裕が必要です。
全長の短いソリオは、その点で扱いやすさを感じる可能性があります。
最小回転半径も、参考値ではフリード5.2m、ソリオ4.8mです。
ただし、最小回転半径は車体全体が必要とする旋回スペースそのものではありません。
車体の張り出し、ハンドル操作、運転席からの見通しなども関係します。
私は、駐車のしやすさを比較するなら、カタログの数値に加えて、自宅の駐車場に近い環境で試すことをおすすめします。
フリードとソリオのハイブリッドは何が違う?
フリードのe:HEVは、走行状況に応じてモーターとエンジンを使い分けるハイブリッドシステムです。
一方、ソリオのマイルドハイブリッドは、エンジンの働きをモーターが補助する仕組みになります。
両車とも燃費を意識した車ですが、システムの構造や走行感覚は異なります。
今回の参考仕様では、WLTC燃費はフリードが25.6km/L、ソリオが22.0km/Lです。
カタログ燃費ではフリードが上回りますが、実際の燃費は走行環境によって変わります。
また、燃費がよい車が必ずしも購入後の総支出まで安いとは限りません。
車両価格、税金、整備費、将来の売却額まで考えて判断することが大切です。
安全装備はどちらが充実している?
フリードにはHonda SENSING、ソリオにはスズキの予防安全技術が採用されています。
両車とも、衝突被害軽減ブレーキや車間距離を保つ運転支援機能などが車選びの重要な比較項目です。
ただし、安全装備の名称が似ていても、作動条件まで同じとは限りません。
特に確認したいのは、ACCの停止・再発進条件、車線維持支援、駐車時の周囲確認機能です。
ソリオの2025年改良モデルでは、デュアルセンサーブレーキサポートIIなどが注目されますが、装備の標準設定とメーカーオプションの違いは、購入するグレードで確認する必要があります。
フリードについても、Honda SENSINGの具体的な機能や駐車支援装備の設定は、年式と仕様をそろえて比較したいところです。
私は、安全装備を選ぶときに「機能が何個あるか」だけを基準にするのはおすすめしません。
普段走る道路で使いやすく、操作を理解できることが重要です。
なお、運転支援機能は運転者を補助するものであり、事故を完全に防ぐものではありません。
フリードの3列目とソリオの2列シートは何が違う?
フリードとソリオの使い勝手を分ける最大のポイントは、3列目を残せるかどうかです。
ただし、座席数だけでなく、荷室の使い方や乗り降りのしやすさまで比較する必要があります。
フリードは6人乗れる安心感を残せる
今回比較しているフリードe:HEV AIRは6人乗りです。
夫婦2人で生活していても、子ども夫婦が帰省したり、孫と一緒に出かけたりする機会があるかもしれません。
そんなとき、6人乗りの車があれば、車を分けずに移動できる可能性があります。
ただし、乗車定員6人という数字と、大人6人が快適に長距離移動できることは別です。
3列目の足元空間や頭上の余裕は、乗る人の体格によって感じ方が変わります。
また、3列目を使用すると、荷室に積める荷物の量も減ります。
旅行を想定するなら、乗車人数だけでなく、スーツケースまで積めるかを確認したいですね。
なお、チャイルドシートを使用する場合は、人数だけでなく、取り付け可能な座席位置や製品の適合条件も重要です。
ソリオは2列シートで荷室を使いやすい
ソリオは5人乗りの2列シート車です。
3列目がないため、普段の荷室を比較的シンプルに使えます。
後席は左右別々にスライドやリクライニングができ、乗員と荷物のバランスを調整できます。
夫婦2人で旅行する場合には、後席を前方へ動かして荷室を広げる使い方も便利でしょう。
ただし、ソリオも大人5人が常に余裕を持って座れるとは限りません。
特に後席中央の座り心地や肩まわりの広さは、実際に座って確かめたいところです。
また、6人以上で移動する場合は、別の車を用意する必要があります。
ここはフリードとの明確な違いになります。
3列目の格納方法は荷室の使いやすさに影響する
フリードの3列仕様では、3列目を左右に跳ね上げて格納します。
荷室を広げられる一方、格納したシートが車内の左右に残る構造です。
そのため、大きな荷物を積む場合には、シートの張り出しが気になることも考えられます。
また、シートを持ち上げる動作が負担にならないかも確認したいですね。
ソリオでは、2列目の背もたれを倒して荷室を広げます。
3列目の格納操作がないため、買い物や旅行で頻繁に荷室を使う家庭には、分かりやすい構造といえます。
ただし、両車の荷室長や荷室幅を同じ測定条件で比較した実測データは、今回確認できていません。
したがって、どちらが何cm広いといった未確認の数値は掲載しません。
普段使うスーツケースや収納ケースの寸法を測り、販売店で積載できるか確認する方法が確実です。

50代・60代は乗り降りのしやすさも確認したい
ミニバン卒業では、車体の大きさだけでなく、乗り降りの負担も考えておきたいところです。
特に高齢の親を乗せる機会がある家庭では、後席へのアクセスが重要になります。
フリードもソリオもスライドドアを備えていますが、乗り降りのしやすさはドアの種類だけでは決まりません。
床の高さ、座面の位置、ドア開口部、足元の広さなどが関係します。
そこで、私は次のような評価基準をおすすめします。
確認項目 実車で見るポイント 重視したい場面
運転席の乗降 腰を落とす深さ、足の運び 毎日の買い物・通勤
後席の乗降 床の高さ、手を添える場所 親や孫の送迎
運転席からの視界 車体前端、左右後方の見通し 狭い住宅街
駐車操作 ハンドル操作と車体感覚 自宅駐車場
荷室操作 シートの重さ、操作手順 旅行・買い物
長時間の着座 腰や膝の負担、姿勢 長距離ドライブ
この表は、メーカーが公表した性能順位ではなく、筆者が車選びのために整理した確認項目です。
今回、フリードとソリオを同じ条件で試乗し、乗降動作や荷室操作を実測したわけではありません。
そのため、どちらの座面が何cm高い、どちらのシート操作が何kg軽いといった評価は行いません。
私が大切だと考えるのは、普段車を使う人が、無理なく操作できるかどうかです。
カタログの数値で候補を絞り、最後は実車で確かめてみてくださいね。
フリードとソリオの維持費はどちらが安い?5年・10年で比較
今回の比較仕様では、車両本体価格はソリオが低い参考水準ですが、WLTC燃費ではフリードe:HEVが優れています。
そのため、維持費を比較する際は、燃料費だけでなく、税金、保険、車検、消耗品、修理費を分けて考える必要があります。
さらに、購入費用と売却額を含めた総支出まで整理すると、家計への影響が見えやすくなります。
年間8,000kmなら燃料費の差は約8,700円
まずは、燃料費を同じ条件で試算してみましょう。
試算条件 設定
年間走行距離 8,000km
ガソリン価格 170円/L
フリードのWLTC燃費 25.6km/L
ソリオのWLTC燃費 22.0km/L
保有期間 5年・10年
ガソリン価格170円/Lは計算用の仮定であり、2026年10月21日時点の実売価格を示すものではありません。
また、燃費は今回の比較に使用する参考値です。
計算方法は、年間走行距離を燃費で割り、ガソリン価格を掛けます。
フリードの場合は、8,000km÷25.6km/L×170円で、年間53,125円です。
ソリオの場合は、8,000km÷22.0km/L×170円で、年間約61,818円になります。
年間8,000km・170円/L・WLTC燃費による燃料費試算
期間 フリードe:HEV ソリオHYBRID MZ
1年間 約53,100円 約61,800円
5年間 約265,600円 約309,100円
10年間 約531,300円 約618,200円
10年間の差 約8万7,000円フリードが低い —
この条件では、10年間の燃料費はフリードの方が約8万7,000円少なくなります。
ただし、実燃費がカタログ燃費と一致するとは限りません。
短距離走行、渋滞、エアコンの使用、気温、運転方法などによって差が生じます。
また、燃料費の差だけで車両購入価格の差を取り戻せるとは限りません。
自動車税は同じ区分でも重量税は異なる
フリードの約1.5Lエンジンとソリオの約1.2Lエンジンは、どちらも自動車税の「1.0L超1.5L以下」に該当します。
2019年10月以降に初回新規登録された自家用乗用車の標準税額は、年額30,500円です。
この税額が10年間変わらず適用されると仮定すれば、両車とも単純計算で305,000円になります。
ただし、将来の税制変更や個別の課税条件まで保証する数字ではありません。
また、自動車税は年度途中の登録などによって初年度の負担が異なるため、実際の10年間の納税額と単純計算が一致するとは限りません。
一方、自動車重量税は、車両重量と登録時期、エコカー減税の適用条件などで変わります。
フリードとソリオは車両重量が異なるため、同じ金額になるとは限りません。
特にハイブリッド車では、税制上の優遇が適用されるかどうかも重要です。
購入時には、販売店の見積書で実際の重量税を確認しましょう。
自賠責保険と任意保険はどう比較する?
自賠責保険は、法律で加入が義務付けられている保険です。
フリードとソリオはいずれも自家用乗用車に該当するため、同じ契約期間・適用条件であれば、車名そのものによって保険料が変わる仕組みではありません。
ただし、保険料は契約期間や制度改定によって変動します。
10年間の負担を考える場合は、新車購入時と継続車検時の契約期間をそろえて比較する必要があります。
任意保険は、さらに個別条件の影響が大きくなります。
運転者の年齢、等級、補償内容、年間走行距離、車両保険の有無などによって保険料が変わります。
また、車両保険を付ける場合には、車両の評価額も関係します。
そのため、フリードとソリオの任意保険料について、車名だけで一律にどちらが安いと断定することはできません。
私は、購入前に同じ保険会社、同じ補償内容、同じ運転者条件で見積もりを取る方法をおすすめします。
現在加入している保険をそのまま引き継ぐ場合も、車両入替後の保険料を確認しておくと安心です。
車検・タイヤ・バッテリーの費用も忘れずに
10年間の維持費では、定期的な整備や消耗品交換も無視できません。
新車の自家用乗用車では、原則として初回車検は3年後、その後は2年ごとになります。
10年間保有する場合、通常は3年目、5年目、7年目、9年目に車検を受ける想定です。
ただし、車検時の支払いには、法定費用と整備費用が含まれます。
法定費用が同じでも、整備内容によって支払総額は変わります。
また、タイヤ交換費用はタイヤサイズ、銘柄、交換本数などによって異なります。
補機バッテリーについても、車両に適合する製品や交換作業の内容で費用が変わります。
ハイブリッド車では、補機バッテリーと駆動用バッテリーを区別する必要があります。
駆動用バッテリーは、10年間で必ず交換するものと決めつけることはできません。
保証条件や故障時の修理費用については、メーカーの保証内容を確認しましょう。
10年間の維持費を項目別に整理
ここで、燃料費以外も含めた比較を整理します。
費用項目 フリード ソリオ
燃料費・10年 約53.1万円 約61.8万円
自動車税・10年の単純計算 30.5万円 30.5万円
自動車重量税 未算定 未算定
自賠責保険 未算定 未算定
任意保険 個別見積もり 個別見積もり
車検整備費 個別見積もり 個別見積もり
タイヤ交換 サイズ・銘柄次第 サイズ・銘柄次第
補機バッテリー 適合品と交換条件次第 適合品と交換条件次第
オイル・消耗品 使用条件次第 使用条件次第
故障・修理費 予測困難 予測困難
算定済み項目の合計 約83.6万円 約92.3万円
算定済みの合計は、燃料費と自動車税の単純計算を足したものです。
これは10年間の維持費総額ではありません。
また、自動車税については10年間同じ税額が続く仮定を置いています。
未算定の項目が多いため、この表だけで両車の維持費全体の優劣を確定することはできません。
重要なのは、何が比較できていて、何がまだ分からないのかを明確にすることです。
購入時には、販売店に5年間のメンテナンス費用の見積もりを依頼し、保険会社にも車両入替後の保険料を確認するとよいでしょう。
5年・10年の総支出は購入費と売却額まで含める
次に、車を購入してから売却するまでの総支出を考えてみます。
計算の基本は、次のとおりです。
総支出=購入時の支払総額+保有中の維持費-売却額
今回は説明用に、フリードの購入支払総額を300万円、ソリオを240万円と仮定します。
この金額は実際の販売店見積もりではありません。
また、両車の装備条件が完全に一致することを意味するものでもありません。
まず、燃料費と自動車税だけを加えた5年・10年の比較を見てみましょう。
比較項目 フリード ソリオ
仮定の購入支払総額 300万円 240万円
5年間の燃料費 約26.6万円 約30.9万円
5年間の自動車税・単純計算 約15.3万円 約15.3万円
5年間の小計 約341.9万円 約286.2万円
10年間の燃料費 約53.1万円 約61.8万円
10年間の自動車税・単純計算 約30.5万円 約30.5万円
10年間の小計 約383.6万円 約332.3万円
ここで示した小計は、未算定の重量税、保険、整備費などを含まない参考値です。
また、売却額もまだ差し引いていません。
そのため、5年間の小計差は約55.7万円、10年間では約51.3万円となりますが、これを実際の総支出差と考えることはできません。
では、10年後の売却額を仮定してみましょう。
例えば、フリードの売却額を40万円、ソリオを20万円と仮定した場合、先ほどの10年間の小計から売却額を差し引くと、フリード約343.6万円、ソリオ約312.3万円になります。
差額は約31.3万円です。
ただし、この40万円と20万円は計算を説明するための仮定であり、10年後の残価予測ではありません。
実際の売却額は、年式、走行距離、事故歴、整備状態、中古車市場の需要などによって変わります。
また、購入時にローンを利用する場合は、金利や手数料も総支出に影響します。
私は、50代・60代の車選びでは、車両価格だけでなく、定年後の家計にも無理がないかを確認することが大切だと考えています。
5年後に買い替えるのか、10年以上乗り続けるのかによって、合理的な選択は変わるからです。
フリードの3列目は年間何回使う?ソリオで後悔しない判断方法
フリードとソリオで迷ったら、3列目を使った回数を過去1年間から数えてみましょう。
「いつか必要になるかもしれない」という不安を、実際の利用頻度に置き換えることで、判断しやすくなります。
年間3回しか使わない3列目にいくら払う?
例えば、夫婦2人暮らしで、6人乗車が必要だった機会が年間3回だったとします。
正月の帰省、夏の家族旅行、親戚の集まりという使い方です。
10年間で同じ頻度が続けば、3列目が必要な機会は30回になります。
ここで、フリードとソリオの購入価格差を60万円と仮定します。
次の計算は購入価格差を利用回数で割った参考指標であり、3列目単独の費用を表すものではありません。
フリードには3列目以外にも走行性能や装備の違いがあり、維持費や売却額も異なるためです。
それを踏まえて計算すると、60万円÷30回で、1回あたり2万円になります。
一方、毎月1回、6人で移動する家庭なら、10年間で120回です。
60万円÷120回で、1回あたり5,000円になります。
この数字は実際の利用料金ではありませんが、利用頻度によって購入価格差の受け止め方が変わることを示しています。
レンタカーと比較すると判断しやすい
3列目を手放した場合、多人数で移動するときだけレンタカーを利用する方法もあります。
仮に、6人以上で乗れるレンタカーの利用費用を1回2万円とします。
この金額は説明用の仮定であり、実際の料金ではありません。
車種、地域、利用時間、繁忙期、補償内容などによって費用は変わります。
年間3回なら6万円、10年間では60万円です。
ただし、レンタカーには燃料費や高速道路料金などが別途必要になる場合があります。
予約、受け取り、返却の手間も考えなければなりません。
一方、フリードを所有していれば、必要なときに自宅から多人数で出かけられる便利さがあります。
この利便性は、金額だけでは測れません。
また、6人乗車が必要でも、レンタカー以外に家族の車を利用したり、現地集合にしたりする方法もあります。
私は、年に数回しか使わない機能のために毎日の運転負担が増えるなら、別の移動手段を検討する価値があると考えています。
反対に、家族全員で頻繁に移動する家庭では、3列目を残すことが合理的な選択になるでしょう。
将来の利用頻度が変わる場合はどうする?
50代で車を購入するなら、60代の暮らしも少し想像しておきたいですね。
例えば、今は夫婦2人で乗ることが中心でも、数年後に孫の送迎が増える可能性があります。
反対に、子どもが遠方で生活するようになり、家族全員で車に乗る機会が減ることもあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、3つの条件で考える方法です。
- 現在と同じ利用頻度が続く場合
- 3列目を使う機会が減る場合
- 3列目を使う機会が増える場合
例えば、現在は年間3回でも、近い将来に毎月利用する予定があるなら、フリードの価値は高まります。
一方、今後もほとんど6人乗車をしない見込みなら、ソリオのコンパクトさを優先する判断もできます。
大切なのは、将来を正確に予測することではありません。
生活が変化しても、無理なく使い続けられる車を選ぶことです。
ミニバン卒業で後悔しないためには?50代・60代の車選びを考察
ここまでの調査結果と車種比較を踏まえると、ミニバン卒業では購入価格だけでなく、普段の使い方と将来の生活を重視する必要があります。
ここからは、モーターライフ・アドバイザーとして、私が特に重要だと考える点を整理します。
2021年のフリードとソリオ比較を現在に流用しない
フリードとソリオは、以前から比較されてきた車です。
例えば、自動車情報サイトMOTAでは、2021年8月4日に自動車ジャーナリストのまるも亜希子氏による比較記事が公開されています。
当時の比較対象は、ソリオHYBRID MZと旧型フリードG Honda SENSINGの6人乗りでした。
掲載されていた車両価格は、ソリオが202万2,900円、フリードが216万400円です。
価格差は13万7,500円でした。
当時の比較では、装備の充実度ではソリオ、多人数乗車や子育て用途ではフリードに魅力があるという評価が示されていました。
ただし、これは2021年当時の話です。
フリードは2024年6月に現行世代へ移行し、ソリオも2025年1月16日に改良されています。
車両価格や装備内容が変わっているため、2021年の価格差をそのまま現在の比較に使うことはできません。
私は、古い比較記事は車の特徴を理解する参考資料として読み、購入時の判断には最新の公式諸元と見積もりを使うべきだと考えています。
特に価格は、グレードや駆動方式をそろえなければ、公平な比較になりません。
60代以降は安全装備の使いやすさを重視したい
インテージの分析では、安全運転支援機能を気に入った点として挙げた割合にも年代差が見られました。
20〜50代ではおおむね2割程度だったのに対し、60代では37%、70代以上では46%となっています。
ただし、この数値についても、元資料の設問文や集計母数を独立して確認できていないため、掲載された分析結果として紹介しています。
また、年齢だけで運転能力や安全意識を判断することは適切ではありません。
それでも、車を長く使うことを考えれば、安全運転支援機能の使いやすさは重要な判断材料です。
例えば、高速道路をよく利用する方ならACCの操作方法が気になるでしょう。
狭い駐車場を利用する方なら、周囲を確認できるカメラや障害物センサーが役立つ場面もあります。
私は、50代・60代の車選びでは、安全装備を単に多く備えていることより、自分の運転環境で適切に使えることを優先したいと考えています。
販売店で操作説明を受け、必要に応じて試乗時に確認することをおすすめします。
3列目を手放すことは家族との時間を手放すことではない
長年ミニバンに乗ってきた方にとって、3列目をなくすことには少し寂しさがあるかもしれません。
家族旅行や子どもの送迎など、車にはたくさんの思い出がありますよね。
ただ、3列目を手放したからといって、家族との時間までなくなるわけではありません。
必要なときだけ大きな車を借りたり、家族それぞれの車で出かけたりする方法もあります。
反対に、家族全員が一台に乗って移動する時間を大切にしたいなら、フリードの3列仕様を選ぶ理由になります。
私が大切だと思うのは、過去の使い方に合わせ続けるのではなく、これからの暮らしに必要な機能を選び直すことです。
購入前には同じ条件で実車を比較したい
最後に、実際の購入前に確認しておきたいことがあります。
それは、フリードとソリオをできるだけ同じ条件で比較することです。
例えば、フリードは空荷で試乗し、ソリオだけ荷物を積んで試すと、正しい比較が難しくなります。
運転席の座りやすさ、後席への乗り降り、荷室の使い方、駐車操作などを、同じ視点で確認しましょう。
特に、普段一緒に乗る人の感想も重要です。
運転者にとって使いやすくても、助手席や後席に座る人には不便な場合があります。
また、フリードの3列目を格納する操作と、ソリオの後席を倒す操作を実際に試すことで、日常の使い勝手を判断しやすくなります。
今回の記事は、メーカー公表資料の参考数値とインテージの分析結果をもとに整理した比較であり、筆者による両車の同条件実測試験ではありません。
実測していないことを体験談として扱わず、確認すべき項目を明確にすることが、読者の安心につながると私は考えています。
よくある質問
ミニバン卒業ならフリードとソリオのどちらがおすすめですか?
6人以上で移動する機会があるなら、3列仕様のフリードが有力です。
普段は1〜2人で乗り、最大でも5人までという生活なら、コンパクトなソリオが候補になります。
ただし、フリードにも2列シート5人乗り仕様があるため、3列目が不要でもフリードを選べます。
フリードとソリオはどちらが維持費を抑えられますか?
今回の参考仕様では、WLTC燃費はフリードe:HEV AIRが25.6km/L、ソリオHYBRID MZが22.0km/Lです。
年間8,000km、ガソリン170円/Lの仮定では、10年間の燃料費はフリードが約8万7,000円少なくなります。
ただし、購入価格、重量税、保険、整備費、売却額まで含めた総支出の優劣は、個別の見積もりによって変わります。
50代でミニバンを卒業するのは早すぎますか?
50代だから早すぎるということはありません。
インテージの分析では、50代からシエンタやフリードなどのコンパクトミニバンが乗り換え先の上位に入りました。
ただし、多人数で移動する機会が多い家庭なら、大きなミニバンを使い続ける選択も合理的です。
年齢だけで判断せず、普段の乗車人数と今後の生活に合わせて考えてみてくださいね。
まとめ|フリードとソリオは3列目の必要性と総支出で選ぼう
ミニバン卒業でフリードとソリオを比較するなら、まずは3列目を年間何回使うのかを確認しましょう。
6人で移動する機会が多いならフリード、最大5人で十分ならソリオが有力候補です。
今回の参考仕様では、ソリオは全長が50cm短く、フリードe:HEVはWLTC燃費で上回ります。ただし、購入価格や維持費、将来の売却額まで含めた総支出は、実際の見積もりで確認する必要があります。
2025年のインテージ調査が示したのは、50代以降の車選びが、家族構成の変化とともに多様化しているということです。
これまで家族を支えてきた車から、これからの暮らしに合う車へ。焦らず比較し、毎日安心して使える一台を選んでみてくださいね。
モーターライフ・アドバイザー
杉原健一


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